F1 トロロッソ 本田技研工業 2018年のF1世界選手権
トロロッソ・ホンダは、3月17日(土)に六本木ヒルズアリーナでF1開幕前イベント『Red Bull Toro Rosso Honda DAY in TOKYO』を開催。トロロッソのチーム代表フランツ・トスト、ドライバーのピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレー、そして、本田技研工業のモータースポーツ部長の山本雅史が出席し、新たなパートナーシップ、そして、2018年のF1世界選手権への意気込みを語った。

トロロッソのチーム代表フランツ・トストは「コンニチハ、キテクレテアリガトウ」と日本語で挨拶。フランツ・トストは、1996年にラルフ・シューマッハが日本でフォーミュラ・ニッポンに参戦した際にマネージャーとして日本で仕事をしている。「日本に戻ってこれて本当に嬉しい。昔、日本に住んでいたし、日本の人々や文化が大好きなので、戻ってこれて嬉しい」

トロロッソ・ホンダは、8日間のF1バルセロナ合同テストで、全チームで3番目に多い822周を走破。信頼性の高さをみせた。

フランツ・トストは「本当にここに至るまで、さくらのホンダのR&Dがいい準備をしてくれた。そして、信頼性もパフォーマンスも向上したパワーユニットを用意してくれた。3826kmというトロロッソ史上、シーズン前で最も長い距離を走ることができた。ポジティブなことだ。確かに中団は拮抗しているし、本当に厳しい戦いになるだろう。特にシーズン前半はそうだと思うが、我々もアップデートしていくし、ホンダからも必ずアップデートがされるので、そういった意味では今後にむけて非常にポジティブに感じている」とコメント。

ホンダの山本雅史は「昨年までホンダとしても非常に苦しいシーズンだったし、本当に悔しい思いをしたので、トロロッソと新たなスタートを切ることできて、来週の開幕を本当に楽しみにしている」とコメント。「ホンダとしてもさくらのメンバーが非常に今頑張ってくれている。今年シーズンを通して3基(エンジン)というレギュレーションだが、その3基の載せ替えるタイミングでは常にアップデートと信頼性を高めるという目標を立てていて、そこをトロロッソと共有して進めているので、ファンの期待にも応えられるように少しずつホンダも頑張って、トロロッソと前進していきたいと思っている」

ピエール・ガスリーは「1周目のテストでは、どのチームよりも最も多い周回数を稼いで、2周目はもう少しパフォーマンスに集中した。非常にいい結果が出て、中団の戦いはかなり拮抗した激しいものになるとは思うけど、まだシーズンを通して開発していくところもあるし、ポテンシャルはあると思っている。どんどんクルマを成熟させていって、戦っていけたらと思っている。非常にいい感触を掴んでいる」とコメント。

ブレンドン・ハートレーは「非常に好調なテストだったし、実はその2ヵ月前にファエンツァのファクトリーに行ったときから、とてもポジティブなものを感じていた。テストが始めって一番最初にトラックに出てったのは僕たちだった。そこからひとつも信頼性の問題は起きなかったし、それが最初の一番の目標だった。これからパフォーマンスを上げていかなければならないし、中団はかなり大変な戦いになるとは思うけど、テストの結果を受けてポジティブだし、高い目標設定をしている。最初のレースでポイントを稼ぐのは簡単なことではないと思うけど、チャレンジしていく」

トロロッソは、ホンダとのパートナーシップを開始するにあたり、日本の文化を理解するためにセミナーを開催した。

その件についてフランツ・トストは「日本とヨーロッパでは文化が違うので、ファクトリーで働いている人たちに日本の人たちがどういう風な考え方をしているかを学んでもらう必要があると思った。そういう意味では考え方が違うのでズレが起きないようにしなければならない」とコメント。「例えば、2つの例を挙げると、Eメールで何かを書くときに『できない』と書かないようにすることを。それは日本人をがっかりさせる。また、日本人から『できるかもしれません』とメールがきたら、だいたいできないということを理解しなさいなどね」

「そういった意味でコミュニケーションをスムーズにするためにいろんなことを学んだ。それは全てこれからの関係を良くしていくためのものだし、とてもポジティブな結果になったと思う。今ではファクトリーにいるスタッフは日本の文化・人々のことをより知ることができたと思っている」

昨年、日本でスーパーフォーミュラに参戦したピエール・ガスリーは「去年学んだのはお辞儀の仕方だね」とコメント。「去年は合計すると2ヵ月くらい日本にいたと思うけど、いろんなことを学んだ。確かにメンタリティや文化も違う。例えば、地下鉄はまったく違う。ヨーロッパは人で溢れて無法地帯だけど、日本はちゃんと列になっている。そういったルールを尊重して守るところが大好きだ。そういったところも含めて、文化のいいところを組み合わせていくことが大事だと思っているし、日本の文化が好きなので、学んだことをチームに還元していけたらと思う」

また、スーパーフォーミュラとF1との違いについて質問されたピエール・ガスリーは「スーパーフォーミュラで去年走ってみて、とてもダウンフォースの強いクルマだった。それがF1に行くためにすごくいい練習になった」とコメント。「確かに馬力で言うと、F1は955馬力くらいあって、スーパーフォーミュラは555馬力くらいなので、トップスピードはだいぶ違うけど、ダウンフォースの部分ではすごく勉強になった」

ホンダのF1エンジンについての印象についてピエール・ガスリーは「乗ってみて、最初から安心感や乗りやすさがあったし、ポテンシャルを感じた。それを延ばすためには、ポテンシャルを理解していかなければならないと思うけど、延ばしていけばポジティブな結果になると思っている。でも、F1のクルマは簡単に運転できるものではないし、限界を掴むのは非常に難しいので、そのポテンシャルを延ばしながら、どのように運転していくかということになると思う」とコメント。

ブレンドン・ハートレーは「去年は何の練習もなくいきなり走ったので、それよりは全然乗りやすいけど、ドライバビリティはとても大事だ。なぜなら、正確な数字はわからないけど、900馬力以上あって、それが全部後輪にいく。さらにパワーユニットは複雑な作りになっていて、それをうまく制御するのはとても難しいことだ。でも、ドライバビリティが高いということはホンダがとてもいいものを届けていくれているということだし、とても乗りやすいね」と述べた。

メディアからの質問では“表彰台”という期待が寄せられたが、今シーズの目標についてピエール・ガスリーは「テストではみんながそれぞれのことをやっているので、実際にどの位置にいるかはわからないものだけど、メルボルンに行けば金曜日にはだいたい自分たちの位置は分ることになるとは思う」とコメント。「でも、僕は闘争心のある男だし、なるべく上を狙っていく。そういった意味では目標はポイントを争うことになると思う。トラックを理解して、タイヤを理解して、クルマのいいセットアップが見つかれば、それも可能だと思う。すべては可能性はあるし、それにむかってベストを尽くすのみだ」

ブレンドン・ハートレーは「答えるのは難しいね。シーズン序盤はまずはポイントを獲ること、その後はトップ5、そして、後半には表彰台に上がれたらいいなと思っている。本当に中団を含めてF1は競争力が激しいので、そう簡単にはいかないと思う。だけど、どっかでシーズンで1レースくらい、転機というか、いろんなことが作用して、チャンスを掴めることがある。それを掴めるといいね」と述べた。

フランツ・トストは「中団はとてもタイトな戦いになると思うが、シーズン後半はいい結果を期待できると思う。そういった意味ではトロロッソ側の車体の改善が必要になってくると思う。ホンダのパワーユニットが優れているのはわかっているので、あとは我々の側で努力することでいい結果が出せると思っている」とコメント。

山本雅史は「バルセロナのテストが8日間あるんですけど、その中で昨年の反省も踏まえて、今年はしっかり二人に走ってもらおうということをトストさんと言っていたし、最初の4日間で最多ラップを走ってメニューを一杯こなせたということも含めて、奇跡は起きないかもしれないけど、トロロッソ・ホンダを強くしようと目標はひとつなんで、着実に一歩一歩、ひとつずつチャレンジしながら前に向かっていく、それを最後までやり続ける、チャレンジし続けて、やり続けることが大事だと思っているし、それが最後結果に繋がればいいなと思う」と述べた。

最後にファンからドライバーに『マシンに名前はつけますか?』との質問があった。

ピエール・ガスリーは、自分の名前にちなんで「ガス・モビル」と回答。ブレンドン・ハートレーは「まだつけてない」と述べた後、「Twitterで投票しようかな」とコメント。するとその場でTwitterでの投票が決定。勝者になった人は鈴鹿に招待されることになった。@ToroRosso @BrendonHartley #NameTheCarのハッシュタグをつけると応募できる。

イベントの最後の挨拶でフランツ・トストは「ホンダとトロロッソで努力をしていくことを約束する。それは成功するための約束だし、成功できると確信している。さくらのホンダも素晴らしい仕事をしてくれているし、とにかくそれを力にして頑張っていきたい」とコメント。

「頑張ります。みんな鈴鹿で会いましょう」

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カテゴリー: トロロッソ | ホンダF1