SUPER GT タイ王国
10月8日(日)、タイのブリーラム県のチャン・インターナショナル・サーキットにて、シリーズ唯一の海外戦である第7戦「Chang SUPER GT RACE」の決勝レースが行われました。天候は朝から晴れで、決勝レースは雲の切れ間から照りつける太陽の下でスタートするかに思われた。

ところがスタート30分前になって急に雨が降り始め、コースはウェットコンディションに。ほとんどのチームがレインタイヤを装着してスタートした。

3番手スタートの#17 KEIHIN NSX-GT(塚越/小暮)は、スタートを務めた塚越がそのままポジションを守り、コースが乾き始めた13周目にピットインしてスリックタイヤへ交換、2ストップ作戦をとることになった。一方、#64 Epson Modulo NSX-GT(バゲット/松浦)、#8 ARTA NSX-GT(野尻/小林)はレインタイヤのまま周回を重ね、ピットストップの回数を1回のみとする作戦を選んだ。

塚越はスリックタイヤに交換するタイミングで事実上の順位を4番手に落としてしまいまったが追走を続け、フィニッシュまで27周の段階で2回目のピットインをして小暮に交代した。その小暮も追走を引き継ぎ、残り2周となったところで前走するライバルがスローダウンしたすきに3番手に復帰、そのままチェッカーフラッグを受けた。

他のNSX勢では、7位に#100 RAYBRIG NSX-GT(山本/伊沢)、8位に#64 Epson Modulo NSX-GT(バゲット/松浦)が入賞し権ポイントを重ねた。次戦はシリーズ最終戦となり、11月11日~12日にツインリンクもてぎで開催予定となっている。

塚越広大 (♯17 ケーヒン リアル レーシング)
スタート前に雨が降ったのでレインタイヤでスタートしましたが、ウォームアップに時間がかかったうえクルマのバランスもアンダーステアが強い状態で厳しい戦いになりました。なんとか3番手のまま後半へつなぎたかったのですが、ドライタイヤへの切り替えのタイミングで順位をひとつ落としてしまいました。その後は、前との差が開かないように周回遅れの処理などに気を遣って頑張り、無事小暮さんに引き継げました。最後はラッキーでしたが頑張ったからこそ引き込めた幸運だと思っています。

小暮卓史 (♯17 ケーヒン リアル レーシング)
スタート前は、天気がどうなるのだろうと心配でしたが、みんな同じ条件だからと自分を落ち着かせてレースに臨みました。本当は優勝したかったし、優勝できるクルマに仕上がっていたと思います。クルマを引き継いでからは頑張って前のクルマに付いていき、抜くチャンスを狙っていましたが、順位を入れ替えるのは厳しい状況でした。それでも、現地のKEIHIN関係者が大勢応援に来てくれた前で表彰台に上がれて良かったです。最終戦はホームコースのもてぎで開催されますし、今回の勢いで優勝したいと思っています。

佐伯昌浩 (Honda GT プロジェクトリーダー)
レース前のスコールで、タイヤ選択やピットイン戦略が分かれ目のレースになってしまいました。その中で、17号車は安定したラップタイムを刻むセットアップと戦略で、幸運にも助けられスタートと同じ3位でフィニッシュできて良かったです。大勢の地元応援団がくるところで、シーズン前半強かったレクサス勢が上位に並ぶ中に食い込んでの3位入賞は最終戦へ向けて好材料だと思います。100号車もうまくコンディションに合わせて大きく順位を上げました。この勢いで、最終戦でも上位を目指して頑張っていきます。

関連:【SUPER GT】 第7戦タイ:KeePer TOM'S LC500がポール・トゥ・ウィン

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / SUPER GT