スクーデリア・トロ・ロッソ ホンダF1
スクーデリア・トロ・ロッソのチーム代表フランツ・トストは、2018年のドライバーラインナップに関して、新たにエンジンパートナーを務めるホンダの要望も検討していくと語っている。

トロ・ロッソは、ルノーとのパートナーシップを解消し、2018年からホンダとの3年契約を結んだ。同時に、リードドライバーであるカルロス・サインツをルノーへのローン移籍というカタチで失うことになった。

今年、トロ・ロッソは、カルロス・サインツとダニール・クビアトを起用している。ロシアでのマーケティング効果が期待されるダニエール・クビアトは2018年も残留すると考えられており、カルロス・サインツの抜けたシートにはレッドブルの育成ドライバーであるピエール・ガスリーを昇格させるとみられている。

しかし、2018年のラインナップを確定する前に、ホンダを含めた全ての関係者の意見を考慮していくとフランツ・トストは述べている。

「現在、我々にはダニール・クビアトとカルロス・サインツという非常に成功した競争力のある2人のドライバーがいるし、彼らは我々と一緒にシーズンを終えることになると思っている」とフランツ・トストはコメント。

「来年のドライバーに関しては、レッドブルと一緒に決定していくし、もちろん、我々のパートナーからの要望も考慮していく」

本田技研工業の八郷隆弘社長は、トロ・ロッソの契約発表のプレスリリースで「トロ・ロッソは、才能あるドライバーを数多く輩出してきた若さと勢いのあるチームで、彼らと共にチャレンジできることを、とても嬉しく思います」とトロ・ロッソの若手育成能力に期待をしている。

ホンダは、現在F2に参戦する松下信治のキャリアを支援してきた。松下信治は過去3年間、マクラーレンのジュニアプログラムの一員でもあった。

松下信治は2018年のトロ・ロッソのシートにリンクされているが、F1参戦に必須な40ポイントのスーパーライセンスポイントをあと36ポイント獲得する必要がある。

現在、松下信治は115ポイントを獲得してランキング6位につけている。スーパーライセンスの資格を得るには3位以内に入る必要があるが、残り2ラウンドで3位との差は37ポイントと非常に厳しい状況となっている。

もう一人のホンダの育成ドライバーである福住仁嶺は今年GP3に参戦。現在6ポイントとスーパーライセンスポイントはあと34ポイント必要。GP3ではチャンピオンを獲得しても25ポイントしか与えられないため、今年それを達成するのは不可能。

そのため、ホンダの育成ドライバーの二人は、2018年にトロ・ロッソのリザーブドライバーの役割が現実的ではあるが、今年、トロ・ロッソはインドネシアの巨額の支援をもつショーン・ゲラエルを4戦のフリー走行1回目に起用するなど、それ以外の候補者もいる。

松下信治はF2で3年、福住仁嶺はGP3で2年を過ごしている。2018年にホンダが2人のドライバーをどのシリーズに参戦させるかも注目が集まる。

レッドブルの姉妹チームであるトロ・ロッソは、レッドブルのジュニアドライバーの育成の場として存在しており、過去にセバスチャン・ベッテル、マックス・フェルスタッペン、ハイメ・アルグエルスアリ、ジャン・エリック・ベルニュといったドライバーをF1デビューさせてきた。しかし、2008年にはセバスチャン・ブルデーを起用するなど、レッドブル以外のドライバーを起用した過去があり、その際には佐藤琢磨も最終候補に残っていた。

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カテゴリー: F1 / トロロッソ / ホンダF1