WEC:トヨタ 2021年 第5・6戦バーレーン プレビュー
4年連続でル・マン24時間レースを制したTOYOTA GAZOO Racingは、2021年シーズンのFIA世界耐久選手権(WEC)を締めくくる、最終2レースを戦うべくバーレーンへと向かう。
全6戦で戦われることとなった今季のWECは、8月に行われた第4戦ル・マン24時間レースのあと、2か月ほどのインターバルを経て、中東バーレーンへと舞台を移し、2連戦を迎える。
2週連続、同じサーキットでレースが行われるのはWEC史上初。10月30日(土)に第5戦バーレーン6時間レース、その1週間後に第6戦バーレーン8時間レースが開催されます。
トヨタは今季これまでの4戦全てで優勝を飾ってきており、世界チャンピオンを目指しポイントリーダーとしてこの最後の2戦に臨む。チーム選手権争いでは、2位のアルピーヌに対し51ポイントリードしており、残り2戦で獲得できる最大ポイントは65ポイントのため、トヨタは第5戦を3位以上でフィニッシュすれば、3シーズン連続でのチームタイトルが確定する。
一方で、ドライバーズ選手権については三つ巴での僅差の争いが続いており、ハイパーカー時代最初のドライバーズチャンピオンは11月6日(土)の最終戦で決定されることとなる。
8月のル・マン24時間レースでの感動的な初勝利を飾った小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの3名が駆るGR010 HYBRID 7号車は、ドライバーズ選手権をリードして、昨年タイトルを獲得したバーレーンでの防衛に挑む。
中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレーのGR010 HYBRID 8号車は、今季4戦中2勝を挙げ、チームメイトの7号車を9ポイント差の2位で追っている。そして、ランキング3位につけるアルピーヌのドライバーも30ポイント差で続いており、残り2戦連勝での逆転タイトルの可能性を残している。
15か所のコーナーがある、1周5.412kmのバーレーン・インターナショナル・サーキットで、トヨタはこれまで8回に渡ってWECを戦い、5勝を挙げている。そのうち3勝は昨年まで数々の記録を打ち立ててきたLMP1カー、TS050 HYBRIDによるものだ。
今季から新たに投入されたハイパーカー、GR010 HYBRIDは、前戦ル・マン24時間レースで燃料系のトラブルに見舞われたが、チームの懸命な努力により1-2フィニッシュを勝ち取った。GR010 HYBRIDにとって初挑戦となるバーレーンにはル・マンに出場したものと同じ仕様の車両が持ち込まれるが、ル・マンで発生したトラブルについては、技術的な検証により解消されている。
佐藤恒治(TOYOTA GAZOO Racingカンパニー プレジデント)
2021年のWECを締めくくる最後の2戦に、チームとともに参加できることを大変嬉しく思います。ル・マン以降、チームは見つかった課題の解決に向け一丸となって懸命に努力し、対策まで漕ぎつけることができました。今はチーム全員がバーレーンでファンの皆様に見守られながら有終の美を飾れることを心待ちにしています。2週連続での耐久レースはドライバーにとってもチームにとっても厳しい試練となりますが、我々TGRチームは必ず乗り越えらえるものと信じています。耐久レースにおいて、絶対的な信頼性と速さを兼ね備えることは並大抵のことではなく、特にファーストシーズンであるGR010 HYBRIDにはまだまだ改善の余地がありますが、2台のマシンとドライバー達が世界チャンピオンを賭けて思いっきり戦えるよう、万全の準備を進めております。ファンの皆様、ぜひ期待してください!
小林可夢偉(GR010 HYBRID #7)
同じサーキットでの2連戦でシーズンを締めくくるというのはWECでは新しい試みで、誰もが注目する2週間になるでしょう。もちろん、我々にとってもGR010 HYBRIDでバーレーンを走るのは初めてなので、車両のバランスなど着実な改良を進めていくことに集中する必要がありますし、それが両方のレースでの好結果に繋がるはずです。マイク、ホセ、エンジニアと力を合わせ、再び世界チャンピオンを獲得するため、このチャンスをものにすべく全力で挑みます。
マイク・コンウェイ(GR010 HYBRID #7)
バーレーンでもさらに勝利を重ねるべくプッシュしていきますが、2週連続、合計14時間にわたるレースが待ち受けています。もちろん厳しい戦いになるでしょうが、タイトル防衛へ向けて全力で臨みます。我々はル・マンでついに勝利を挙げ、これまでのところ、とても良いシーズンを過ごしています。世界チャンピオンの称号と共に締めくくることが出来れば最高です。バーレーンはずっと我々が得意にしてきたサーキットですし、お気に入りのコースでもあるので、今年も期待しています。
ホセ・マリア・ロペス(GR010 HYBRID #7)
ようやく勝ち取ったル・マンでの初優勝のあと、2週連続のレースという特別な戦いでタイトルを争うことになります。チームにとって最も重要なのは最初のレースでチームタイトルを確定することですが、その後にはドライバーズタイトル争いが待っています。誰が勝っても、チャンピオンにふさわしいと思います。8号車は常に最大のライバルであり、コース上では戦いますが、その一方で我々はチームメイトかつ友人でもあり、全員が最大限の敬意をお互いに持っています。
中嶋一貴(GR010 HYBRID #8)
7号車とはシーズンを通じて非常に僅差のレースを繰り広げてきており、シーズンを締めくくるバーレーンでの2連戦も、間違いなく熾烈なものとなるでしょう。2台の差は非常に小さく、バランスなど全ての点で細かく追及していく必要がありますが、私自身はこの挑戦を楽しみにしています。バーレーンはレースに最適のコースですが、今回の2連戦の1戦が昼間、もう1戦が夜のレースになるので、コースコンディションがどれだけ変わるかも興味深いです。この影響は大きいと思われるので、そのための準備をしなくてはなりません。
セバスチャン・ブエミ(GR010 HYBRID #8)
バーレーンで長い時間過ごすことになるのは楽しみです。きっと良い時間になるはずです。シミュレーターで既に準備は進めてきていますが、7号車、及びアルピーヌとは僅差の戦いになるだろうと予想しています。昼間と夜とではクルマの挙動が大きく変わってしまうため、様々なコンディションに合わせる必要があります。チームはル・マンのあともハードワークでトラブルに関わる対応を進めるとともに、着実に車両の改良を続けてくれており、我々も最後までタイトルのためにベストを尽くして戦います。
ブレンドン・ハートレー(GR010 HYBRID #8)
ル・マンのあと、とても長い時間が経った気がしますが、久しぶりにGR010 HYBRIDをドライブできるのが楽しみです。ドライバーズタイトルを争う3チームのポイント差はとても小さく、タイトル獲得のためにこの2連戦に全力で挑みます。バーレーンはいつも好レースを演出する、良いサーキットです。我々はシミュレーターで準備をしてきてはいますが、ハイパーカーで実際にコースを走ることに勝る準備はありません。
カテゴリー: F1 / トヨタ
全6戦で戦われることとなった今季のWECは、8月に行われた第4戦ル・マン24時間レースのあと、2か月ほどのインターバルを経て、中東バーレーンへと舞台を移し、2連戦を迎える。
2週連続、同じサーキットでレースが行われるのはWEC史上初。10月30日(土)に第5戦バーレーン6時間レース、その1週間後に第6戦バーレーン8時間レースが開催されます。
トヨタは今季これまでの4戦全てで優勝を飾ってきており、世界チャンピオンを目指しポイントリーダーとしてこの最後の2戦に臨む。チーム選手権争いでは、2位のアルピーヌに対し51ポイントリードしており、残り2戦で獲得できる最大ポイントは65ポイントのため、トヨタは第5戦を3位以上でフィニッシュすれば、3シーズン連続でのチームタイトルが確定する。
一方で、ドライバーズ選手権については三つ巴での僅差の争いが続いており、ハイパーカー時代最初のドライバーズチャンピオンは11月6日(土)の最終戦で決定されることとなる。
8月のル・マン24時間レースでの感動的な初勝利を飾った小林可夢偉、マイク・コンウェイ、ホセ・マリア・ロペスの3名が駆るGR010 HYBRID 7号車は、ドライバーズ選手権をリードして、昨年タイトルを獲得したバーレーンでの防衛に挑む。
中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、ブレンドン・ハートレーのGR010 HYBRID 8号車は、今季4戦中2勝を挙げ、チームメイトの7号車を9ポイント差の2位で追っている。そして、ランキング3位につけるアルピーヌのドライバーも30ポイント差で続いており、残り2戦連勝での逆転タイトルの可能性を残している。
15か所のコーナーがある、1周5.412kmのバーレーン・インターナショナル・サーキットで、トヨタはこれまで8回に渡ってWECを戦い、5勝を挙げている。そのうち3勝は昨年まで数々の記録を打ち立ててきたLMP1カー、TS050 HYBRIDによるものだ。
今季から新たに投入されたハイパーカー、GR010 HYBRIDは、前戦ル・マン24時間レースで燃料系のトラブルに見舞われたが、チームの懸命な努力により1-2フィニッシュを勝ち取った。GR010 HYBRIDにとって初挑戦となるバーレーンにはル・マンに出場したものと同じ仕様の車両が持ち込まれるが、ル・マンで発生したトラブルについては、技術的な検証により解消されている。
佐藤恒治(TOYOTA GAZOO Racingカンパニー プレジデント)
2021年のWECを締めくくる最後の2戦に、チームとともに参加できることを大変嬉しく思います。ル・マン以降、チームは見つかった課題の解決に向け一丸となって懸命に努力し、対策まで漕ぎつけることができました。今はチーム全員がバーレーンでファンの皆様に見守られながら有終の美を飾れることを心待ちにしています。2週連続での耐久レースはドライバーにとってもチームにとっても厳しい試練となりますが、我々TGRチームは必ず乗り越えらえるものと信じています。耐久レースにおいて、絶対的な信頼性と速さを兼ね備えることは並大抵のことではなく、特にファーストシーズンであるGR010 HYBRIDにはまだまだ改善の余地がありますが、2台のマシンとドライバー達が世界チャンピオンを賭けて思いっきり戦えるよう、万全の準備を進めております。ファンの皆様、ぜひ期待してください!
小林可夢偉(GR010 HYBRID #7)
同じサーキットでの2連戦でシーズンを締めくくるというのはWECでは新しい試みで、誰もが注目する2週間になるでしょう。もちろん、我々にとってもGR010 HYBRIDでバーレーンを走るのは初めてなので、車両のバランスなど着実な改良を進めていくことに集中する必要がありますし、それが両方のレースでの好結果に繋がるはずです。マイク、ホセ、エンジニアと力を合わせ、再び世界チャンピオンを獲得するため、このチャンスをものにすべく全力で挑みます。
マイク・コンウェイ(GR010 HYBRID #7)
バーレーンでもさらに勝利を重ねるべくプッシュしていきますが、2週連続、合計14時間にわたるレースが待ち受けています。もちろん厳しい戦いになるでしょうが、タイトル防衛へ向けて全力で臨みます。我々はル・マンでついに勝利を挙げ、これまでのところ、とても良いシーズンを過ごしています。世界チャンピオンの称号と共に締めくくることが出来れば最高です。バーレーンはずっと我々が得意にしてきたサーキットですし、お気に入りのコースでもあるので、今年も期待しています。
ホセ・マリア・ロペス(GR010 HYBRID #7)
ようやく勝ち取ったル・マンでの初優勝のあと、2週連続のレースという特別な戦いでタイトルを争うことになります。チームにとって最も重要なのは最初のレースでチームタイトルを確定することですが、その後にはドライバーズタイトル争いが待っています。誰が勝っても、チャンピオンにふさわしいと思います。8号車は常に最大のライバルであり、コース上では戦いますが、その一方で我々はチームメイトかつ友人でもあり、全員が最大限の敬意をお互いに持っています。
中嶋一貴(GR010 HYBRID #8)
7号車とはシーズンを通じて非常に僅差のレースを繰り広げてきており、シーズンを締めくくるバーレーンでの2連戦も、間違いなく熾烈なものとなるでしょう。2台の差は非常に小さく、バランスなど全ての点で細かく追及していく必要がありますが、私自身はこの挑戦を楽しみにしています。バーレーンはレースに最適のコースですが、今回の2連戦の1戦が昼間、もう1戦が夜のレースになるので、コースコンディションがどれだけ変わるかも興味深いです。この影響は大きいと思われるので、そのための準備をしなくてはなりません。
セバスチャン・ブエミ(GR010 HYBRID #8)
バーレーンで長い時間過ごすことになるのは楽しみです。きっと良い時間になるはずです。シミュレーターで既に準備は進めてきていますが、7号車、及びアルピーヌとは僅差の戦いになるだろうと予想しています。昼間と夜とではクルマの挙動が大きく変わってしまうため、様々なコンディションに合わせる必要があります。チームはル・マンのあともハードワークでトラブルに関わる対応を進めるとともに、着実に車両の改良を続けてくれており、我々も最後までタイトルのためにベストを尽くして戦います。
ブレンドン・ハートレー(GR010 HYBRID #8)
ル・マンのあと、とても長い時間が経った気がしますが、久しぶりにGR010 HYBRIDをドライブできるのが楽しみです。ドライバーズタイトルを争う3チームのポイント差はとても小さく、タイトル獲得のためにこの2連戦に全力で挑みます。バーレーンはいつも好レースを演出する、良いサーキットです。我々はシミュレーターで準備をしてきてはいますが、ハイパーカーで実際にコースを走ることに勝る準備はありません。
カテゴリー: F1 / トヨタ