F1 ダニエル・リカルド
ダニエル・リカルドが、レッドブル・レーシングからルノーへと移籍するに至った当時の心境を語った。

昨年、レッドブルとの契約が最終年を迎えたダニエル・リカルドは、メルセデスやフェラーリへの移籍も噂されたが、最終的にはレッドブルに残留することが確実視されていた。しかし、夏休み直前にルノーへの移籍を発表。ファンだけでなく、F1コミュニティーの多くを驚かせた。

ダニエル・リカルドは、2019年についていくつかの選択肢を検討していたことを認める。

「選択肢が明らかに狭まっているのはわかっていた」とダニエル・リカルドは RACER にコメント。

「その段階でメルセデス移籍が実現しないのはわかっていたし、フェラーリ移籍が実現しないこともわかった。だから、実際、レッドブル、マクラーレン、そして、ルノーのどこかだということはわかっていた。とにかく確信が持てなかった」

レッドブル・レーシングでは、マックス・フェルスタッペンという若手が頭角を現し、将来チームをリードすると考えられるまで成長していた。そして、それが移籍を決断させた一因とも言われている。

ダニエル・リカルドも2014年にセバスチャン・ベッテルのチームメイトとしてレッドブル・レーシングに昇格した際に同じようなことを経験している。

「2014年に彼らが持っていた何もかもを自分が壊したのかは実際にはわからない。僕にとって最大のことは、自分ができると信じていたことを達成したことだ。それが僕にとって最も喜ばしいことだった」とダニエル・リカルドはコメント。

「セブと直接対したことはなかったけど、オンボードで見ていたし、彼が速くて才能があることはわかっていた。でも、『僕にだってできる。彼がやっていることは自分にもできると信じている』という感じだった。だから、それができたときに驚きはしなかった。でも、自分がやれると信じていたことを自分で証明できたのはクールなことだった」

「でも、あの年にセブは本当にうまく処理していたと思う。たぶん密室ではフラストレーションを示していたと思うけど、僕が勝ったり、彼を抜いたバーレーンだったり、バトルをしたモンツァでも、常に彼は僕のところにやってきて敬意を示していた。『良いバトルだった。君とハードに戦ったけど、クリーンだった』とね。彼はそれを尊重していた。それが彼が望んでいたやり方だったと確信しているけどね・・・」

「だから、僕がチームを壊したとは感じていなかったし、言わば、彼は僕が熱をもたらしていることを尊重していたと思う。彼が次に進む時間だといいう兆候も少しあったと思う。おそらく僕がチームと走る次の男だとね」

レッドブル・レーシングはダニエル・リカルドに2年契約を提示したが、ホンダへエンジンを切り替える2019年がどうなるかをわからなかったダニエル・リカルドは1年契約を希望。レッドブル側もそのjo条件を飲んでいた。

「わからないけど、僕は自分が望んでいたことに近づいたと思う。いくつかのことがあった。僕は行ったり来たりしていたし、当初は彼らは2年契約を望んでいた。僕は自分がもう一年ここにいたいか、2年間走りたいのかどうかすでに疑問に思っていた・・・個人的に少し心配していた。自分のモチベーションがまだそこにあるかということをね」とダニエル・リカルドは語る。

「ホンダがうまくいかなければ、来年はフラストレーションの一年になるのではないかと考えた。それでも僕は本当にもう一年走りたいのか? それを乗り越えるつもりなのか?とね。だから、当初は2年契約が懸念だったし、その後『OK、1年頑張ってみよう』という感じだった。ホンダがうまくいけば、素晴らしいし、僕たちはそれを拡大していくだろうとね」

「でも、そのあとの1年もリスキーだと感じた。1年契約では何も達成できないように感じた。本当にわからなくなっていた。自分が望んでいると考えていたものが、最後にはあまり望んでいないものになっていた。僕にとって2年契約は本当に望んでいることだと感じられなかったし、1年契約は12ヶ月で再びこのポジションに戻ってくるように感じた。正直、このような立場には戻ってきたくなかった。ちょっと疲れはじめていたからね」

その後、マクラーレンへの移籍が浮上したダニエル・リカルドは、チームのことは気に入っていたが、過去数年間の低迷を無視することはできなかったと語る。

「マクラーレンとは何度かミーティングを行ったし、彼らは本当にクールな人々だと思った」とダニエル・リカルドは語る。

「僕が彼らのことを本当に好きなのは間違いない。レッドブルや他の人たちが好きではないというわけではないけど、彼らには本当にポジティブな雰囲気を感じた。でも、もちろん、彼らはまだ競争力がないことを認めているし、その時点まで行けると考えるのは少し楽観的すぎるように思えた。だから、マクラレーン移籍は排除した感じだ」

「ルノーは少し話をしているという感じだった。そして、最終的にビビッと感じた。『大丈夫。ワークスチームだし、彼らは良い進歩を遂げている。2年契約。しっかりした契約だ』とね」

「嘘をつくつもりはない。チームメイトとしてニコ(ヒュルケンベルグ)がいることは決して悪いことではない。そのアイデアが気に入った。僕はずっと彼のことを評価してきた。ジュニア時代から彼とレースをしているし、彼は基本的にすべてを勝ち取っていた。チームとの彼の仕事、レースでの経験はチームを助けることができると思っている」

「彼が本当にモチベーションが高いこともわかっている。彼は多くの人々が望まないような統計を持っている。表彰台に上がれていないというね。誰もが彼が十分にそれができることをわかっている。だから、彼はやる気になるだろうし、僕がチームに加入することも追加のモチベーションになるだろう。でも、それは僕たちを後押しして、進歩を早めてくると思う」

「ぴったりはまったように思えた。『何がわかる?なるようにしかならない』とね。変化が必要だと本気で感じていた時点まで来ていたし、本当にルーチンを壊したいと思っていた」

「奇妙に聞こえるかもしれないし、人々は『どうすればF1が退屈だったり、ルーチンになったりするのか?』と思うかもしれないけど、僕はすべてのことと同じだと思っている。学校で飛び回っていた子供の頃も自分がやっていることに本当に満足できたことはなかったし、いつも他のことをやりたいと思っていた。同じチーム、同じ人々という点でその時点に到達し単だと思う。『よし、もう他のことをする必要がある』とね。ちょっと落ち着かないけどね!」

2018年はコンストラクターズ選手権4位で終えたルノーだが、3強チームとのギャップはまだ大きい。ダニエル・リカルドも今後2年間はチャレンジンなシーズンになることを承知していると語る。

「完全に個人的なことであれば、マクラーレンは誰よりも魅力的だったはずだ。でも、そこには大きなパフォーマンスの塊があったのは明らかだった」とダニエル・リカルドは語る。

「ルノーが発表したプレゼンテーションも・・・僕たち全員がまだシャシーとエンジンでやらなければならない作業があることはわかっているけど、彼らが僕に示してくれたこと、彼らが過去2年間で達成したこと、彼らがそれを紙の上に置いて、すべてを足し合わせれば、彼らの軌道は現実的に思える。うまくいくように思えたんだ」

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カテゴリー: F1 / ダニエル・リカルド / ルノーF1チーム / レッドブル・レーシング