F1アイフェルGP フリー走行3回目:ボッタス首位でメルセデスがワンツー
2020年のF1世界選手権 第11戦 F1アイフェルGPのフリー走行3回目が10月10日(土)にドイツのニュルブルクリンクで行われ、バルテリ・ボッタス(メルセデス)がトップタイムを記録した。
新型コロナウイルスの世界的流行によってカレンダーは変更となり、ヨーロッパのいくつかのサーキットとともに最初に発表されたカレンダーには掲載されていなかったニュルブルクリンクがカレンダーに組み込まれることになった。
F1ドイツGPという名称が使用されないのは、その名称がドイツ国内の自動車クラブ『Automobilclub von Deutschland(AvD)』に属しているためであり、サーキットがレース自体を運営する今回は、ニュルブルクリンクのある地域にちなんでF1アイフェルGPという名称で開催される。
ニュルブルクリンクでは2013年以来のグランプリとなり、当時とはマシンの空力レギュレーションが変更され、エンジンもまったく新しいパワーユニットになっているため、チームとしてはしっかり走ってデータを取りたいところだったが、初日となった9日(金)は悪天候によってメディカルヘリが飛ぶことができず、コース上に1周もマシンが走ることなく終了となった。
土曜日の天候は晴れ。ところどころウエットパッチはあるものの、気温8℃、路面温度14℃のドライコンディションで60分のFP3セッションはスタート。前日の遅れを取り戻すべく、序盤から多くのマシンが走行を開始した。
通常であれば、初日のデータから決定した方向性を確認することに使われるFP3だが、前日に走行ができなかったため、すべてを凝縮した忙しいプログラムを実施していく。そんな中、ランス・ストロール(レーシング・ポイント)が体調不良によってセッションを欠場。詳しい病状について説明はないが、予選の参加も難しいと報じられている。
ピレリは今週末のニュルブルクリンクにC2(ハード)、C3(ミディアム)、C4(ソフト)というコンパウンドを選択。冬季テストでも経験できなかった気温が1桁台というコンディションによってタイヤをどのように機能させるかが重要になってくるだろう。それもあってか、メルセデスはDAS(デュアル・アクシス・ステアリング)を頻繁に使用しているのが確認できた。フロントタイヤの熱入れには有利に働くはずだ。
ハードタイヤはインスタレーションラップでケビン・マグヌッセン(ハース)が使用したのみ。多くのチームが序盤をミディアム、後半をソフトタイヤで走り込んだ。
現役ドライバーでニュルブルクリンクでF1レースを戦った経験のあるドライバーは7名。ちなみにニュルブルクリンクのコースレコードは2004年に佐藤琢磨(当時BAR)が記録した1分27秒691だが、セッション序盤にあっさりと更新される。
終盤にはソフトタイヤで各マシンが予選シミュレーションを実施。コース上にマシンが密集して各マシンがスペースを見つけようとする中、残り5分を切った時点でニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)が最終コーナーでスピンしてコースを塞ぐようにストップ。最終的に抜け出すことができたが、イエローが表示されたことでタイムを更新できないドライバーもいた。大きなインシデントはないセッションとなったが、序盤にはジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)がコントロールを失って濡れた芝生を数メートル滑るシーンがみられた。
F1アイフェルGP フリー走行3回目のトップタイムはバルテリ・ボッタス(メルセデス)の1分26秒225。2番手には0.136秒差でチームメイトのルイス・ハミルトンが続き、メルセデスが盤石といえるワンツーで予選前のセッションを終えた。
3番手は0.456秒差でシャルル・ルクレール。フェラーリはセバスチャン・ベッテルも5番手につけるなど、これまでにない展開。前戦ロシア、今大会と小さなアップデートを加えているが、それが奏功しているかもしれない。
4番手は0.671秒差でレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。終盤にはアタックをしているようには見えなかった。ただし、タイヤのグレイニングを訴えており、入りとしてのセットアップはあまりうまくいっていないようだ。チームメイトのアレクサンダー・アルボンは0.463秒差の9番手タイムだった。
アルファタウリ・ホンダF1は、ピエール・ガスリーがアルボンから0.079秒差の10番手でトップ10入り。ダニール・クビアトも12番手とまずまずのスタートを切った。
カテゴリー: F1 / F1レース結果 / F1ドイツGP
新型コロナウイルスの世界的流行によってカレンダーは変更となり、ヨーロッパのいくつかのサーキットとともに最初に発表されたカレンダーには掲載されていなかったニュルブルクリンクがカレンダーに組み込まれることになった。
F1ドイツGPという名称が使用されないのは、その名称がドイツ国内の自動車クラブ『Automobilclub von Deutschland(AvD)』に属しているためであり、サーキットがレース自体を運営する今回は、ニュルブルクリンクのある地域にちなんでF1アイフェルGPという名称で開催される。
ニュルブルクリンクでは2013年以来のグランプリとなり、当時とはマシンの空力レギュレーションが変更され、エンジンもまったく新しいパワーユニットになっているため、チームとしてはしっかり走ってデータを取りたいところだったが、初日となった9日(金)は悪天候によってメディカルヘリが飛ぶことができず、コース上に1周もマシンが走ることなく終了となった。
土曜日の天候は晴れ。ところどころウエットパッチはあるものの、気温8℃、路面温度14℃のドライコンディションで60分のFP3セッションはスタート。前日の遅れを取り戻すべく、序盤から多くのマシンが走行を開始した。
通常であれば、初日のデータから決定した方向性を確認することに使われるFP3だが、前日に走行ができなかったため、すべてを凝縮した忙しいプログラムを実施していく。そんな中、ランス・ストロール(レーシング・ポイント)が体調不良によってセッションを欠場。詳しい病状について説明はないが、予選の参加も難しいと報じられている。
ピレリは今週末のニュルブルクリンクにC2(ハード)、C3(ミディアム)、C4(ソフト)というコンパウンドを選択。冬季テストでも経験できなかった気温が1桁台というコンディションによってタイヤをどのように機能させるかが重要になってくるだろう。それもあってか、メルセデスはDAS(デュアル・アクシス・ステアリング)を頻繁に使用しているのが確認できた。フロントタイヤの熱入れには有利に働くはずだ。
ハードタイヤはインスタレーションラップでケビン・マグヌッセン(ハース)が使用したのみ。多くのチームが序盤をミディアム、後半をソフトタイヤで走り込んだ。
現役ドライバーでニュルブルクリンクでF1レースを戦った経験のあるドライバーは7名。ちなみにニュルブルクリンクのコースレコードは2004年に佐藤琢磨(当時BAR)が記録した1分27秒691だが、セッション序盤にあっさりと更新される。
終盤にはソフトタイヤで各マシンが予選シミュレーションを実施。コース上にマシンが密集して各マシンがスペースを見つけようとする中、残り5分を切った時点でニコラス・ラティフィ(ウィリアムズ)が最終コーナーでスピンしてコースを塞ぐようにストップ。最終的に抜け出すことができたが、イエローが表示されたことでタイムを更新できないドライバーもいた。大きなインシデントはないセッションとなったが、序盤にはジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)がコントロールを失って濡れた芝生を数メートル滑るシーンがみられた。
F1アイフェルGP フリー走行3回目のトップタイムはバルテリ・ボッタス(メルセデス)の1分26秒225。2番手には0.136秒差でチームメイトのルイス・ハミルトンが続き、メルセデスが盤石といえるワンツーで予選前のセッションを終えた。
3番手は0.456秒差でシャルル・ルクレール。フェラーリはセバスチャン・ベッテルも5番手につけるなど、これまでにない展開。前戦ロシア、今大会と小さなアップデートを加えているが、それが奏功しているかもしれない。
4番手は0.671秒差でレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン。終盤にはアタックをしているようには見えなかった。ただし、タイヤのグレイニングを訴えており、入りとしてのセットアップはあまりうまくいっていないようだ。チームメイトのアレクサンダー・アルボンは0.463秒差の9番手タイムだった。
アルファタウリ・ホンダF1は、ピエール・ガスリーがアルボンから0.079秒差の10番手でトップ10入り。ダニール・クビアトも12番手とまずまずのスタートを切った。
2020年 第11戦 F1アイフェルGP フリー走行3回目 結果・タイム
順位 | No | ドライバー | チーム | ベストタイム | GAP | 周回 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 77 | バルテリ・ボッタス | メルセデス | 1分26秒225 | 25 | |
2 | 44 | ルイス・ハミルトン | メルセデス | 1分26秒361 | 0.136 | 27 |
3 | 16 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 1分26秒681 | 0.456 | 25 |
4 | 33 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル・ホンダ | 1分26秒896 | 0.671 | 24 |
5 | 5 | セバスチャン・ベッテル | フェラーリ | 1分27秒038 | 0.813 | 25 |
6 | 4 | ランド・ノリス | マクラーレン | 1分27秒167 | 0.942 | 29 |
7 | 11 | セルジオ・ペレス | レーシングポイント | 1分27秒245 | 1.020 | 25 |
8 | 3 | ダニエル・リカルド | ルノー | 1分27秒392 | 1.167 | 23 |
9 | 23 | アレクサンダー・アルボン | レッドブル・ホンダ | 1分27秒449 | 1.224 | 23 |
10 | 10 | ピエール・ガスリー | アルファタウリ・ホンダ | 1分27秒528 | 1.303 | 28 |
11 | 31 | エステバン・オコン | ルノー | 1分27秒634 | 1.409 | 27 |
12 | 26 | ダニール・クビアト | アルファタウリ・ホンダ | 1分27秒795 | 1.570 | 26 |
13 | 55 | カルロス・サインツ | マクラーレン | 1分27秒924 | 1.699 | 29 |
14 | 7 | キミ・ライコネン | アルファロメオ | 1分27秒956 | 1.731 | 25 |
15 | 8 | ロマン・グロージャン | ハース | 1分28秒115 | 1.890 | 27 |
16 | 20 | ケビン・マグヌッセン | ハース | 1分28秒293 | 2.068 | 27 |
17 | 63 | ジョージ・ラッセル | ウィリアムズ | 1分28秒343 | 2.118 | 30 |
18 | 99 | アントニオ・ジョビナッツィ | アルファロメオ | 1分28秒370 | 2.145 | 25 |
19 | 18 | ランス・ストロール | レーシングポイント | 1分28秒941 | 2.716 | 26 |
20 | 6 | ニコラス・ラティフィ | ウィリアムズ | No Time | 0 |
カテゴリー: F1 / F1レース結果 / F1ドイツGP