【WRC】 トヨタ:WRC 第11戦 ラリー・スペイン 最終日レポート
10月8日(日)、2017年FIA世界ラリー選手権(WRC)第11戦ラリー・スペインの最終日となる競技3日目、デイ3がスペインのサロウを中心に行われ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム組(ヤリスWRC #11号車)が総合4位でフィニッシュした。
ラリー・スペインのデイ3は、サロウのサービスパークを中心に、6本のターマック(舗装路)SSが行なわれた。
その合計距離は74.26kmと3日間でもっとも短いが、3本のステージを、途中にサービスをはさむことなく各2回走行するため、大きなミスは許されない。ターマック初日のデイ2で2本のSSベストタイムを刻み8位から4位に順位を上げたハンニネンは、デイ3でも安定した走りを続け、午前中のSSでは3番手タイムを2回記録。4位の座を堅守し、2戦連続となる4位フィニッシュを果たした。ハンニネンが最後にラリー・スペインに出場したのは2011年だが、そのブランクをまったく感じさせない力強い走りを実践。ヤリスWRCのターマックでの進化を、タイムと結果で証明した。なお、デイ2で総合6位につけていたラッピは、デイ3のSS15でクルマをガードレールにヒット。ダメージを負って走行不能となり、リタイアに終わった。
FIA世界ラリー選手権(WRC)次戦は10月26日から29日にかけて、イギリスのウェールズで開催される第12戦「ラリー・グレートブリテン」。かつて「RACラリー」という名で開催されていた伝統のグラベルラリーに、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamはラトバラ、ハンニネン、ラッピのヤリスWRC 3台体制で臨む。ラリーはウェールズ北東部ディーサイドのサービスパークを中心に行われ、SSは21本、計304.36km。10月末のウェールズは天気が変わりやすく、雨、霧、そして雹(ひょう)の可能性もある。雨が降るとグラベルはぬかるみ非常に滑りやすくなるため、クルマのコントロール性が重要となるラリーである。
トミ・マキネン(チーム代表)
4位というユホの結果を嬉しく思います。金曜日のグラベルでは3名のドライバー全員が苦戦しましたが、ターマックでのヤリスWRCのパフォーマンスは非常に高く、ユホは本当に素晴らしい走りをしてくれました。また、チームの不断の努力が結果となって表れ、報われたのも喜ばしいことです。今朝のエサペッカのリタイアは残念ですが、きっと彼はこの週末から多くを学んだはずです。ヤリ-マティの戦いが早々に終わってしまったことも残念ですが、クルマのポテンシャルは十分に高いと思えたラリーでした。
ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)
結果には心底満足しています。昨日と今日は、自分のこれまでのキャリアの中でもっとも楽しく感じられた2日間でした。昨日は本当に素晴らしい走りができ、今日は前の選手とのタイム差が大きく開いていたので、とにかく安定した走りを心がけました。ヤリスWRCはターマックでとても走りやすく、タイムを出すために大きなリスクを冒す必要がなく、クルマを信頼して走ることができました。私は長い間ラリー・スペインに出ていませんでしたが、それでも上位争いに加われたことは、私にとって非常に重要なことです。
エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #12号車)
路面の変わり目で、クルマが予想以上に滑ってしまいました。あれほど大きくグリップが変わるとは思っていませんでした。今後に向けて、またひとつ課題が見つかったと思います。正直なところフラストレーションが溜まる週末でしたが、このラリーでヤリスWRCの経験を積むことができ、また土曜日の午後にそこそこのスピードで走ることができたのは、収穫でした。クルマはターマックでも非常に良いフィーリングだったので、ポジティブな要素も多かったと思います。
ラリー・スペイン デイ3の結果
1 クリス・ミーク/ポール・ネーグル (シトロエン C3 WRC) 3h01m21.1s
2 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) +28.0s
3 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォード フィエスタ WRC) +33.0s
4 ユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム (トヨタ ヤリス WRC) +54.1s
5 マッズ・オストベルグ/トースタイン・エリクソン (フォード フィエスタ WRC) +2m26.2s
6 ステファン・ルフェーブル/ギャバン・モロー (シトロエン C3 WRC) +2m43.0s
7 エルフィン・エバンス/ダニエル・バリット (フォード フィエスタ WRC) +4m37.4s
8 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ R5) +8m22.7s
9 ヤン・コペツキ/パヴェル・ドレスラー (シュコダ ファビア R5) +8m54.5s
10 オーレ・クリスチャン・ヴェイビー/スティグ・ルンネ・スクヤルモエン(シュコダ ファビア R5) +9m04.8s
R エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC)
R ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC)
2017 FIA世界ラリー選手権 第11戦終了後のドライバーズランキング
1 セバスチャン・オジエ 198
2 オット・タナック 161
3 ティエリー・ヌービル 160
4 ヤリ-マティ・ラトバラ 123
5 ダニ・ソルド 94
6 エルフィン・エバンス 93
7 ユホ・ハンニネン 71
8 クレイグ・ブリーン 64
9 クリス・ミーク 60
10 ヘイデン・パッドン 55
11 エサペッカ・ラッピ 49
2017 FIA世界ラリー選手権 第11戦終了後のマニュファクチャラーズランキング
1 Mスポーツワールドラリーチーム 358
2 ヒュンダイ・モータースポーツ 275
3 TOYOTA GAZOO Racing WRT 225
4 シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチーム 198
関連:【WRC】 ラリー・スペイン 結果:クリス・ミークが今季2勝目
カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)
ラリー・スペインのデイ3は、サロウのサービスパークを中心に、6本のターマック(舗装路)SSが行なわれた。
その合計距離は74.26kmと3日間でもっとも短いが、3本のステージを、途中にサービスをはさむことなく各2回走行するため、大きなミスは許されない。ターマック初日のデイ2で2本のSSベストタイムを刻み8位から4位に順位を上げたハンニネンは、デイ3でも安定した走りを続け、午前中のSSでは3番手タイムを2回記録。4位の座を堅守し、2戦連続となる4位フィニッシュを果たした。ハンニネンが最後にラリー・スペインに出場したのは2011年だが、そのブランクをまったく感じさせない力強い走りを実践。ヤリスWRCのターマックでの進化を、タイムと結果で証明した。なお、デイ2で総合6位につけていたラッピは、デイ3のSS15でクルマをガードレールにヒット。ダメージを負って走行不能となり、リタイアに終わった。
FIA世界ラリー選手権(WRC)次戦は10月26日から29日にかけて、イギリスのウェールズで開催される第12戦「ラリー・グレートブリテン」。かつて「RACラリー」という名で開催されていた伝統のグラベルラリーに、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamはラトバラ、ハンニネン、ラッピのヤリスWRC 3台体制で臨む。ラリーはウェールズ北東部ディーサイドのサービスパークを中心に行われ、SSは21本、計304.36km。10月末のウェールズは天気が変わりやすく、雨、霧、そして雹(ひょう)の可能性もある。雨が降るとグラベルはぬかるみ非常に滑りやすくなるため、クルマのコントロール性が重要となるラリーである。
トミ・マキネン(チーム代表)
4位というユホの結果を嬉しく思います。金曜日のグラベルでは3名のドライバー全員が苦戦しましたが、ターマックでのヤリスWRCのパフォーマンスは非常に高く、ユホは本当に素晴らしい走りをしてくれました。また、チームの不断の努力が結果となって表れ、報われたのも喜ばしいことです。今朝のエサペッカのリタイアは残念ですが、きっと彼はこの週末から多くを学んだはずです。ヤリ-マティの戦いが早々に終わってしまったことも残念ですが、クルマのポテンシャルは十分に高いと思えたラリーでした。
ユホ・ハンニネン (ヤリスWRC #11号車)
結果には心底満足しています。昨日と今日は、自分のこれまでのキャリアの中でもっとも楽しく感じられた2日間でした。昨日は本当に素晴らしい走りができ、今日は前の選手とのタイム差が大きく開いていたので、とにかく安定した走りを心がけました。ヤリスWRCはターマックでとても走りやすく、タイムを出すために大きなリスクを冒す必要がなく、クルマを信頼して走ることができました。私は長い間ラリー・スペインに出ていませんでしたが、それでも上位争いに加われたことは、私にとって非常に重要なことです。
エサペッカ・ラッピ(ヤリスWRC #12号車)
路面の変わり目で、クルマが予想以上に滑ってしまいました。あれほど大きくグリップが変わるとは思っていませんでした。今後に向けて、またひとつ課題が見つかったと思います。正直なところフラストレーションが溜まる週末でしたが、このラリーでヤリスWRCの経験を積むことができ、また土曜日の午後にそこそこのスピードで走ることができたのは、収穫でした。クルマはターマックでも非常に良いフィーリングだったので、ポジティブな要素も多かったと思います。
ラリー・スペイン デイ3の結果
1 クリス・ミーク/ポール・ネーグル (シトロエン C3 WRC) 3h01m21.1s
2 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (フォード フィエスタ WRC) +28.0s
3 オット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (フォード フィエスタ WRC) +33.0s
4 ユホ・ハンニネン/カイ・リンドストローム (トヨタ ヤリス WRC) +54.1s
5 マッズ・オストベルグ/トースタイン・エリクソン (フォード フィエスタ WRC) +2m26.2s
6 ステファン・ルフェーブル/ギャバン・モロー (シトロエン C3 WRC) +2m43.0s
7 エルフィン・エバンス/ダニエル・バリット (フォード フィエスタ WRC) +4m37.4s
8 テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ R5) +8m22.7s
9 ヤン・コペツキ/パヴェル・ドレスラー (シュコダ ファビア R5) +8m54.5s
10 オーレ・クリスチャン・ヴェイビー/スティグ・ルンネ・スクヤルモエン(シュコダ ファビア R5) +9m04.8s
R エサペッカ・ラッピ/ヤンネ・フェルム (トヨタ ヤリス WRC)
R ヤリ-マティ・ラトバラ/ミーカ・アンティラ (トヨタ ヤリス WRC)
2017 FIA世界ラリー選手権 第11戦終了後のドライバーズランキング
1 セバスチャン・オジエ 198
2 オット・タナック 161
3 ティエリー・ヌービル 160
4 ヤリ-マティ・ラトバラ 123
5 ダニ・ソルド 94
6 エルフィン・エバンス 93
7 ユホ・ハンニネン 71
8 クレイグ・ブリーン 64
9 クリス・ミーク 60
10 ヘイデン・パッドン 55
11 エサペッカ・ラッピ 49
2017 FIA世界ラリー選手権 第11戦終了後のマニュファクチャラーズランキング
1 Mスポーツワールドラリーチーム 358
2 ヒュンダイ・モータースポーツ 275
3 TOYOTA GAZOO Racing WRT 225
4 シトロエン・トタル・アブダビ・ワールドラリーチーム 198
関連:【WRC】 ラリー・スペイン 結果:クリス・ミークが今季2勝目
カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)