スーパーアグリ SA07 ホンダ

SUPER AGURI SA07 HONDA
SA07は、2006年チームが急遽準備した初めてのF1カーであるSA05の開発プロセスの延長として作られたニューマシン。誕生からわずか15ヶ月のチームにとって、新車導入は重要な一歩でもある。SA07はチーフデザイナーのピーター・マックールが率いるSAF1チームのデザイン部門とホンダの栃木研究所が8ヶ月をかけて共同開発。ウインターテストでは数々のデザインコンセプトを検証し、ホンダが開発した新しいパワートレーンの信頼性向上のためのテストを行った。
新しいホンダのホモロゲーションエンジンによって、SAF1チームのパワーと信頼性は大きく前進する。これによってチームのパフォーマンスは向上し、新ルールと安定性重視のこの時期にコンペティティブなエンジンが登場することになる。カーボン・ギヤボックスもホンダから提供されるパッケージのひとつで、重量配分がよりフレキシブルに行えるようになり、統合性も改善される結果、信頼性も向上するというメリットがある。
FIAのクラッシュテストはSA07の開発過程における大きなチャレンジとなった。ノーズボックスのデザインを大幅に変更しなければならなかったし、リヤ中央のディフューザーのデザインにもエアロダイナミシストが頭を痛めることになった。リヤの衝撃構造がダウンフォースに与える影響を最低限に抑える方法を見つけるために、チームは研究に膨大な時間を費やした。その結果、V8エンジンが生む空力効率とブリヂストン・
ポテンザタイヤのコンビネーションが効率の良いリヤのダウンフォースを生み、これが2007年のチームのカギを握る要素となった。
| 公式車両名 | SA07 |
| チーフデザイナー | ピーター・マックール |
| エアロダイナミシスト | ベン・ウッド |
| シャシー構造 | フロント&サイド複合衝撃構造組込み型成形カーボンファイバー-ハニカムコンポジット構造 一体型ロールプロテクション構造 完全密閉燃料タンク |
| 車体構造 | コンポジット・サイドドポッド&エンジンカバー 分離カーボンフロア コンポジット・ノーズボックス、コンポジット・ウィング |
| フロントサスペンション | ウィッシュボーン型 プッシュロッドトーションバー&ダンパー 機械式アンチロールバー |
| リヤサスペンション | ウィッシュボーン型 プッシュロッドコイルスプリング&ダンパー 機械式アンチロールバー |
| ダンパー | オーリンズ |
| ホイール | BBS |
| タイヤ | ブリヂストン |
| ブレーキ | 6ポッドキャリパー カーボンブレーキディスク&パッド |
| ステアリング | SAF1仕様パワーステアリング |
| ステアリングホイール | SAF1仕様コンポジット構造 |
| ドライバーズシート | ドライバー別カーボンコンポジット |
| シートベルト | タカタ |
| 燃料タンク | ATL製SAF1仕様(ケブラー補強) |
| バッテリー | 2.5 Ah 鉛バッテリー |
| 測器類 | SAF1仕様 |
| トランスミッション | SAF1 Hondaカーボンコンポジットメインケース 電子油圧制御7速シーケンシャル“quick shift” |
| クラッチ | ザックス |
| フロントトレッド | 1,460mm |
| リヤトレッド | 1,420mm |
| ホイールベース | 3,135mm |
| 全長 | 4,680mm |
| 全高 | 950mm |
| 全幅 | 1,800mm |
| エンジン名称 | ホンダRA807E |
| 排気量 | 2.4L |
| <エンジン> | |
| エンジン形式 | V型8気筒自然吸気Vアングル90° |
| 最高出力 | 700馬力以上 |
| 最高回転数 | 19,000rpm |
| バルブ駆動方式 | 4バルブ/1気筒、エアバルブ |
| スロットル制御方式 | 電子油圧制御 |
| インジェクション | Honda PGM-FI |
| イグニッションシステム | Honda PGM-IG |
| スパークプラグ | NGK |
| オイル | ENEOS |
カテゴリー: F1 / スーパーアグリ / F1マシン
