F1 トロロッソ・ホンダ イタリアGP
トロロッソ・ホンダは、F1イタリアGPの予選で、ピエール・ガスリーがQ3進出を果たして9番手グリッドを獲得。ブレンドン・ハートレーは18番手。決勝はガスリーが5列目9番手から、ハートレーは8列目16番手からスタートし、上位進出を目指す。

第14戦イタリアGPは2日目を迎え、プラクティス3と予選が行われた。午前中に降っていた雨も昼前には上がり、プラクティス3はドライコンディションの下、走行が行われた。

正午からプラクティス3は、厚い雲の切れ間からところどころ青空がのぞき、気温17℃、路面温度27℃のコンディションで開始された。トロロッソ・ホンダの2台は、まずミディアムタイヤで1周を走行しピットイン。その20分後に新品のスーパーソフトタイヤでコースインし、アタックシミュレーションを行った。徐々にタイムを伸ばした2台はガスリーが1分23秒438、ハートレーが1分23秒459のベストラップをマーク。2台は同じタイヤで10周を走行しピットへ戻った。セッション残り10分となった終盤、新品のスーパーソフトタイヤで再度コースインした2台は、ガスリーが3回のアタックで次々にベストラップを更新し、最終的に1分22秒631をマーク。ハートレーも1分23秒164とタイムアップを果たした。このセッション、ガスリーは12番手、ハートレーは20番手となっている。

午後3時の予選開始直前、雨がぱらつき始めましたがコースコンディションには影響なく、予選がスタートした。Q1で真っ先にコースインしたハートレーは、1セット目のタイヤで1分23秒684、1分22秒812、1分22秒711とタイムアップ。ガスリーも1分23秒836、1分22秒550とタイムを伸ばす。2セット目にはガスリーは1分21秒834、ハートレーは1分21秒934とさらにタイムアップした。しかし、僅差の争いのなか、コンマ1秒差の2人はガスリーが12番手、ハートレーが18番手という結果に終わり、ガスリーはQ2進出を果たしたが、ハートレーはQ1敗退となっている。

降水確率は80%だったが降雨はなく、Q2がスタート。Q2ではピエール・ガスリーが1セット目に1分22秒174をマーク、2セット目で1分21秒667のベストタイムで10番手となり、Q2を突破。ハンガリーGP以来2戦ぶりにQ3進出を果たした。Q3では、1回目を中古のスーパーソフトタイヤでアタックし1分22秒918、2回目は新品に履き替えて1分21秒350と自己ベストを更新し、9番手で予選を終えた。

決勝レース、ピエール・ガスリーは5列目9番手から、ブレンドン・ハートレーは上位車2台にグリッドダウンペナルティが科されるため、8列目16番手からのスタートとなり、上位進出を目指す。

F1イタリアGP決勝レースは9月2日(日)午後3時10分(日本時間午後10時10分)にスタートする。

ピエール・ガスリー (9番手)
「信じられないぐらいうれしい予選でした。予選前はQ2までも行けるかどうかと思っていたのに、Q3に進むことができました。9番手からスタートできるなんて最高の気分です。すべてがうまくいった予選で、他車との間隔やスリップストリームをうまく使って今シーズン一番うまく走れたラップでした。この予選で狙えたベストの結果を出すことができたし、それをToro Rossoのホームであるイタリアで見せることができて本当にうれしいです。昨日はマシンのセットアップにあまり満足していなかったのですが、昨晩かけて改善され今日はよりいいフィーリングで走ることができました。今日の予選はまだ半分で、明日の決勝にこのレースウイークで成すべきことが半分残っています。グリッドから1コーナーまでの距離が長いので、いいスタートを決めることが不可欠ですし、その後もタイトな争いになるので、ミスなくこなしていく必要があります。スタートで順位を上げようとするのはリスクがありそうなので、クリーンなスタートを切り、それからできる限りプッシュして追い上げていきたいと思います」

ブレンドン・ハートレー (18番手)
「今日の予選は非常に接戦でした。1コーナーでミスをしてしまいましたが、あとは特に問題なくクリーンなラップで走行できたと思います。昨日のセッションではウエットコンディションの調子がよかったので、午後に雨が降ることを期待していました。チームがいい仕事をしてくれたおかげで、ピエールも僕も今日は悪くないフィーリングで走行できました。中団争いはとても接戦で、その中でよくない結果に転がってしまったのがとても悔しいです。約0.1秒というわずかなピエールとのタイム差で、6番手も後方(Q1時)という差ができてしまいました。18番手からのスタートは明日たくさんの課題が残ってしまったので困難なレースになりそうですが、他車のペナルティーで少しでも上位グリッドからスタートできることを願っています」

ジョナサン・エドルズ (トロロッソ チーフエンジニア
「今日の午後は少し複雑な心境でした。私たちのマシンにとって難しいと予想していたコースで、またピエールがすばらしい予選を見せ9番グリッドを獲得してくれました。一方で、残念ながらブレンドンはわずか0.1秒差でQ2進出を逃してしまいました。Q1ではそれぞれのマシンがスリップストリームを有効に使いたがっていたので、誰もその列を先導したがらず難しいセッションでした。ピエールはセッション終盤ですばらしいラップを走りQ2へ進出することができました。Q2も同じくスリップストリームを使うのが難しく、接戦となりました。しかし、期待していた走りを見せたピエールが0.002秒の差でQ3進出を決めてくれました。Q3はわたしたちのできる限りを発揮できたセッションになりました。昨日から今日にかけて行ったセッティング調整がうまくいき、ストレートスピードも改善され、ドライバーたちもマシンのバランスに満足していたようです。金曜日のセッションで行ったレースを見据えたロングランでの走行に手応えを感じていたので、明日のレースにも期待ができそうです。予選の結果に喜んだホームのファンの歓声をピットウォールで聞いた時は、本当にうれしかったです。昨日の悪天候に耐えてくれたファンの熱心な想いが、共に喜ぶために今日の結果を導いてくれたのだと思います!」

田辺豊治 (ホンダF1 テクニカルディレクター)
「前回のスパでも予選11番手といういい結果を得ましたが、同様にパワーサーキットであるここモンツァで、それをさらに上回るQ3進出を果たせたことは本当にすばらしい結果でした。この結果は、ガスリー選手の力強いパフォーマンスはもちろんですが、アタックタイミングなどのチーム戦略、そしてPUが持てる力を十分に発揮できたことによるものだと思います。ここまでPUとしては問題ない週末を過ごしていますが、当然ながら重要なのは明日の決勝レースです。このポジションをキープするために最大限までプッシュし、トロロッソのホームレースでいい結果を残したいと思います」

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カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1 / F1イタリアGP