SUPER GT
SUPER GT 第7戦の予選が唯一の海外戦であるタイのブリーラム・サーキットで行われ、ウェットから乾いていく難しいコンディションの中、最後の最後まで100分の1秒を争うアタック合戦を制した平川 亮/ニック・キャシディ組 KeePer TOM'S LC500 37号車が今季初となるポールポジションを獲得した。

10月7日(土)タイ・ブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキットは、朝から降ったり止んだりの不安定な天候。

午前中のフリー走行時には一旦ドライになったものの、その後猛烈なスコールに見舞われ、午後3時からの予選は、雨が止んで乾いていくという、難しいコンディションで行われることとなった。

GT300クラスのQ1を経て、ライン上はやや乾き始めているが、コースの一部にはまだ川のような水が残っている状況で、午後3時20分よりGT500クラスのQ1(15分)開始。いつもであれば、セッション中盤まで誰もコースインせずに待機するが、今回はまたいつ雨が降り出すか分からない状況もあり、全車セッション開始と共にウェットタイヤで一斉にコースへ向かった。

周回を重ねるごとに路面が向上し、タイムも上がっていく中、8周目にヘイキ・コバライネンのDENSO KOBELCO SARD LC500 1号車が好タイムで2番手に浮上。アンドレア・カルダレッリの駆るWAKO'S 4CR LC500 6号車が3番手。キャシディの37号車が6番手。石浦宏明の駆るZENT CERUMO LC500 38号車がトップから1秒以内ながらぎりぎり8番手に滑り込んだ。一方で、中嶋一貴のau TOM'S LC500 36号車は9番手で惜しくもQ2進出ならず。昨年このタイでポール・トゥ・ウィンを果たしたWedsSport ADVAN LC500 19号車は国本雄資がアタックを担当したがタイムが伸びず、15番手でQ1敗退となった。

午後4時5分から行われたQ2(12分)の時点では何カ所か川は残っているもののかなり路面が乾いており、ほぼ全車がスリックタイヤでアタック。序盤前車に引っかかりタイムを伸ばせなかった37号車の平川が、計測4周目あたりからタイムを伸ばしてポール争いを展開。終盤には、ライバル車両と100分の1秒単位でタイムを塗り替えあう激しい予選となったが、この接戦を制した平川が今季初となるポールポジションを獲得。ランキング2位につける平川/キャシディ組が好位置から明日の決勝をスタートすることとなった。

大嶋和也がドライブした6号車はトップから僅か0.172秒差ながら2列目4番手。立川祐路の38号差が5番手、平手晃平の1号車が7番手から明日の決勝に臨むこととなった。

KeePer TOM'S LC500 37号車 平川亮
今回の大会はウェイトハンデが半分になるということもあり、また、前回の鈴鹿くらいから一発の速さには自信があった。とはいえ残り2戦ということで、この予選がすごく重要になることは分かっていたので、予選前はすごいプレッシャーがあった。予選は前車に引っかかって中々タイムが出せなかったが、最終ラップで上手くタイムをまとめてポールポジションを獲ることが出来たので、率直に嬉しく思っている。

KeePer TOM'S LC500 37号車 ニック・キャシディ
素晴らしい気分だ。タイトル争いのポイント状況を鑑みて、明日の決勝が非常に重要なレースだということは分かっていたので、予選も大変なプレッシャーだった。速さには自信があったが、予選時コンディションの変化もあり、一度ピットインしてアタックする作戦が上手く行った。チーム他全員が素晴らしい仕事をしてくれた。そして、Q2で平川選手が最高の走りでポールポジションを獲ってくれた。僕自身は先々週のスーパーフォーミュラで初めてのポールポジションを獲得して、今回SUPER GTでもポールということでとても嬉しい。

GT300クラスでは中山 雄一/坪井翔組 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車がこのコンビでは過去最高位となる予選2番手を獲得、最前列から明日の決勝をスタートすることとなった。

10月7日(土)タイ・ブリーラムのチャン・インターナショナル・サーキットは、朝から降ったり止んだりの不安定な天候。午前中のフリー走行時には一旦ドライになったものの、その後猛烈なスコールに見舞われ、午後3時からの予選は、雨が止んで乾いていくという、難しいコンディションで行われることとなった。

午後3時から行われたQ1(15分間)では、まだコースの一部にはかなり水が残っており、水煙が上がる状態。そんな中、タイでのフルウェット走行は初めての坪井が好走を見せ、7周目にその時点でのトップタイムをマーク。その後ライバルにかわされたものの3番手という好結果でQ1通過を果たした。

嵯峨宏紀がアタックしたTOYOTA PRIUS apr GT 31号車が12番手、佐々木孝太がアタックしたTOYOTA PRIUS apr GT 30号車はぎりぎり14番手でQ2進出。吉本大樹がアタックした SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車は21番手でQ1敗退となった。
2台のTOYOTA PRIUS apr GT 2台のTOYOTA PRIUS apr GT
SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車(飯田 章/吉本 大樹) SYNTIUM LMcorsa RC F GT3 60号車(飯田 章/吉本 大樹)

午後3時45分からのQ2(12分)は、再び降り始めた小雨により、待たしてもタイヤ選択の難しいセッションに。中山雄一がアタックした51号車は、狙っていたほどにはタイムが伸びず、ピットインして別スペックのタイヤへ交換。最後の一発アタックを見事に決め、中山雄一/坪井翔のコンビとしては過去最上位となる予選2番手を獲得。現在トップと16ポイント差の6位で逆転タイトルを目指す51号車が、最前列という好位置から明日の決勝レースに挑むこととなった。

プリウスの31号車は10番手、30号車は13番手グリッドとなった。

JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車 中山雄一
Q1よりも路面が乾いてたので、固い方のタイヤが良いかとみんなで話し合って出て行ったが、思いの外グリップが得られず、タイムが伸びなかった。Q1での坪井選手のタイムにも及ばない感じだったので、少し柔らかめに交換しようと判断し、ピットインした。残りが3分40秒だったが、計測1周出来るまでには帰ってこられて、アタックも全部攻め切れたし、コースアウトもせず、2番手という結果は良かった。明日は今年初めての最前列からのスタートで、ポールの車両の走り方も分かっているので、1周目は上手くクリア出来ると思う。その後のタイヤ摩耗は全く分からないので、明日のサファリやウォームアップで好感触を掴めればトップ争いが出来るはずだ。

JMS P.MU LMcorsa RC F GT3 51号車 坪井翔
Q1はドライであれば行けそうだったのだが、ウェットになってしまった。僕自身、フリー走行の序盤ちょっとウェットで走ったが、その後はほぼ乾いてしまったので、フルウェットコンディションで走るのは初めてだった。感触を探りながらも、なるべく早くタイムを出さなくてはならず、最初からプッシュしたが、コース上の混雑でなかなかクリアラップが取れない状況が続いた。そんな中で少しずつコンディションに慣れていった結果、クリアラップで出せたタイムで3番手につけられたのでとりあえずは良かった。Q2で中山選手が2番手を確保してくれて、初めて最前列という好位置からスタートが切れる。明日は路面コンディション次第だとは思うが、我々のLEXUS RC F GT3は晴れでも雨でも速いと思うので、タイヤ選択を間違えなければ間違いなく良い争いが出来ると思う

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カテゴリー: F1 / SUPER GT