F1ブラジルGP 予選:バルテリ・ボッタスが今季3回目のポールポジション
2017年のF1世界選手権 第19戦 ブラジルグランプリの予選が11日(土)にインテルラゴス・サーキットで行われ、バルテリ・ボッタス(メルセデス)が今季3回目となるポールポジションを獲得した。
2017年シーズンのF1も残り2戦となった。すでにメルセデスとルイス・ハミルトンが両方のタイトルが決定した2017年のF1世界選手権だが、トップチームは2018年を見据え、中団チームはコンストラクターズ選手権の順位をかけた戦いが続いている。
曇り空の元で行われた最終フリー走行ではメルセデスとフェラーリの4台が0.058秒以内につける大接戦。バルテリ・ボッタスが1分9秒281でトップタイムをマークし、0.003秒差でルイス・ハミルトン、0.0045秒差でキミ・ライコネン、そして、0.058秒差でセバスチャン・ベッテルが続いており、予選では接戦が予想された。
また、フリー走行3回目でコース上でストップしていたランス・ストロールはギアボックスとエンジンを交換。予選Q1にぎりぎりで間に合った。
予選開始時刻のインテルラゴスは気温が18℃、路面温度29℃、湿度78%。ドライコンディションでセッションはスタートした。
【Q1】 ルイス・ハミルトンがまさかのクラッシュ
だが、予選は波乱の幕開けとなった。セッション開始早々にスーパーソフトでコースに出て行ったポールポジションの最有力候補のルイス・ハミルトンが、アタックラップでマシンの挙動を乱してスピン。マシンの左側からウオールにクラッシュ。このクラッシュにより、セッションは赤旗中断となった。ルイス・ハミルトンがQ1で敗退するのは今シーズン初めてとなる。
およそ7分間の中断を経てセッションは再開。キミ・ライコネンがソフトタイヤで1分9秒405を記録してトップ通過。2番手には0.047秒差でスーパーソフトのバルテリ・ボッタス、3番手には0.238秒差でソフトのセバスチャン・ベッテルが続いた。また、フェリペ・マッサが1分9秒789を記録して4番手につけた。
マクラーレン・ホンダはフェルナンド・アロンソが11番手、ストフェル・バンドーンが13番手でQ2に進出。
Q1で脱落したのはザウバーの2台、ランス・ストロール、ピエール・ガスリー、そして、ルイス・ハミルトンとなった。
【Q2】 ついに1分8秒差に突入
予選Q2でサーキットには雨がポツポツと降り始めるが路面はドライを保っている。バルテリ・ボッタスがいきなり1分8秒901のコースレコードを記録。Q3進出者のスタートタイヤが決めるQ2。パワーユニット交換により10グリッド降格が決定しているダニエル・リカルドはソフトタイヤでQ3進出を試み、5番手タイムを記録する。
トップ通過はセバスチャン・ベッテル。コースレコードを塗り替える1分08秒494を記録。2番手には0.144秒差でバルテリ・ボッタス、3番手には0.556秒差でマックス・フェルスタッペンが続いた。ソフトタイヤのダニエル・リカルドも5番手で通過。中団グリープではルノーが2台揃ってQ3進出を果たした。
マクラーレン・ホンダはフェルナンド・アロンソが6番手タイムでQ3進出。チームメイトのストフェル・バンドーンは13番手で脱落となった。
エステバン・オコン、ロマン・グロージャン、ストフェル・バンドーン、ケビン・マグヌッセン、ブレンドン・ハートレーがQ2でノックアウトとなった。
【Q3】 バルテル・ボッタスが最後にスーパーラップを披露
予選Q3では先陣を切ってバルテリ・ボッタスがコースイン。まずはコースレコードを更新する1分8秒442でトップに立つ。そのタイムをセバスチャン・ベッテルが抜き、1分8秒360をマークする。
10台がタイムを出し終えた残り4分でサーキットには大粒の雨が。セバスチャン・ベッテルがタイムを更新できなかったのに対し、バルテリ・ボッタスはタイムを更新して1分8秒332をマーク。今シーズン3回目、10戦ぶりのポールポジションを獲得した。
2番手には0.038秒差でセバスチャン・ベッテル、3番手には0.216秒差でキミ・ライコネンが続いた。
フェルナンド・アロンソは7番手。ダニエル・リカルドの10グリッド降格が決定しているため、決勝では6番グリッドからスタートする。
F1ブラジルGP 決勝は、明日12日(日)の25時(現地時間14時)から行われる。
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【決勝の展望】
レースは71周。現地時間14時(日本時間月曜午前1時)にスタートが切られる。ポールポジションはコース外側で、レーシングライン上にあるためアドバンテージは大きい。ターン1への距離がかなり短く、スタート直後の進入で接触が頻繁に起きる。DRSゾーンは2箇所。ターン1と4へ向かうストレートに設置される。ブレーキングポイントは6カ所で、そのうち2カ所のみでハードブレーキング。一周のうちでブレーキを使用するのは15%にすぎない。ERSの使用箇所は多いが、ブレーキングが少なく回生ポイントは多くない。燃費は1周あたり1.49㎏を消費。カレンダー中でも低め。コース上で最大のオーバーテイクポイントはターン1。難易度の高いコーナーでもあり、ロングストレートの直後で進入速度が速い上、下り坂になっているのでコースオフしやすいこともバトルの行方に影響する。ピットレーンは380m。1回のストップでのタイムロスは約20秒。ピット入り口がストレートの真ん中にあり、進入時に白線をまたがないように注意しなければならない。セーフティカーの出動率は70%。接触やクラッシュなどが多いコースであり、多くのレースでセーフティカーまたはバーチャルセーフティカーが導入されている。注目のポイントは天候。日曜日の予報は晴れだが、開催地サンパウロは「テラ・ダ・ガロア=霧雨の地」と呼ばれ、コンディションが変わりやすく、エキサイティングなレースを演出する。今年ドライコンディションになった場合には、ピレリが硬めのコンパウンドを選択しているので1ストップが予想される。
カテゴリー: F1 / F1レース結果 / F1ブラジルGP
2017年シーズンのF1も残り2戦となった。すでにメルセデスとルイス・ハミルトンが両方のタイトルが決定した2017年のF1世界選手権だが、トップチームは2018年を見据え、中団チームはコンストラクターズ選手権の順位をかけた戦いが続いている。
曇り空の元で行われた最終フリー走行ではメルセデスとフェラーリの4台が0.058秒以内につける大接戦。バルテリ・ボッタスが1分9秒281でトップタイムをマークし、0.003秒差でルイス・ハミルトン、0.0045秒差でキミ・ライコネン、そして、0.058秒差でセバスチャン・ベッテルが続いており、予選では接戦が予想された。
また、フリー走行3回目でコース上でストップしていたランス・ストロールはギアボックスとエンジンを交換。予選Q1にぎりぎりで間に合った。
予選開始時刻のインテルラゴスは気温が18℃、路面温度29℃、湿度78%。ドライコンディションでセッションはスタートした。
【Q1】 ルイス・ハミルトンがまさかのクラッシュ
だが、予選は波乱の幕開けとなった。セッション開始早々にスーパーソフトでコースに出て行ったポールポジションの最有力候補のルイス・ハミルトンが、アタックラップでマシンの挙動を乱してスピン。マシンの左側からウオールにクラッシュ。このクラッシュにより、セッションは赤旗中断となった。ルイス・ハミルトンがQ1で敗退するのは今シーズン初めてとなる。
およそ7分間の中断を経てセッションは再開。キミ・ライコネンがソフトタイヤで1分9秒405を記録してトップ通過。2番手には0.047秒差でスーパーソフトのバルテリ・ボッタス、3番手には0.238秒差でソフトのセバスチャン・ベッテルが続いた。また、フェリペ・マッサが1分9秒789を記録して4番手につけた。
マクラーレン・ホンダはフェルナンド・アロンソが11番手、ストフェル・バンドーンが13番手でQ2に進出。
Q1で脱落したのはザウバーの2台、ランス・ストロール、ピエール・ガスリー、そして、ルイス・ハミルトンとなった。
【Q2】 ついに1分8秒差に突入
予選Q2でサーキットには雨がポツポツと降り始めるが路面はドライを保っている。バルテリ・ボッタスがいきなり1分8秒901のコースレコードを記録。Q3進出者のスタートタイヤが決めるQ2。パワーユニット交換により10グリッド降格が決定しているダニエル・リカルドはソフトタイヤでQ3進出を試み、5番手タイムを記録する。
トップ通過はセバスチャン・ベッテル。コースレコードを塗り替える1分08秒494を記録。2番手には0.144秒差でバルテリ・ボッタス、3番手には0.556秒差でマックス・フェルスタッペンが続いた。ソフトタイヤのダニエル・リカルドも5番手で通過。中団グリープではルノーが2台揃ってQ3進出を果たした。
マクラーレン・ホンダはフェルナンド・アロンソが6番手タイムでQ3進出。チームメイトのストフェル・バンドーンは13番手で脱落となった。
エステバン・オコン、ロマン・グロージャン、ストフェル・バンドーン、ケビン・マグヌッセン、ブレンドン・ハートレーがQ2でノックアウトとなった。
【Q3】 バルテル・ボッタスが最後にスーパーラップを披露
予選Q3では先陣を切ってバルテリ・ボッタスがコースイン。まずはコースレコードを更新する1分8秒442でトップに立つ。そのタイムをセバスチャン・ベッテルが抜き、1分8秒360をマークする。
10台がタイムを出し終えた残り4分でサーキットには大粒の雨が。セバスチャン・ベッテルがタイムを更新できなかったのに対し、バルテリ・ボッタスはタイムを更新して1分8秒332をマーク。今シーズン3回目、10戦ぶりのポールポジションを獲得した。
2番手には0.038秒差でセバスチャン・ベッテル、3番手には0.216秒差でキミ・ライコネンが続いた。
フェルナンド・アロンソは7番手。ダニエル・リカルドの10グリッド降格が決定しているため、決勝では6番グリッドからスタートする。
F1ブラジルGP 決勝は、明日12日(日)の25時(現地時間14時)から行われる。
2017年 第19戦 F1 ブラジルグランプリ 予選 結果
順位 | ドライバー | チーム | Q1 | Q2 | Q3 |
---|---|---|---|---|---|
1 | バルテリ・ボッタス | メルセデス | 1分09秒452 | 1分08秒638 | 1分08秒322 |
2 | セバスチャン・ベッテル | フェラーリ | 1分09秒643 | 1分08秒494 | 1分08秒360 |
3 | キミ・ライコネン | フェラーリ | 1分09秒405 | 1分09秒116 | 1分08秒538 |
4 | マックス・フェルスタッペン | レッドブル | 1分09秒820 | 1分09秒050 | 1分08秒925 |
5 | ダニエル・リカルド | レッドブル | 1分09秒828 | 1分09秒533 | 1分09秒330 |
6 | セルジオ・ペレス | フォース・インディア | 1分10秒145 | 1分09秒760 | 1分09秒598 |
7 | フェルナンド・アロンソ | マクラーレン | 1分10秒172 | 1分09秒593 | 1分09秒617 |
8 | ニコ・ヒュルケンベルグ | ルノー | 1分10秒078 | 1分09秒726 | 1分09秒703 |
9 | カルロス・サインツ | ルノー | 1分10秒227 | 1分09秒768 | 1分09秒805 |
10 | フェリペ・マッサ | ウィリアムズ | 1分09秒789 | 1分09秒612 | 1分09秒841 |
11 | エステバン・オコン | フォース・インディア | 1分10秒168 | 1分09秒830 | |
12 | ロマン・グロージャン | ハース | 1分10秒148 | 1分09秒879 | |
13 | ストフェル・バンドーン | マクラーレン | 1分10秒286 | 1分10秒116 | |
14 | ケビン・マグヌッセン | ハース | 1分10秒521 | 1分10秒154 | |
15 | ブレンドン・ハートレー | トロ・ロッソ | 1分10秒625 | ||
16 | パスカル・ウェーレイン | ザウバー | 1分10秒678 | ||
17 | ピエール・ガスリー | トロ・ロッソ | 1分10秒686 | ||
18 | ランス・ストロール | ウィリアムズ | 1分10秒776 | ||
19 | マーカス・エリクソン | ザウバー | 1分10秒875 | ||
20 | ルイス・ハミルトン | メルセデス |
バルテリ・ボッタス ポールポジションラップ
【決勝の展望】
レースは71周。現地時間14時(日本時間月曜午前1時)にスタートが切られる。ポールポジションはコース外側で、レーシングライン上にあるためアドバンテージは大きい。ターン1への距離がかなり短く、スタート直後の進入で接触が頻繁に起きる。DRSゾーンは2箇所。ターン1と4へ向かうストレートに設置される。ブレーキングポイントは6カ所で、そのうち2カ所のみでハードブレーキング。一周のうちでブレーキを使用するのは15%にすぎない。ERSの使用箇所は多いが、ブレーキングが少なく回生ポイントは多くない。燃費は1周あたり1.49㎏を消費。カレンダー中でも低め。コース上で最大のオーバーテイクポイントはターン1。難易度の高いコーナーでもあり、ロングストレートの直後で進入速度が速い上、下り坂になっているのでコースオフしやすいこともバトルの行方に影響する。ピットレーンは380m。1回のストップでのタイムロスは約20秒。ピット入り口がストレートの真ん中にあり、進入時に白線をまたがないように注意しなければならない。セーフティカーの出動率は70%。接触やクラッシュなどが多いコースであり、多くのレースでセーフティカーまたはバーチャルセーフティカーが導入されている。注目のポイントは天候。日曜日の予報は晴れだが、開催地サンパウロは「テラ・ダ・ガロア=霧雨の地」と呼ばれ、コンディションが変わりやすく、エキサイティングなレースを演出する。今年ドライコンディションになった場合には、ピレリが硬めのコンパウンドを選択しているので1ストップが予想される。
カテゴリー: F1 / F1レース結果 / F1ブラジルGP