トロロッソ・ホンダ:F1日本GP 予選レポート
トロロッソ・ホンダは、F1日本GPの予選で、ブレンドン・ハートレーが6番手、ピエール・ガスリーが7番手を獲得。ハンガリー以来の両選手トップ10入りで好位置から決勝に挑む。
第17戦日本GPは2日目を迎え、プラクティス3と予選が行われた。台風の接近により、鈴鹿は厚い雲に覆われ、強風も吹く天候ながら、時折り雲間から青空も顔を覗かせる不安定な空模様。
プラクティス3が開始された正午は、気温25℃、路面温度27℃、降水確率60%で、路面は朝方に降った雨によりところどころ濡れた部分はあるものの、おおむねドライのコンディション。トロロッソ・ホンダの2台は、ともにスーパーソフトタイヤでコースインした。セッション開始まもなく、雨が降り始め、風も強くなりコンディションは悪化。全車走行を見合わせる状況となる。セッション残り20分となり、ブレンドン・ハートレーとピエール・ガスリーはコースインし走行を再開。セッション終盤、2台は新品のスーパーソフトタイヤに交換し、アタックシミュレーションを行った。2台ともに完全なアタックアップにはなりなかったが、ハートレーが1分32秒030、ガスリーが1分33秒105をマーク。再度アタックを行うタイミングで、他車のアクシデントによりセッションは赤旗中断となり、そのまま終了した。プラクティス3はハートレーが13番手、ガスリーが20番手となっている。
午後3時、天候は曇りでコンディションは回復せず、予選を迎えた。Q1で、1セット目のタイヤでハートレーが1分30秒835、ガスリーが1分30秒838と僅差のタイムをマーク。その後アクシデントによる赤旗が出てセッションは一時中断された。セッション終了直前、2セット目でアタックを開始した2台は、ガスリーが1分30秒137、ハートレーが1分30秒248とともに大きくタイムアップを果たし、僅差の順位争いのなかガスリーが10番手、ハートレーが14番手となり、ともにQ1を突破する。Q2では1回目のアタックでガスリーが1分29秒810、ハートレーが1分29秒848とベストタイムを更新。セッション終盤、雨が降り始めコンディションが悪化し、2セット目のアタックを途中でやめた2台だったが、ガスリーが9番手、ハートレーが10番手でQ2は終了し、ともにQ3進出を果たした。Q3では、Q2で降った雨は一時上がったものの、路面のコンディションがつかめない難しい状況で開始。スーパーソフトタイヤでアタックした2台はハートレーが1分30秒023、ガスリーが1分30秒093をマークし、6番手と7番手につける。セッション半ばから雨が再び降り出し、タイムアップは難しいコンディションとなり、セッションは終了した。
トロロッソ・ホンダの2台は、ハンガリーGP以来となる、2台揃ってのベスト10入りを果たし、決勝レースではハートレーが3列目6番手から、ガスリーが4列目7番手の好位置から上位進出を狙う
F1日本GP決勝レースは10月7日(日)午後2時10分にスタートする。
ブレンドン・ハートレー (6番手)
「最高の予選結果を出せてとてもうれしいです。このシーズン、チームと共に苦労した事も多く、普段あまり感情的にならないのですが、そんな想いがあり予選を走り始めた時からなぜかとてもエモーショナルになってしまいました。今日はすべてが思ったように運び、僕自身もベストなパフォーマンスが必要な時に出せたのではないかと思います。予選は天候が安定せず難しいセッションではありましたが、コースに出るタイミングなどチームの作戦がうまくハマったと思います。ホンダのファンの皆さん、日本のファンの皆さんの目の前で6番手グリッドという今季最高位のポジションを獲得することができて、最高にうれしいです。明日の決勝ではポイントを獲得したいと思いますが、今この瞬間は素直に今日の結果を喜びたいと思います」
ピエール・ガスリー (7番手)
「チームとして、今シーズン最高の予選結果になりました。6番手と7番手をこの鈴鹿でホンダと一緒に獲得できたことは、今シーズンどの結果よりもチームにとってうれしいことです。今季最高のグリッド順位となり、それをこの日本GPで成し遂げたことは特別な意味を持っています。鈴鹿はオーバーテイクが難しいサーキットなので、明日の決勝はスタートがとても重要になると思います。ブレンドンも僕もこのレースウイークのマシンにはいい手応えを感じているので、決勝は周りのマシンといい争いができるようにプッシュしていくだけです。明日の決勝はハードな戦いになりそうですが、まず5番手にいるグロージャン選手をスタートで追い抜けるようないいスタート切りたいです。今シーズンはチャンスがあるときは確実にそれを逃さず結果を残してきているので、明日の決勝もまた集中して、最高の結果を残せるようにがんばります」
ジョナサン・エドルズ (トロロッソ チーフエンジニア)
「このタフな1日を、チームと共に最高の結果で締めくくることができました。ブレンドンはラップタイムにはそう現れていなかったように見えましたが、P3を順調にこなしていました。彼は彼自身とマシンに更なる可能性を感じていたと思います。風が強く走行にも影響していたので、マシンのバランスも周ごとに違って安定せず、予選ではさらにいろいろなことが起きると予想していました。ピエールはP3でPUのキャリブレーションにトラブルが出てしまい、ベストなパフォーマンスで走行することができませんでした。よって昨日からのトラブルとも相まって、ピエールに予選までに完ぺきな準備をしてあげることが残念ながらできませんでした。天候のせいで今日の予選はどのセッションもレベルが高く難しかったのですが、チームは先々の天気を読んでその時のコンディションにベストな対応をしてくれました。予選全セッションを通して“ドライバーたちは、正しいタイヤと正しいタイミングで走ることができた”と自信をもって言えると思います。エンジニアとメカニック、そしてホンダとのチームワークが、今日のこの最高の結果に結びついたのではないでしょうか。Q3で両ドライバーともすばらしい走りを見せ、その後雨が降り始めたせいでそのままのポジションで予選を終えることになりました。すばらしい結果で今日1日を終えることができたと思います」
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日の予選は2台が揃ってQ3進出という素晴らしい結果になりました。ドライバーは2人とも見事なパフォーマンスを見せてくれましたし、多くのファンが詰めかけたこの鈴鹿で、このような結果を得られたことを本当に嬉しく思っています。PUについてはロシアGPでの懸案をこの予選までに解決し、予選に臨むことができました。この作業に当たった全てのプロジェクトメンバーに感謝をしています。また、鈴鹿に向けて競争力があるマシンを作り、今日も不安定な天候を先読みしていい戦略で予選を戦ったチームも、素晴らしい仕事をしてくれました。今日の結果は、トロロッソ・ホンダのチームメンバーとドライバーのここまでの努力の結果だと思っています。ただ、ガスリー選手のPUのセッティングにはまだ改善の余地があるので、明日に向けて対応を検討したいと思います。レースは結果が全てですので、明日はさらにいい結果を得られるよう、全力で臨みます」
カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / F1日本GP
第17戦日本GPは2日目を迎え、プラクティス3と予選が行われた。台風の接近により、鈴鹿は厚い雲に覆われ、強風も吹く天候ながら、時折り雲間から青空も顔を覗かせる不安定な空模様。
プラクティス3が開始された正午は、気温25℃、路面温度27℃、降水確率60%で、路面は朝方に降った雨によりところどころ濡れた部分はあるものの、おおむねドライのコンディション。トロロッソ・ホンダの2台は、ともにスーパーソフトタイヤでコースインした。セッション開始まもなく、雨が降り始め、風も強くなりコンディションは悪化。全車走行を見合わせる状況となる。セッション残り20分となり、ブレンドン・ハートレーとピエール・ガスリーはコースインし走行を再開。セッション終盤、2台は新品のスーパーソフトタイヤに交換し、アタックシミュレーションを行った。2台ともに完全なアタックアップにはなりなかったが、ハートレーが1分32秒030、ガスリーが1分33秒105をマーク。再度アタックを行うタイミングで、他車のアクシデントによりセッションは赤旗中断となり、そのまま終了した。プラクティス3はハートレーが13番手、ガスリーが20番手となっている。
午後3時、天候は曇りでコンディションは回復せず、予選を迎えた。Q1で、1セット目のタイヤでハートレーが1分30秒835、ガスリーが1分30秒838と僅差のタイムをマーク。その後アクシデントによる赤旗が出てセッションは一時中断された。セッション終了直前、2セット目でアタックを開始した2台は、ガスリーが1分30秒137、ハートレーが1分30秒248とともに大きくタイムアップを果たし、僅差の順位争いのなかガスリーが10番手、ハートレーが14番手となり、ともにQ1を突破する。Q2では1回目のアタックでガスリーが1分29秒810、ハートレーが1分29秒848とベストタイムを更新。セッション終盤、雨が降り始めコンディションが悪化し、2セット目のアタックを途中でやめた2台だったが、ガスリーが9番手、ハートレーが10番手でQ2は終了し、ともにQ3進出を果たした。Q3では、Q2で降った雨は一時上がったものの、路面のコンディションがつかめない難しい状況で開始。スーパーソフトタイヤでアタックした2台はハートレーが1分30秒023、ガスリーが1分30秒093をマークし、6番手と7番手につける。セッション半ばから雨が再び降り出し、タイムアップは難しいコンディションとなり、セッションは終了した。
トロロッソ・ホンダの2台は、ハンガリーGP以来となる、2台揃ってのベスト10入りを果たし、決勝レースではハートレーが3列目6番手から、ガスリーが4列目7番手の好位置から上位進出を狙う
F1日本GP決勝レースは10月7日(日)午後2時10分にスタートする。
ブレンドン・ハートレー (6番手)
「最高の予選結果を出せてとてもうれしいです。このシーズン、チームと共に苦労した事も多く、普段あまり感情的にならないのですが、そんな想いがあり予選を走り始めた時からなぜかとてもエモーショナルになってしまいました。今日はすべてが思ったように運び、僕自身もベストなパフォーマンスが必要な時に出せたのではないかと思います。予選は天候が安定せず難しいセッションではありましたが、コースに出るタイミングなどチームの作戦がうまくハマったと思います。ホンダのファンの皆さん、日本のファンの皆さんの目の前で6番手グリッドという今季最高位のポジションを獲得することができて、最高にうれしいです。明日の決勝ではポイントを獲得したいと思いますが、今この瞬間は素直に今日の結果を喜びたいと思います」
ピエール・ガスリー (7番手)
「チームとして、今シーズン最高の予選結果になりました。6番手と7番手をこの鈴鹿でホンダと一緒に獲得できたことは、今シーズンどの結果よりもチームにとってうれしいことです。今季最高のグリッド順位となり、それをこの日本GPで成し遂げたことは特別な意味を持っています。鈴鹿はオーバーテイクが難しいサーキットなので、明日の決勝はスタートがとても重要になると思います。ブレンドンも僕もこのレースウイークのマシンにはいい手応えを感じているので、決勝は周りのマシンといい争いができるようにプッシュしていくだけです。明日の決勝はハードな戦いになりそうですが、まず5番手にいるグロージャン選手をスタートで追い抜けるようないいスタート切りたいです。今シーズンはチャンスがあるときは確実にそれを逃さず結果を残してきているので、明日の決勝もまた集中して、最高の結果を残せるようにがんばります」
ジョナサン・エドルズ (トロロッソ チーフエンジニア)
「このタフな1日を、チームと共に最高の結果で締めくくることができました。ブレンドンはラップタイムにはそう現れていなかったように見えましたが、P3を順調にこなしていました。彼は彼自身とマシンに更なる可能性を感じていたと思います。風が強く走行にも影響していたので、マシンのバランスも周ごとに違って安定せず、予選ではさらにいろいろなことが起きると予想していました。ピエールはP3でPUのキャリブレーションにトラブルが出てしまい、ベストなパフォーマンスで走行することができませんでした。よって昨日からのトラブルとも相まって、ピエールに予選までに完ぺきな準備をしてあげることが残念ながらできませんでした。天候のせいで今日の予選はどのセッションもレベルが高く難しかったのですが、チームは先々の天気を読んでその時のコンディションにベストな対応をしてくれました。予選全セッションを通して“ドライバーたちは、正しいタイヤと正しいタイミングで走ることができた”と自信をもって言えると思います。エンジニアとメカニック、そしてホンダとのチームワークが、今日のこの最高の結果に結びついたのではないでしょうか。Q3で両ドライバーともすばらしい走りを見せ、その後雨が降り始めたせいでそのままのポジションで予選を終えることになりました。すばらしい結果で今日1日を終えることができたと思います」
田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今日の予選は2台が揃ってQ3進出という素晴らしい結果になりました。ドライバーは2人とも見事なパフォーマンスを見せてくれましたし、多くのファンが詰めかけたこの鈴鹿で、このような結果を得られたことを本当に嬉しく思っています。PUについてはロシアGPでの懸案をこの予選までに解決し、予選に臨むことができました。この作業に当たった全てのプロジェクトメンバーに感謝をしています。また、鈴鹿に向けて競争力があるマシンを作り、今日も不安定な天候を先読みしていい戦略で予選を戦ったチームも、素晴らしい仕事をしてくれました。今日の結果は、トロロッソ・ホンダのチームメンバーとドライバーのここまでの努力の結果だと思っています。ただ、ガスリー選手のPUのセッティングにはまだ改善の余地があるので、明日に向けて対応を検討したいと思います。レースは結果が全てですので、明日はさらにいい結果を得られるよう、全力で臨みます」
カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / F1日本GP