スーパーフォーミュラ:雨と霧に翻弄された14周、フェネストラズが今季初優勝

規定周回数に達しなかったため、各ドライバーに与えられるのはハーフポイントとなった。
PPスタートのサッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)がポール・トゥ・ウィンを飾り、2位に坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)、3位に野尻智紀(TEAM MUGEN)が続いた。
4位牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、5位佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)、6位大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、7位太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、8位イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)、9位阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)、10位山下健太(KONDO RACING)までが入賞を果たした。
ランキングでは、坪井が9.5ポイントを加算して104.5ポイントとし、首位をキープ。岩佐歩夢(TEAM MUGEN)はエンジン交換によるグリッド降格からノーポイントに終わり、依然90ポイントのまま。太田格之進が89ポイントで3位につけ、タイトル争いは最終戦・鈴鹿に持ち越される。
全日本スーパーフォーミュラ選手権 第9戦 富士スピードウェイ 決勝結果
1.サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)2.坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)
3.野尻智紀(TEAM MUGEN)
4.牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
5.佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)
6.大湯都史樹(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)
7.太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
8.イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)
9.阪口晴南(SANKI VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)
10.山下健太(KONDO RACING)
11.ザック・オサリバン(KONDO RACING)
12.福住仁嶺(Kids com Team KCMG)
13.大嶋和也(docomo business ROOKIE)
14.小林可夢偉(Kids com Team KCMG)
15.小高一斗(KDDI TGMGP TGR-DC)
16.高星明誠(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)
17.オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)
18.野中誠太(KDDI TGMGP TGR-DC)
19.三宅淳詞(ThreeBond Racing)
20.Juju(HAZAMA ANDO Triple Tree Racing)
21.岩佐歩夢(TEAM MUGEN)
22.小出峻(San-Ei Gen with B-Max)

第9戦優勝 サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)コメント
「とても良い一日でした。“運”も必要だなと感じましたし、予選での結果も良く、自分の実力を感じることができました。このようにトップに戻れたことを本当に嬉しく思っています。2022年に離れた時、『またいつかチャンピオンを争うために戻りたい』と思っていたので、スーパーフォーミュラでアルゼンチン国歌を聞けたのは感動的でした。最近家族を亡くしたので、この優勝をその人に捧げたいです。
富士大会以降、クルマのセットアップを大きく変えてから乗りやすくなりました。別のチーム時代の経験をもとに提案したことが良い方向に作用し、自信につながりました。まだ完璧ではありませんが、方向性が見えてきたと思います。TOM’Sはトップチームですし、そのために僕も頑張ります。明日も2台で1-2フィニッシュを目指します。」
第9戦2位 坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)コメント
「レースをしてフルポイントが欲しかったのですが、ハーフポイントで終わってしまったのは残念です。普通にレースができれば勝つチャンスもあったと思いますが、安全面を考えれば仕方のない判断でした。
去年はウエットに苦手意識がありましたが、SUGOから改善され、今回はさらに自信を持って走れました。ウエットでも結果を出せたのは良い材料ですし、鈴鹿がもし雨でも準備はできたと思います。明日はドライになると思うので、スッキリとレースを終えたいです。TOM’Sの2台が上り調子なので、明日も良い形で締めくくりたいですね。」
第9戦3位 野尻智紀(TEAM MUGEN)コメント
「今日はすごく手応えがありました。どのチームも2台の差がある中で、我々もいろいろトライをしてきて、その成果が出たと思います。予選より確実に上がっていた実感があり、『レースをしたかった』というのが正直な気持ちです。
フリー走行では良いアタックだったのにタイム差が大きく、悩みましたが、岩佐選手を参考にして改善を重ねています。明日はアグレッシブに攻めていくつもりです。チャンピオン争いを続けるのは簡単ではありませんが、最後まで可能性を残して戦いたいです。」
VANTELIN TEAM TOM’S 舘信秀監督コメント
「1-2フィニッシュは夢のようです。長く2台の差を指摘される時期が続きましたが、同じチームとして並んで戦えるのは理想です。フェネストラズ選手は本当に良くなってきていますし、坪井選手もポイント差を広げてチームランキングも面白くなってきました。明日もこの勢いでいきたいですね。」
明日の第10戦はドライ決戦に
第9戦が悪天候で短縮された一方で、10月12日(日)は天候が回復傾向。午前10時10分からの予選、午後の決勝では、本来のスピードバトルが展開される見込みだ。タイトル争いの行方は、鈴鹿の最終戦を前に大きな注目を集めている。
カテゴリー: F1 / スーパーフォーミュラ