F1 トロロッソ・ホンダ 日本GP
トロロッソ・ホンダは、F1日本GP初日のフリー走行で新仕様のパワーユニット(PU)を再投入し、プラクティス1でピエール・ガスリーが11番手タイム、プラクティス2でブレンドン・ハートレーが10番手タイムをマークした。

F1は第17戦日本GPを迎えまた。鈴鹿サーキットでのF1開催30回の記念大会となる今回の日本GPでは、ホンダは冠スポンサーとして大会協賛を行うとともに、歴代F1マシンの展示などブースを展開している。

トロロッソ・ホンダは、前戦ロシアGPの金曜日に投入した新スペックのPUを、調整と最適化を進めて日本GPのプラクティスから使用。初日の金曜日、午前10時からプラクティス1、午後2時からプラクティス2が行われ、パフォーマンスと信頼性の両面を向上させた新PUで、ピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーが鈴鹿サーキットを走行した。

プラクティス1が開始された午前10時、台風の接近で懸念された天候だが、厚い雲に覆われたものの降雨はなく、気温23℃、路面温度21℃のコンディションでセッションは開始された。トロロッソ・ホンダの2台は、ともにソフトタイヤでセッティングプログラムを消化。セッション半ばにガスリーがターン3でコースアウトし、マシンに着いた草などを取り除くピットでの作業で若干のタイムロスはあったが、それ以外は順調に走行を行った。ベストタイムは、ガスリーが1分31秒073で11番手、ハートレーが1分31秒908で17番手となっている。

午後2時からのプラクティス2は、プラクティス1と同様のコンディションで行われ、ハートレーがソフトタイヤで走行を開始した。5周を走行したのちに、ハートレーはスーパーソフトタイヤに交換。アタックシミュレーションを行い、プラクティス1のベストタイムを大きく上回る1分30秒502をマークする。その後、ハートレーは再びソフトタイヤに交換し、ロングランを行い、セッティングを進めた。ガスリーは、車体に燃料系のトラブルが発生し、その修復作業に時間を費やしたため、セッション残り15分に走行を開始した。スーパーソフトタイヤで、1分30秒795のベストタイムをマークし、トータル10周の走行でセッションを終えまた。プラクティス2では、ハートレーが10番手、ガスリーが13番手となっている。

F1 日本GP2日目は10月6日(土)、正午よりプラクティス3、午後3時より予選が行われます。

ブレンドン・ハートレー
「鈴鹿での初日は楽しく過ごすことができました。P1の序盤何周かをこのコースでのスピードに慣れるために走りましたが、このコースがとても気に入りました。セッション中にいくつかセッティングの変更を行いましたが、それもいい形で機能し、P2では僕が期待した通りの手応えを感じることができました。P2を10番手で終え、マシンのペースにも自信がありますし、明日の予選は前向きな気持ちで臨めそうです」

ピエール・ガスリー
「午前中のセッションで走行した時のマシンの感触はよく、手応えを感じていました。有益なデータを得ることができましたが、残念ながら午後のセッションでトラブルに見舞われてしまい、P2では予定していたほど走ることができませんでした。プッシュしてアタックできたのは一周、あと何周かはロングランを試せただけだったので、あまり得られたものはありませんでした。ブレンドンにとってはいいセッションとなったようなので、彼のデータをパフォーマンスの向上にうまく適応して、明日の予選でいいグリッドを獲得できるようにしたいと思います」

ジョナサン・エドルズ (トロロッソ チーフエンジニア)
「空力パーツとメカニカルセットアップのテストを行い、P1は有意義なセッションになりました。ブレンドンが序盤でレークを装着して空力の計測を行い、風洞実験や計算流体力学(CFD)で得たデータと実際のコースとの相関性を確かめるのに有効なデータを得ることができました。鈴鹿は高速サーキットで、安定したマシンの空力性能が必要となるので、この週末に新しく試したいパーツを持ち込みました。新しいパーツの感触は良く、両マシンに使用することにしました。他にフォーカスしていたのは、ホンダの最新のPUの性能を再確認することでした。ロシアGPからマッピングとキャリブレーションの改善のためにベンチでのテストを繰り返し、新しいPUは思った通りのパフォーマンスを見せてくれました。このすばらしいドライバビリティーとパフォーマンスの改善に、ホンダにはとても感謝しています。P2はブレンドンにとって順調で有益なセッションとなりました。マシンのバランスが改善され、いいラップタイムを刻むことができました。残念ながらピエールのマシンで、午後のセッション開始前に燃料装置のトラブルが発生し、パーツ交換が必要となったため、彼にとってはあまり実りの多いセッションにはなりませんでした。通常2時間はかかってしまう作業ですが、メカニックのすばらしい働きにより、セッションが終わる間際ではありましたがピエールをコース上に送り出すことができました。他車がレースシミュレーションを行っている間に、うまくトラフィックを回避しつつ、DRSを使用してタイムアタックを行いました。ピエールにマシンバランスの感覚をつかんでもらうことができたと思います。マシンの仕上がりに手応えを感じているので、今夜さらにチーム一丸となり作業し、P3以降もいいセッションにできるよう努めたいと思います」

田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「今週は、火曜の日本到着後からドライバー2人が多くのホンダファクトリーを訪問し、忙しい日々を過ごしてきました。そこでの温かい声援を受け、我々のホームレースをいい雰囲気の中で迎えられていると感じています。今日はセッションではロシアGPの金曜に投入した最新スペックのPUを使用しました。先週浮かび上がった課題を今日までの作業で修正して臨み、実際に走行を重ねる中で大きく改善できていることが確認できました。午後にガスリー選手がマシンの燃料系トラブルにより走行時間を大きく失ったことは残念でしたが、まだキャッチアップする余地はあると思っています」

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カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / F1日本GP