フランツ・トスト(トロ・ロッソ)
トロ・ロッソのチーム代表であるフランツ・トストが、今シーズンのトロ・ロッソ、そしてチーム売却の噂を語った。

フランツ・トスト トロ・ロッソチーム 代表
「シーズン前半を終えた今のチームには以前よりも安定感があるし、各部署の連携関係も良くなっている。日々進歩を続けているということだが、まだ新しいスタッフをリクルートしている状況でもある。別にこの場を借りて社員を募集しようというわけじゃないけどね!クルマのパフォーマンスはチーム内の全ての異なる部署の力の集大成だ。技術部門だけではなく、チーム全体の組織構造から、メカニックがどのようにクルマを組み上げるかなどの細かな部分に至るまでが関わっている。以前と比べると、今はメンバー全員が細部にまで気を配るようになった。これは、パフォーマンス改善のための第一歩だと思うし、正しい方向に進んでいると思う。」

「チームを売るという噂に関しては、シーズン前半に再びその噂が高まった時には我々にも影響があったが、それも短い期間だけだった。チームが売りに出されるなんて話を毎週のように書き立てられたら、社員にとってはおもしろくないからね。しかし、デートリッヒ・マテシッツから我々が受け取ったメッセージは明確だ。2009年は何も変わらない。雇用に関してだけではなく、予算に関してもだ。2010年以降のことはまだ分からないが、今は安定している状態だ。我々は懸命に努力して一歩ずつ進んでいるし、チームのパフォーマンスはすでに改善されている。」

「レッドブル・レーシングとは競い合う仲だが、レッドブル・テクノロジーとは素晴らしい協力関係を続けてくることができた。どちらのチームのドライバーもコンペティティブだ。レッドブル・テクノロジーには感謝の言葉しかない。STR3にはエイドリアン・ニューウェイの周辺で働く人々の素晴らしい仕事ぶり良く表れている。残念なのは新車の仕上がりが少し遅れてしまったことだ。あと1ヵ月早かったら、テストの時間も増えてデータをもっと収集することができたから、今のパフォーマンスももっと良かっただろう。」

「ドライバーたちは、期待した通りのパフォーマンスを見せてくれている。ふたりとも、ほとんどF1の経験がないのに、良くやっていると思う。ベッテルに関しては、短いレースのキャリアの後にF1に飛び込んだようなものだ。今はグリッドに並ぶドライバー全員が非常にレベルの高いパフォーマンスを見せているので、このカテゴリーに突然入って来て良いドライビングを見せるなんてことは不可能に近い。若いドライバーがF1を理解するには、3年は必要だ。F1はただクルマを運転すれば良いだけではない。F1を取り巻く全ての状況、エンジニアリング、マーケティング、メディア、このような全ての要素を把握して初めて全体像が見え、いつ何をやればいいのか、といったことが理解できるんだ。この点では、トロロッソのふたりのドライバーのレベルにぼくはとても満足している。ベッテルはとても良く頑張っていると思う。彼はどんどん新しいことを学んで、どんどん力を伸ばしている。次の数レースでその成果が出てくるのではないかと思っている。ボーデはメルボルンで素晴らしいスタートを切ったが、他にも良いレースが何回かあった。彼も成長しているので、今後もっと良いレースを見せてくれるだろう。」

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カテゴリー: F1 / トロロッソ