F1:ミハエル・シューマッハ チャリティヘルメットに“直筆サイン”

2013年12月にスキー事故で大けがを負い、現在も常時介護が必要なF1界のアイコンであるミハエル・シューマッハは、妻のコリーナの助けを借りて、チャリティオークションに出品される白地にタータンチェックの特別なヘルメットに「MS」のイニシャルを刻んだ。
85歳のスチュワートは、レース前に1973年のチャンピオンシップで優勝したティレル社のマシンをトラック上で走らせる予定である。
「ミハエルがこの意義ある目的のためにヘルメットにサインをしてくれたことは素晴らしい。治療法のない病気だ」と、ジャッキー卿はDaily Mailに語った。
「彼の妻も協力してくれた。そして、今も健在のすべてのチャンピオンのセットが完成した」
シューマッハの人生は、フランス・アルプスのオフピステをスキーで滑走中にむき出しの岩に激突し、さらに10メートル離れた別の岩に弾き飛ばされてヘルメットを強打したことで、突然一変した。
ヘルメットは衝撃で真っ二つに割れたが、シューマッハは当初は意識があった。当時44歳だったシューマッハは、質問にうまく答えられず、「不安定な」行動を見せた。救急隊員は、ムティエの病院にヘリで搬送し、その後グルノーブルの専門外傷センターに移送するよう要請した。
ミハエル・シューマッハは、人工昏睡状態に置かれ、翌年9月に自宅に戻ることが許されたが、それ以来公の場に姿を見せていない。現在も、妻のコリーナと医療チームによる24時間体制のケアが必要である。

近年、スチュワート家もまた、医療上の悲劇を経験している。ジャッキー卿の60年以上連れ添った妻ヘレンは、2014年に認知症と診断され、その状態は年々確実に悪化している。
先週、彼は、ヘレン夫人が初めて彼のことを忘れてしまったという悲痛な瞬間を明かした。スコットランド出身の彼は、BBCの取材に対し、「つい先日、夕食の時間になって、彼女が立ち上がったので、私はそばに座っていた。すると彼女が『ジャッキーはどこ?』と言ったんだ。そんなことが起こったのは初めてで、ほんの数週間前のことなんだ」と語った。
「嫌なフィーリングが私を襲った」と彼は続けた。そして、妻の心は「新しい世界」にあり、その症状により、彼女はもはや自分の足で歩くことができなくなっていると語った。
元F1チャンピオンの彼は、認知症の症状のひとつである「日没症候群」についても語った。これは、脳が疲労するにつれて、患者が日中に興奮状態になるというものだ。ヘレン夫人への影響について振り返り、彼は次のように語った。
「ヘレンが突然、私や看護師たちを叩くのは、本心からではないと僕は知っている」
「彼女はよく誰かを叩いたり、今まで一度も口にしたことのないような言葉を使ったりする。そして、突然そういうことが起こるんだ(指を鳴らすジェスチャーをして)そして私は『ダーリン、ダーリン、そんなこと言わないでくれ』と言う。すると彼女は『どうして?』と言う。そして、そんなことをした僕を怒鳴りつけるんだ。たいてい17時以降にね」
ジャッキー卿がヘレン夫人の病状についてオープンにしているのとは対照的に、シューマッハの健康状態に関する詳細は厳重に守られている。シューマッハの妻であるコリーナ夫人は、夫のプライバシーを守ることを使命とし、ごく一部の信頼のおける人物のみに面会を許可している。
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