佐藤琢磨 インディ500 優勝 日本人初
佐藤琢磨が、日本人初のインディ500制覇という快挙を成し遂げた。

5月28日(日)の正午過ぎ、アメリカ東部のインディアナ州インディアナポリスのインディアナポリス・モーター・スピードウェイでスタートが切られた第101回インディアナポリス500(インディ500)で、佐藤琢磨(Andretti Autosport)が優勝を果たした。

F1を足掛け7シーズン戦ったあとの2010年に、アメリカの最高峰オープンホイールチャンピオンシップであるインディカー・シリーズにフル参戦を始めた佐藤琢磨は、2013年4月にロングビーチで日本人として初めて、インディカーレースで勝利を挙げた。

そして今日、世界で最も長い歴史を誇り、世界で最も多くの観客を集めて開催されるレースを、日本人として初めて制し、伝統に則ってビクトリーレーンでミルクを飲んだ。

雨の心配もされた中でスタートしたインディ500の決勝レースだったが、200周のゴールまで凄まじいバトルが続き、幸いにも雨による中断はなかった。しかし、接近戦が続いたがゆえに頻発するアクシデントで、一度の赤旗を含めて合計11度ものフルコースコーションが出された。

佐藤琢磨は予選4番手で2列目グリッドのイン側からスタートし、レース序盤はトップグループを保っていたが、82周目のピットストップで時間をロスしたために大きくポジションダウン。89周目には17番手に下がったが、冷静な戦いぶりを保って着々と一つずつポジションを回復。そうして、122周目には6番手までばん回し、そこからはトップを視野に入れた戦いを展開した。

レースが残り50周となったとき、佐藤琢磨は10番手につけており、イエロー中の168周目に行ったピットストップのあとには、5番手にポジションをアップさせた。172周目に4番手となった佐藤琢磨は、175周目に一つ順位を下げたが、すぐにばん回し、179周目にはターン1でアウトから一挙に2台、豪快にオーバーテイク。このアタックが決定的だった。その後はインディ500を3度制覇しているエリオ・カストロネベス(シボレー)と6周にわたるし烈な一騎打ちに。そして佐藤琢磨は、追いすがりアタックを仕掛けてくるカストロネベスを振りきり、チェッカーフラッグを受けた。

また、ルーキーのエド・ジョーンズ(Dale Coyne Racing)が予選11番手から3位でフィニッシュ。アクシデントでまき散らされた破片にぶつかるなど、2度もマシンにダメージを受けながらも、見事にマシンをゴールまで運びトップ3でゴールした。Hondaドライバーたちはほかにも、マックス・チルトン(Chip Ganassi Racing)は最多の50周をリードして4位。トニー・カナーン(Chip Ganassi Racing)が5位でゴールした。

メカニカルトラブルにより、2014年ウイナーのライアン・ハンターレイ(Andretti Autosport)、2度のF1ワールドチャンピオンに輝いているフェルナンド・アロンソ(McLaren-Honda-Andretti)がリタイアを喫した。アロンソは初挑戦のインディでありながら、28周をリードするすばらしい走りを披露した。

佐藤琢磨(第101回インディ500ウイナー)

「勝ちました! 世界最高のレースで勝ちました! 信じられないほどの感激です。チームには感謝してもしきれないほどです。ファンタスティックです。厳しいレースでした。そして、エリオ(カストロネベス)は本当にフェアに戦ってくれました。だからアウトサイドからパスを仕掛けることができました。すばらしいバトルになっていました。ファンの皆さんも楽しんでくれたと思います。12歳のころから、こういった大きなレースで勝つことを夢見てきました。これまで私をサポートしてきてくれた方々には感謝しても感謝しきれません。最後の3ラップを迎えるまで、だれが勝つか全く分からないレースになっていました。私とエリオとはサイドバイサイドで残り3ラップに突入しました。そこからは、もうアタックするしかなかったです。完全にアクセルを全開に保ったままの戦いです。それを成功させ、彼を突き放すことができました。最高のレースになりました」

フェルナンド・アロンソ(24位)

「レースを最後まで走りきれずに残念です。出場するレースのすべてでゴールを目指しているからです。今日はそれを果たせませんでした。しかし、今日のレース、そしてこの2週間は、私にとって非常に大きな経験となりました。私は自分の能力を証明するため、そして自分自身にチャレンジする意味も込めてインディ500に出場しました。私はF1の世界ではだれとでも戦えるという自信がありますが、インディカーで同じようにだれとでも勝負ができるのかは分かりませんでした。競争をしているという感覚を持てたこと、インディ500でトップを走れたことが、私にとってはすばらしかった。このレースで1周でもリードができたら最高ですが、トップで多くの周回を重ねられました。何度もオーバーテイクをして、タワーを見たら“29”が一番上にありました。ザック・ブラウンやスタッフは、ちゃんとその写真撮ってるかな? とか考えていました。その写真を自分の家に飾りたいので。SATO-san、おめでとう! Andretti Autosport、おめでとう!」

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カテゴリー: 佐藤琢磨 | インディカー