F1アブダビGP 決勝 (ドライバーコメント)
2009 FORMULA 1 ETIHAD AIRWAYS ABU DHABI GRAND PRIX
セバスチャン・ベッテル (1位)
「最高のレースだった。ルイスを抜くことはできなかったが、とても良いスタートを切ることができた。ルイスとの距離が接近していたので驚いたが、ロングストレートで彼がKERSのボタンを押すと、あっという間に彼は前方へ消えていった。でも、彼との距離を保つことはできた。僕の方が少し重いことも分かっていたし、最終セクターで追いつくこともできると思っていたからね。クルマも今日は夢のようだった。プレッシャーは大きかった。最初のピットストップではピットレーンの入り口と、あの怖ろしいトンネルを抜ける出口で膨らみそうになったが、限界ギリギリで走り、ルイスを抜くことができた。その後、彼は運悪くリタイヤとなったが、それまでの彼とのレースは最高だった。その後はマークとジェンソンとの間にある程度のクッションがあったので、僕は自分のペースを作ることができた。最後までクルマは好調だった。タイヤはどちらのコンパウンドも最高で、今日はクルマの中にいることが楽しかった。シーズンをまとめると?アップダウンはあったが、今はとても調子が良く、4回目の1−2フィニッシュを果たすことができた。チームにおめでとうと言いたい。チームは本当に良く頑張ってくれた。ファクトリーのメンバーもとても良い仕事をしてくれたと思う。こんなに調子が良いのに、シーズンが終わってしまうのは残念だよ!!こんな気分でシーズンを終えられるのは最高だ」
マーク・ウェバー (2位)
「かなり良いスタートを切ることができ、セバスチャンのアウト側を狙っていたが、ターン5まではかなり距離があったので、無理はせずにイン側へ戻った。第1コーナーの後にクルマの左側がかなり激しくぶつかったのでパンクを心配していたが、僕のレースエンジニアのシアロンが空気圧は十分だと言ってきたので安心した。最初の数周はルイスも少し苦しかったらしく、思った以上に僕もセバスチャンも彼に近づくことができた。その後はレースも落ち着いてきて、僕はプライムタイヤのパフォーマンスにも満足していた。今日は第2、第3スティントでセバスチャンが僕よりも少し速かった。特に第3スティントが速かった。オプションタイヤはあまり感じるところがなかった。金曜日も同じだった。オプションではかなり遅かったし、安定性に関してもプライムの方が良かった。レース終盤、ジェンソンが僕との距離を縮めてきたので、ちょっと大変かなと思ったよ。トップスピードは僕たちの方が少し有利だったが、それほどの大きな差でもなかったので、ブレーキングポイントを間違えないように注意した。限界ギリギリでのクリーンな良い戦いができた。今年のジェンソンのドライビングをさらに際立たせるようなバトルだった。チームの成し遂げたことを讃えると同時に、事故の怪我の回復を辛抱強く待ってくれたチームに感謝したい。今年は、セバスチャンと共に走ることができてとても楽しかった。ルノーも素晴らしいエンジンを僕たちに与えてくれた。レッドブルにとっても誇れる1年だったと思う。僕にとっては、これまでで最高のシーズンだった。合計で16回の表彰台を成し遂げることができた。とても良いリザルトだ」
ジェンソン・バトン (3位)
「今日は楽しいレースだったし、シーズンの最後のレースで表彰台に立てて嬉しいよ。今週末ヤス・マリーナ・サーキットで運転するのは本当に楽しかったし、アブダビは初のグランプリのために素晴らしい仕事をしたと思う。レースはプライムタイヤの方が良いと予想していたけど、特に路面温度が落ち始めたときにバランスに苦しんでいたし、フロントタイヤに熱を入れるのがより難しくなった。最終スティントでソフトタイヤに変更したらクルマの感覚は素晴らしかった。本当に変わったと感じたし、突然フロントエンドが良くなって、コーナーにより高いスピードで入ることができた。最後の数周は本当にエキサイティングだったし、マークから2位を奪うために全力を尽くした。奪うことはできなかったし、彼はオーバーテイクをするのが本当に難しい男だけど、クリーンなファイトだったし、僕たちは本当にぎりぎりだった。2位になれなかったことには少し残念だけど、それでも表彰台でフィニッシュできて良かった。ブラックリーのチームのみんな、メルセデス・ベンツ ハイパフォーマンス・エンジンズのみんなに心から感謝したい。本当に素晴らしい一年だったし、彼らは僕たちと一緒に成し遂げたことを誇りに思っていいと思う。とても競争的でチャレンジングなシーズンを高い位置で終えられて嬉しいよ」
ルーベンス・バリチェロ (4位)
「今日はかなり競争的なレースだった。スタートはかなりエキサイティングだったし、僕はターン1でインサイドに行ったけど残念ながらマークと少し接触してしまって、フロントウイングを大きく破損してしまった。多くのダウンフォースを失って、ジェンソンに抜かれてしまったけど、アンダーステアに耐えることができたので、ノーズは変えないことに決めて、できる限りハードにプッシュした。ミドルスティントではジェンソンより速かったけど、オーバーテイクはとても難しかったし、同じクルマのチームメイトのときはさらに難しいので、彼を抜くためにできることはなかった。それでも競争力のあるレースができたし、とても楽しかったので、今日の4位には満足しなければならないね。本当に素晴らしいシーズンだったし、今年こんなに素晴らしいクルマを僕に与えてくれて、再び優勝に返り咲くチャンスを与えてくれたチームに感謝しなければならない。僕たちは一緒に素晴らしい一年を過ごした」
ニック・ハイドフェルド (5位)
「5位にはとても満足している。マシンの最大限を引き出すことができたし、4ポイントを獲れて良いレースだった。コンストラクターズチャンピオンシップでウィリアムズをにいてシーズンを終えるという目標に十分に到達できた。最近は少し不運なレースが続いていたけど、今回は本当にマシンのポテンシャルを引き出すことができた。かなり長い期間、ワールドチャンピオンマシンであるブラウンと同じスピードで走ることができた。ロングスティントで行くという戦略が成果を生んだし、トラックにラバーが載ったときは楽しかったね。満足のいく僕たちのラストシーズンだ。今はとても感情的になっている。最終ラップの間、集中力を保つために自制心を取り戻さなければならなかったよ」
小林可夢偉 (6位)
「本当に良いレースだった。スタートで、(キミ)ライコネンを抜いたが、最初のスティントで彼の後ろを走っていたらトップ6入りは難しかったので、この追い抜きが結局、重要だった。抜いたとき、ポイント争いに食い込むペースを刻める自信を持つことができ、目標はコンスタントに速く走行することだった。チームは僕がポイント圏内に入れた大きな要因となった戦略とピットストップで、大変良い仕事をしてくれた。今季、F1でレースをすると思っておらず、機会を与えてくれたトヨタに感謝したい。今日は、ポイント獲得が目標だったが、6位入賞には少し驚いている。素晴らしい結果であり、大変満足している」
ヤルノ・トゥルーリ (7位)
「簡単なレースではなかった。素晴らしいスタートを切り、最初の周でBMWの2台と争ったのは、面白かったが、少しトラクションに苦しんだ。最初のスティントで、リアタイヤがタレて、その後、ブレーキの安定性の問題が出た。一生懸命に攻めて、いくつか良いラップを刻み、トップ6を争った。7位という結果は悪くなく、チームにとってはかなり良い成績だ。可夢偉の走行は素晴らしく、僕も大変嬉しい。彼はこの結果に値するドライバーだ」
セバスチャン・ブエミ (8位)
「ブラジルでポイントを獲れて、今日も再びポイントが獲れて、素晴らしいシーズンの締めくくりになった。チーム全体がここ4レースにわたって素晴らしい仕事をしてくれたし、来年を楽しみにしている。最初はロズベルグのペースに匹敵するのに苦労していたけど、レースが進んでスピードを得ることができた。中嶋の後ろで少しタイムを失ったけど、全体的にはベストを尽くせたと思うし、素晴らしいレースだったと思う。ロバートとの戦いは、十分に彼にスペースを残していたと思うし、かなりフェアだったと思う」
ニコ・ロズベルグ (9位)
「今日はこれ以上ペースをあげることはできなかったので、僕にとってはあまりエキサイティングなレースではなかった。チームのコンストラクターズチャンピオンシップ6位を守る助けになりたかった。個人的には、ドライバーズランキング7位は挑戦ではなかったけど、今年のこのような状況では良い結果だったと思う。長いシーズンだったし、ここ4年のチーム全員の努力に本当に感謝したい。一緒に素晴らしい時間を過ごせた」
ロバート・クビサ (10位)
「第1スティントはルーベンスと同じくらいのかなり良いペースで走ることができたけど、第2スティントでとても遅くてレースを逃してしまった。クルマはとてもうまく動いていた。タイヤを変更した後、まったくグリップがなくなった。トラックはだんだん速くなっていたけど、他のドライバーのペースで走ることができなかった。とても不思議だった。セバスチャン・ブエミとの戦いはかなりタフだったし、少し危険だった。シケインでブレーキングしたとき、ほとんど接触していた。彼はまず左に動いて、左のインサイドをブロックした。僕が右に動いたとき、彼はシケインの右側のセクションの高い縁石に僕を押し出して、僕はスピンした。彼はまったくスペースを残していなかった。4年間、チームに感謝したい。来年グリッドで会えることを願っている」
ヘイキ・コバライネン (11位)
「スタートよく飛び出して、複数のマシンをパスすることができた。残念ながら、マシンパフォーマンスは僕の好みとは異なっていたうえ、燃料負荷が大きく、一気に順位を上げるのは難しかった。だが、最後の最後までファイトしていたつもりだ。ピットストップ後、KERSが機能しなくなったため、KERSなしの状況に合わせて自分のスタイルを変えなければならなかった。これで2009年シーズンが終わった。こうして今振り返ると、全員がいい仕事をしたからこそ、コンストラクターズ部門3位を獲得できたのだ、と改めて感慨深いところがある。ひとえにチームワークのおかげだ。絶対に諦めることなく努力を続けて、状況を好転させた。2005年以来久しぶりにフェラーリより上位でシーズンを終えたチームの一員であったことが嬉しい」
キミ・ライコネン (12位)
「僕たちがここで競争力のあるクルマを持っていないことはわかっていた。確かに良い週末ではなかったけど、自分達を非難することはないと思う。僕たちはぎりぎりまでパッケージの最大限を引き出した。スタートはトラックが少し滑りやすかったし、小林にポジションを奪われた。今日、彼は非常に速かった。そのあとブラウンの2台が最初のピットストップのあとに僕の前で戻ってきたとき、僕たちのレースは妥協を強いられてしまったし、ポイントフィニッシュすることは不可能になった。フェラーリでの最後をこのような結果で終えることは残念だけど、今年の僕たちは、僕が望むようなすべてのレースで勝利のために闘うポジションにはいなかった」
中嶋一貴 (13位)
「1ストップで走ることは簡単ではなかったし、最初のスティントがうまくいったとは感じられませんでした。レース中盤はトラフィックに影響されてしまいましたが、55周こつこつ働き続ける以外はできることはありませんでした。でも、良いバトルだったし、楽しめました」
フェルナンド・アロンソ (14位)
「望んでいたパフォーマンスを生み出すことができなかったので、今日の結果にはがっかりしている。特にルノーでの最後のレースなので、高い位置でシーズンを終えたかった。チーム全体と長年一緒に実現したすべてに感謝したい。僕たちは多くの素晴らしい勝利をあげ、一緒にチャンピオンシップに勝った。僕のキャリアで素晴らしい7年間だったし、決して忘れないだろう」
ヴィタントニオ・リウッツィ (15位)
「全体的に今日はマシンから最大限を引き出せたと思うけど、レースの始めから多かれ少なかれブレーキに問題があって、実際にはポイントを争うことができなかった。スタートでウィリアムズの後ろだったし、レース中盤はトヨタの1台の後ろだったので、中団でかなり混乱していた。最初の15周でソフトタイヤに問題が生じてオーバーステアが多かったので僕たちが成し遂げられる最大限だったと思う。ポイントを獲るのは難しいとわかっていたし、シーズンの終りにポイントを獲りたかったけど、5レースでいくつか良い状態を示せたので満足している」
ロマン・グロージャン (16位)
「今日のレースは期待外れだった。スタートは良かったけど、数回ブロックされた。まだレース中はブレーキの問題にも苦しんだ。終盤にフィジケラに順位を奪われたのは残念だったけど、今日のクルマのパフォーマンスではあまり僕の能力を示すことはできなかった。シーズンが終わった今、特にフェルナンドとチームメイトになれて、今年はかなりたくさんのことを学んだと言える」
ジャンカルロ・フィジケラ (17位)
「このように3位を逃してしまったことに落ち込んでいる。でも、チームメイトが12位だったことからもわかるように、今日の僕たちのペースはそれくらいのものだった。いつものように全力を尽くしたし、良いレースができたと思っている。ドライブスルーで第2スティントが妥協を強いられてしまったのは残念だ。良いスタートをしてグロージャンをパスすることができた。そのあと彼はシケインをカットして再び僕の前に出てきたけど、そのあと彼はコーナーをうまく通過して、僕は得たものを取り戻すことができた。ポイント面でチームに貢献できず、僕の価値をあまり示すことができなかったことを申し訳なく思う。残念なことに、F60は特に予選でドライブするのがとても難しかったし、後方からのスタートは常に大きなペナルティだった。今は将来について考えられる時がきた。チームでレースをドライブできるかはまだわからないけど、確実なことは僕はフェラーリのドライバーだということだ。それについては満足している」
エイドリアン・スーティル (18位)
「レースのスタートでタイヤに問題があって、新しいセットに変えるために予想より早めにピットストップしなければならなかった。2ストップ戦略は正しい戦略だったし、レースも満足だったけど、目標であるポイントが獲れなかった。それでもとても良いシーズンだった。当然浮き沈みはあったけど、僕たちはシーズンの始めから終わりまでかなりの進歩を遂げた。この進歩には誇りを持っていいと思う」
ルイス・ハミルトン (リタイア)
「スタートは良かったが、すぐにブレーキに何らかの問題があることに気づいた。3〜4周すると、原因は右リアブレーキパッドだと分かった。そのせいで、セバスチャン(ベッテル)やマーク(ウェバー:ともにレッドブル)とのギャップを拡大することができなかった。問題が悪化してしまい、チームからラップ終わりでレースを終えるよう無線で指示を受けた。金、土曜とパフォーマンスが良かったにもかかわらず、レースではそれを再現できなかったのが悔しい。だが、得てしてこういうことが起こるのもレースだ。とはいうものの、我々は自らの努力を誇りに思っていい。今シーズン序盤の状態を見て、マクラーレン・メルセデスがコンストラクターズ3位になるなどとは、誰も予測できなかったはずだ。いい意味でも悪い意味でも、いろいろなことがあったシーズンだった。来シーズンの開幕が待ち遠しい。もう一度タイトル争いをしてみせる」
ハイメ・アルグエルスアリ (リタイア)
「スタートは悪くなかったけど、最初の1周目で囲まれてしまって、ターン19でミスをしてしまい、リアのコントロールを失って芝生に行ってしまい、いくつか順位を失ってしまった。そのあと、いくつかのギアが使用不可能になるというギアボックスの問題でストップしなければならなったので、ピットに入ることに決めた。でも、チームは僕を予想していなかったので、隣のレッドブル・レーシングのピットに入ってしまうという間違いがあった。それでトラックに戻って、ギアボックスが壊れてリタイアしなければならなかった」
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