トヨタ:WRC 第3戦 クロアチア・ラリー デイ2 レポート
4月24日(土)、2021年FIA世界ラリー選手権(WRC)第3戦クロアチア・ラリーの競技2日目デイ2が、首都ザグレブのサービスパークを中心に行なわれ、TOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamのセバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア組(ヤリスWRC 1号車)が前日の総合2位から首位に、エルフィン・エバンス/スコット・マーティン組(33号車)が総合3位から総合2位に、それぞれ順位を上げた。
クロアチア・ラリーの2日日は、サービスパークの南西エリアで4本のターマック(舗装路)ステージを各2回走行。8本のステージの合計距離は121.92kmと、今大会最長の1日だった。前日に続きステージの上空には青空が広がり、ステージコンディションは1日を通してドライ。ヤリスWRCは全車がスペア1本を含む5本のハードタイヤを選択して午前のステージに臨んだ。首位のライバルとは異なるタイヤ選択だったが、オジエはまずオープニングのSS9でベストタイムを記録。順位をひとつ上げて首位に立った。さらにSS12でもベストタイムを刻み、SS11を制した総合2位のエバンスに7秒差を築いて午前中のステージを終えた。
午後の再走ステージ1本目、オジエは右フロントタイヤにダメージを負いやや遅れをとったが、SS15でライバルとベストタイムを分け合い、さらにSS16でこの日4本目のベストタイムをマーク。エバンスに6.9秒差、総合3位のライバルに10.4秒差をつけて長い1日を終えた。
なお、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムにより、ヤリスWRCで出場の勝田貴元は、SS10で今大会初のSSベストタイムをマーク。続くSS11では3番手タイムを刻み、さらにSS14で2回目のベストタイムを記録するなど1日を通してトップドライバーに匹敵する速さを示し、前日の総合9位から総合7位へと順位を上げた。勝田の活躍もあり、ヤリスWRCはデイ2の8本のステージのうち、7ステージでベストタイムを記録した。
ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
今日の結果にはとても満足しています。セブもエルフィンも本当に頑張ってくれましたし、今朝はすぐに1-2体制を築くことができました。それに加え、貴元も素晴らしいステージタイムを記録しました。彼の成長を見ることができて本当に嬉しかったです。そして、選手だけでなく、チームのみんなや、正しいタイヤ選択のために必要な情報を伝えてくれたルートノートクルー(グラベルクルー)にも感謝しています。クルマの調子は良く、ドライバーも概ねセットアップに満足していたので、運転だけに集中できる環境が整ったと思います。あとは、この良い状態を明日も維持するだけです。明日はかなり大変な1日になるでしょうし、最後のパワーステージは今大会もっとも難しいステージになるかもしれないので、最後までビッグチャレンジが続くと思います。
セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 1号車)
今日は、良いリズムで走り続けることができて、とても好調でした。午前中は正しいタイヤを選んだと思いますし、クルマのフィーリングも最高でした。その結果トップに立ちましたが、差はそれほど大きくありませんでした。午後最初のステージではタイヤの空気が抜け10秒程度失いましたが、それでも素晴らしいリズムで走れたのはポジティブなことですし、首位を守ることもできました。とはいえリードは十分ではないので明日も攻め続けなければなりません。ステージはまだ80km近く残っていますし、上位3台が10秒以内にいるので、明日もエキサイティングな戦いになるでしょう。
エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)
今朝のステージはチーム全体がとても好調でしたが、セブは私よりも少し速かったと思います。昨晩、クルマのセットアップを変更して今朝のステージに臨んだのですが、路面がダーティなセクションにはあまりマッチしませんでした。午後は、1本目こそ満足できるタイムではなかったですが、それ以降のステージは良かったと思います。セッティングを変更したことにより、自信を持って走ることができました。ラリーを戦いながらいろいろ試してきましたが、ようやく満足できるセッティングを見つけることができたので、明日が楽しみです。明日の最終日は、他のラリーの日曜日とやや異なり、非常に難しいステージを2回走ります。走行距離も長いですし、勝負は最後まで続くでしょう。
クロアチア・ラリー デイ2の結果
1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) 2h06m35.8s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ ヤリス WRC) +6.9s
3 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +10.4s
4 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +37.8s
5 アドリアン・フォルモ−/ルノウ・ジャムール (フォード フィエスタ WRC) +1m29.5s
6 ガス・グリーンスミス/クリス・パターソン (フォード フィエスタ WRC) +2m23.8s
7 勝田 貴元/ダニエル・バリット (トヨタ ヤリス WRC) +2m46.5s
8 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +3m51.8s
9 マッズ・オストベルグ/トルシュテン・エリクソン (シトロエン C3 Rally2) +7m06.0s
10テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ Rally2) +8m09.6s
(現地時間4月24日18時00分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
明日のステージ情報
ラリー最終日となる4月25日(日)のデイ3は、サービスパークの北側で日中のサービスを挟むことなく2本のステージを各2回走行。SS17とその再走ステージであるSS19は、今大会最長となる全長25.20kmのロングステージ。また。最終ステージのSS20は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。4本のSSの合計距離は78.58kmと、最終日としてはかなり長い距離を走行。リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は325.13kmとなる。
カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)
クロアチア・ラリーの2日日は、サービスパークの南西エリアで4本のターマック(舗装路)ステージを各2回走行。8本のステージの合計距離は121.92kmと、今大会最長の1日だった。前日に続きステージの上空には青空が広がり、ステージコンディションは1日を通してドライ。ヤリスWRCは全車がスペア1本を含む5本のハードタイヤを選択して午前のステージに臨んだ。首位のライバルとは異なるタイヤ選択だったが、オジエはまずオープニングのSS9でベストタイムを記録。順位をひとつ上げて首位に立った。さらにSS12でもベストタイムを刻み、SS11を制した総合2位のエバンスに7秒差を築いて午前中のステージを終えた。
午後の再走ステージ1本目、オジエは右フロントタイヤにダメージを負いやや遅れをとったが、SS15でライバルとベストタイムを分け合い、さらにSS16でこの日4本目のベストタイムをマーク。エバンスに6.9秒差、総合3位のライバルに10.4秒差をつけて長い1日を終えた。
なお、TOYOTA GAZOO Racing WRCチャレンジプログラムにより、ヤリスWRCで出場の勝田貴元は、SS10で今大会初のSSベストタイムをマーク。続くSS11では3番手タイムを刻み、さらにSS14で2回目のベストタイムを記録するなど1日を通してトップドライバーに匹敵する速さを示し、前日の総合9位から総合7位へと順位を上げた。勝田の活躍もあり、ヤリスWRCはデイ2の8本のステージのうち、7ステージでベストタイムを記録した。
ヤリ-マティ・ラトバラ (チーム代表)
今日の結果にはとても満足しています。セブもエルフィンも本当に頑張ってくれましたし、今朝はすぐに1-2体制を築くことができました。それに加え、貴元も素晴らしいステージタイムを記録しました。彼の成長を見ることができて本当に嬉しかったです。そして、選手だけでなく、チームのみんなや、正しいタイヤ選択のために必要な情報を伝えてくれたルートノートクルー(グラベルクルー)にも感謝しています。クルマの調子は良く、ドライバーも概ねセットアップに満足していたので、運転だけに集中できる環境が整ったと思います。あとは、この良い状態を明日も維持するだけです。明日はかなり大変な1日になるでしょうし、最後のパワーステージは今大会もっとも難しいステージになるかもしれないので、最後までビッグチャレンジが続くと思います。
セバスチャン・オジエ (ヤリスWRC 1号車)
今日は、良いリズムで走り続けることができて、とても好調でした。午前中は正しいタイヤを選んだと思いますし、クルマのフィーリングも最高でした。その結果トップに立ちましたが、差はそれほど大きくありませんでした。午後最初のステージではタイヤの空気が抜け10秒程度失いましたが、それでも素晴らしいリズムで走れたのはポジティブなことですし、首位を守ることもできました。とはいえリードは十分ではないので明日も攻め続けなければなりません。ステージはまだ80km近く残っていますし、上位3台が10秒以内にいるので、明日もエキサイティングな戦いになるでしょう。
エルフィン・エバンス (ヤリスWRC 33号車)
今朝のステージはチーム全体がとても好調でしたが、セブは私よりも少し速かったと思います。昨晩、クルマのセットアップを変更して今朝のステージに臨んだのですが、路面がダーティなセクションにはあまりマッチしませんでした。午後は、1本目こそ満足できるタイムではなかったですが、それ以降のステージは良かったと思います。セッティングを変更したことにより、自信を持って走ることができました。ラリーを戦いながらいろいろ試してきましたが、ようやく満足できるセッティングを見つけることができたので、明日が楽しみです。明日の最終日は、他のラリーの日曜日とやや異なり、非常に難しいステージを2回走ります。走行距離も長いですし、勝負は最後まで続くでしょう。
クロアチア・ラリー デイ2の結果
1 セバスチャン・オジエ/ジュリアン・イングラシア (トヨタ ヤリス WRC) 2h06m35.8s
2 エルフィン・エバンス/スコット・マーティン (トヨタ ヤリス WRC) +6.9s
3 ティエリー・ヌービル/マーティン・ヴィーデガ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +10.4s
4 オィット・タナック/マルティン・ヤルヴェオヤ (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +37.8s
5 アドリアン・フォルモ−/ルノウ・ジャムール (フォード フィエスタ WRC) +1m29.5s
6 ガス・グリーンスミス/クリス・パターソン (フォード フィエスタ WRC) +2m23.8s
7 勝田 貴元/ダニエル・バリット (トヨタ ヤリス WRC) +2m46.5s
8 クレイグ・ブリーン/ポール・ネーグル (ヒュンダイ i20クーペ WRC) +3m51.8s
9 マッズ・オストベルグ/トルシュテン・エリクソン (シトロエン C3 Rally2) +7m06.0s
10テーム・スニネン/ミッコ・マルックラ (フォード フィエスタ Rally2) +8m09.6s
(現地時間4月24日18時00分時点のリザルトです。最新リザルトはwww.wrc.comをご確認下さい。)
明日のステージ情報
ラリー最終日となる4月25日(日)のデイ3は、サービスパークの北側で日中のサービスを挟むことなく2本のステージを各2回走行。SS17とその再走ステージであるSS19は、今大会最長となる全長25.20kmのロングステージ。また。最終ステージのSS20は、トップ5タイムを記録した選手とマニュファクチャラーにボーナスの選手権ポイントが与えられる「パワーステージ」に指定されている。4本のSSの合計距離は78.58kmと、最終日としてはかなり長い距離を走行。リエゾン(移動区間)も含めた1日の総走行距離は325.13kmとなる。
カテゴリー: F1 / トヨタ / WRC (世界ラリー選手権)