平川亮 F1スペインGPでハースF1チームとの今季2回目のFP1出走

「まず最初に、再びFP1を走るチャンスをいただけて本当に感謝しています。チームに心から感謝したいです。バルセロナは高速コーナーが多く、長いストレートもあってチャレンジングなサーキットですが、バーレーンの時よりもはるかに準備が整っています」と平川亮はコメント。
「エンジニアリングチームと一緒にしっかり準備を進めてきましたし、1時間という短いセッションではありますが、その中でできる限りのデータを取って、チームの週末が良いものになるよう貢献したいと思っています」
「限られた時間の中でベストを尽くして、最大限の成果を持ち帰れるよう集中します。走行が本当に楽しみです」

今大会の舞台であるバルセロナ・カタルーニャ・サーキットは、1991年からF1スペインGPを開催してきた歴史あるコースで、高速かつ長いコーナーを特徴とする。空力性能とタイヤマネジメントが重視されるこのサーキットで、ハースがイモラで導入したアップグレードの性能をより明確に検証する絶好の機会となる。
チームのテクニカルディレクター、アンドレア・デ・ゾルドは次のように述べている。
「バルセロナに戻って来られるのは嬉しい。ここは歴史あるF1サーキットであり、空力プラットフォームの安定性や適切なセットアップのバランス、そしてタイヤマネジメントが非常に重要な場所だ。これらすべてを高水準でまとめなければ、好パフォーマンスは得られない」
「今回のコースは、前の2戦とはまったく異なる特性を持ち、滑らかで高速、そして長いコーナーが多い。イモラで導入したアップグレードはこのコースに合っていると考えていて、初めてそのポテンシャルを完全に引き出せる機会になるはずだ」
「さらに、今回からはフロントウイングに関する新たな合法性試験が導入される。より厳しい剛性テストにより、フロントウイングやフラップの剛性が増し、空力特性が変化する。全チームがウイングを再設計しており、この変化が勢力図にどんな影響を与えるか注目している」
レギュレーション変更とアップグレードの評価が重なる今回のスペインGPで、ドライバーたちも意気込みを語る。
オリバー・ベアマンは次のように話す。
「不運が続いていたからこそ、イモラで投入したアップグレードの実力をしっかり試せるのが楽しみだ。マシンには自信があるし、ペースも十分にある。このサーキットでは多くの経験があるから、トリプルヘッダーの締めくくりとして良い週末にしたい」
「カタルーニャ・サーキットはダウンフォースが重要で、オーバーテイクは簡単ではないけど、VF-25のポテンシャルを示すにはうってつけだ。チームの多くのメンバーが3週間ぶりに戻ってくる中で、良い結果を出して、気持ちよく家に帰ってもらいたいと思っている」
また、エステバン・オコンにとってもバルセロナは思い入れのある地だ。
「スペインは自分にとって特別な場所で、家族の一部がこのサーキットの近くに住んでいるし、レーシングキャリアの中でもよく来ていた。初めてシングルシーターに乗ったのもスペインで、フォーミュラ・ルノーでの初優勝もここだった。F1の“ホーム”のような場所で、長年ウインターテストも行われてきた。とてもよく知っているサーキットだし、ハイスピードコーナーが多くて楽しい。マシンがこういう高速サーキットでどう感じられるか楽しみにしている」
「トリプルヘッダーの最後の戦いになるけど、こうして続けてレースができるのは良いことだ。連戦となると作業量は2倍にも3倍にもなるけど、勢いに乗れている時はその流れを維持できる。課題がある時は、じっくり分析する時間が欲しくなるけど、今のところ自分はまだフレッシュな状態だ。シーズンはまだ始まったばかりだからね」
3戦連続開催の締めくくりとなるスペインGP。新レギュレーション対応と空力評価が重なる中で、平川亮が果たす役割は大きい。わずか1時間という限られた時間の中で、F1ドライバーとしての成長と技術的貢献の両方を示すことが期待されている。
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