スプリントシュートアウト:フェラーリF1のルクレールが連続ポール
2023年のF1世界選手権 第4戦 アゼルバイジャンGPの『スプリントシュートアウト』が4月29日(土)に行われ、シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ)が金曜日の決勝用の予選に続いて、午後のスプリント用のポールポジションも獲得した。

ルクレールのポールポジションへの道のりは、最後のプッシュラップでクラッシュを喫するなど、決して順調ではなかった。しかし、SQ3での最初の走行で1分41秒697を記録し、セルジオ・ペレスとマックス・フェルスタッペンのレッドブル勢を寄せ付けない走りを見せた。

最初のセッションであるSQ1では、フレッシュなミディアムタイヤを使用し、12分間でベストタイムを出すことが義務付けられている。1周目からプッシュするドライバーもいれば、ミディアムタイヤの温度を上げるためにビルドラップを追加するドライバーもいた。

ターン3はドライバーを悩ませ続けた。ニック・デ・フリース(アルファタウリ)とオスカー・ピアストリ(マクラーレン)は、ともに直進してエスケープロードを下り、短いセッションの中で貴重な時間を費やしてしまった。

燃料が減るにつれて、ラップタイムも削られていった。しかし、残り数秒のところでローガン・サージェント(ウィリアムズ)がターン15で激しくクラッシュ。セッションは赤旗中断となり、再開されることはなかった。

サージェントは11番手でSQ2に進出していたが、ウィリアムズのリアエンドがバラバラになってしまい、参加することができなかった。

SQ1をノックアウトされたのは周冠宇(アルファロメオ)、バルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、角田裕毅(アルファタウリ)、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)、ニック・デ・フリース。ルクレールはマックス・フェルスタッペンに0.468秒差をつけてトップタイムを記録した。

ローガン・サージェント(ウィリアムズ・レーシング) F1アゼルバイジャンGP スプリントシュートアウト SQ1

デブリが撤去され、SQ2が開始された。多くのドライバーは、3回のプッシュラップを期待していた。しかし、フェラーリは、両ドライバーをクリアエアで走らせるため、1分以上待ってからセッションに参加することを選択した。10分間のセッションで、この決断は大きな代償を払うことになりかねない。

このセッションでも、全ドライバーがミディアムタイヤを装着し、燃料も予選より多めに積んでいた。

ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)はターン7でロックし、最初のアタックでフレッシュなミディアムタイヤにフラットスポットを作った。

アストンマーティンは断続的なDRSの問題に悩まされていたが、ランス・ストロールはチームメイトのフェルナンド・アロンソのタイムリーなトウによって脱落から救われた。問題はあったものの、アストンマーティンは2台ともSQ3へ進出した。

SQ2終了時点でフェルスタッペンがルクレールに0.083秒差をつけて優位に立った。ピアストリ、ヒュルケンベルグ、エステバン・オコン(アルピーヌ)、ケビン・マグヌッセン(ハース)、サージェントが脱落した。

8分間でトップ10を決定するため、各チームは一刻も早くコースに出ようと躍起になっていた。レッドブルはSQ3セッション開始4分前にピットレーンの端にマシンを送り込んでいた。

SQ3では新品のソフトタイヤが義務付けられている。昨日の予選で、ランド・ノリスはソフトタイヤの新品がなく、このセッションは欠場となった。

ルクレールは1回目のアタックでペレスに0.179秒の差をつけて暫定ポールを獲得した。フェルスタッペンは、中盤に何度かスリップしてしタイムwロスし、フロントロウを獲得する可能性を犠牲にした。

最後のプッシュラップの前に、ドライバーはバクー・シティ・サーキットを這い回った。アゼルバイジャンの暑さの中で、C5タイヤが最後のプッシュに耐えられるかどうかが最大の関心事だった。

しかし、タイヤはもう限界に達しており、大幅なタイムアップを果たすことはできなかった。それでも暫定ポールを守ろうとプッシュし続けたルクレールは、ターン5でクラッシュ。リプレイでは、進入時にリアが踏み外したことが判明したが、ルクレールとフェラーリにとって幸いなことに、フロントウイングの損傷だけで済んだ。

シャルル・ルクレール(スクーデリア・フェラーリ) F1 アゼルバイジャンGP スプリントシュートアウト

クラッシュはあったものの、ルクレールはアゼルバイジャンで再びポールポジションを獲得した。これでバクーでの過去4回の予選で4回のポールポジションを獲得したことになる。0.147秒差でセルジオ・ペレスとフロントローを共有することになった。

フェルスタッペンは2列目3番手、ジョージ・ラッセル(メルセデス)は4番手、Q2敗退を喫した金曜日から大きく順位を上げた。

カルロス・サインツはルクレールのアクシデントに巻き込まれ、改善することができなかった。5番手スタートとなる。ルイス・ハミルトン(メルセデス)は6番手からスタートし、アレックス・アルボン(ウィリアムズ)、アロンソ、ストロールを従えて午後のスプリントを走る。ノリスは10番手からスタートする。

F1アゼルバイジャンGPのスプリントは、日本時間22時30分(現地時間17時30)からフォーションラップが行われる。

2023年 F1アゼルバイジャンGP スプリントシュートアウト 結果・タイム

順位NoドライバーチームSQ1SQ2SQ3
116シャルル・ルクレールフェラーリ1分42秒8201分42秒5001分41秒697
211セルジオ・ペレスレッドブル1分43秒8581分42秒9251分41秒844
31マックス・フェルスタッペンレッドブル1分43秒2881分42秒7171分41秒987
463ジョージ・ラッセルメルセデス1分43秒7681分43秒1121分42秒252
555カルロス・サインツフェラーリ1分43秒6221分42秒9091分42秒287
644ルイス・ハミルトンメルセデス1分43秒5611分43秒0611分42秒502
714フェルナンド・アロンソアストンマーティン1分43秒7891分42秒9761分42秒846
823アレクサンダー・アルボンウィリアムズ1分43秒9871分43秒3761分43秒010
918ランス・ストロールアストンマーティン1分43秒8791分43秒3751分43秒064
104ランド・ノリスマクラーレン1分43秒9381分43秒395No Time
1181オスカー・ピアストリマクラーレン1分44秒1791分43秒427 
1227ニコ・ヒュルケンベルグハース1分44秒3431分43秒806 
1331エステバン・オコンアルピーヌ1分44秒4331分44秒088 
1420ケビン・マグヌッセンハース1分44秒1011分44秒332 
152ローガン・サージェントウィリアムズ1分44秒042No Time 
1624周冠宇アルファロメオ1分45秒177  
1777バルテリ・ボッタスアルファロメオ1分45秒352  
1810ピエール・ガスリーアルピーヌ1分45秒436  
1922角田裕毅アルファタウリ1分46秒961  
2021ニック・デ・フリースアルファタウリ1分48秒180  


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カテゴリー: F1 / F1レース結果 / F1アゼルバイジャンGP