F1第8戦フランスGP決勝 (ドライバーコメント)
FORMULA 1 Grand Prix de France 2008
1位 フェリペ・マッサ (フェラーリ)
「素晴らしいレースだったし、素晴らしい結果だ。この勝利は、キミがマシンとペースに問題を抱えての走行だったから、僕にもたらされた。トラックで彼を打ち負かすのは難しかったかもしれない。2位でも満足だったけど、もちろん優勝はさらに満足だ。チーム全体と僕たちのパートナー、特にシェルに感謝したい。僕はチャンピオンシップをリードしているし、素晴らしい気分だ。でも、まだそれが何も意味しないことはわかっている。タイトルを目指しているし、まだ長い道のりからね。レースの序盤はキミに着いていくのに少し苦労していた。そのあと彼のエキゾーストが壊れ、なんとか抜くことができた。第2スティントで、僕はミスをしないように状況を管理した。特にわずかに雨が落ちてきたときはね。僕たちは今回のように作業を続けなければならない。まさにチャンピオンシップの終わりまでね。」
2位 キミ・ライコネン (フェラーリ)
「優勝したかったので、少し残念だ。残念なことに、半分の距離を残して右のエキゾーストパイプが壊れ、特に低速コーナーのあとのストレートでエンジンは多くのパワーを失った。数周後、状況は良くなったようだけど、レースの終わり頃は、ストップする危険があった。この種のことはレースでは起こりうることだし、僕は良い面を見なければならない。8ポイントはまだ良い数だし、1-2フィニッシュはチームにとって素晴らしい結果だ。幸運なことに、僕いはマシンのおかげで序盤かなりリードできたし、本当にコンペティティブだった。F2008は明らかに強い。たいてい、この種の問題が起きたとき、リタイアは避けられないからね。チャンピオンシップはまだ長い道のりだし、昨年のこの時期よりも良いポジションにいる。次のシリーズで何ができるか見てみよう。」
3位 ヤルノ・トゥルーリ (トヨタ)
「チーム全体にとって素晴らしい結果を獲得し、素晴らしい週末となった。トヨタ・モータースポーツのために多くの貢献をしてくれた故オベ・アンダーソンに、我々はこの結果を捧げたかったから、とにかく頑張ったんだ。今日はハードでタフな、そして素晴らしいレースだった。我々よりも速いクルマと闘わなければならなかったにも関わらず、我々のペースは良かった。私は本当に一生懸命闘わなければならなかったけれど、それこそ、人々が私とトヨタに望んでいることだったんだ。レース終盤で雨が降り出したときは、注意しなければならなかった。何故ならば、前を走っているときは、状況がどれだけ悪いかを判断するのは難しいからね。けれど、私は自分のリズムを取り戻して、まさしくゴーカートのようにホイールとホイールが接するほどの激しい闘いをヘイキと繰り広げたんだ。クルマの新しいパーツを作ってくれたファクトリーのメンバーから、今日パーフェクトなピットストップを行ってくれたメカニックのメンバーにいたるまで、チームは今週末に全くミスをしなかった。やるべきことはまだあるけれど、今日に関して我々は非常に満足しているよ。チームはとても素晴らしい仕事をしている。そして、クルマはさらに競争力を増していて、全員がやる気になっている。物事は進歩しているんだ。」
4位 ヘイキ・コバライネン (マクラーレン)
「グリッド降格処分を考えると、上々のリザルトだと思う。また、10番グリッドからスタートして4位フィニッシュしたことは、戦略の適切さを証明している。初回スティントでは、遅いクルマをオーバーテイクしようと何度もトライした。その甲斐あって、抜き去った後は後続に水を開けると同時に、先行車両との差を詰めることができた。レースを通じてマシンフィールが抜群だったうえ、ブリヂストンタイヤも的確に機能した。終盤はヤルノ(トゥルーリ)との差を詰めて、どうにか前に出ようとしたが、残念ながらそれは叶わなかった。ヤルノは必死にポジションを守った。彼のディフェンスに拍手を送りたい」
5位ロバート・クビサ (BMW)
「僕たちはここマニクールで望んでほど多くのポイントを取れなかった。週末全体で僕たちは抱えている問題を最小限にしようとしたし、レースは1周目で決まるだろうことをわかっていた。スタートで僕はヤルノ・トゥルーリをオーバーテイクしようとしたけど、できなかった。再びターン5の外側で試みたけど、うまくいかなかった。最終的に、満足していると言わなければならないね。僕は5位で、表彰台から2秒遅れただけだ。すぐに僕たちはここで何が起こったのか分析しなければならないし、次のレースでどう改善できるか調べなければならない。」
6位 マーク・ウェバー (レッドブル)
「最高のスタートではなかったが、第1スティントのペースは悪くなかった。フェルナンド(アロンソ)に付いて行こうとしていた。彼がすぐにピットインするだろうということは分かっていたからね。1回目のピットストップの前に、最高のラップを数回出すことができた。アウトラップは、ぼくよりも少し長いスティントのドライバーからのプレッシャーがまだあることを意識していて、タイヤも新しく燃料も重い状態で少し強く縁石に乗ってしまった。どうにか乗り越えることはできたが、危ない瞬間だった。その後は再びフェルナンドの後ろに落ち着いたが、彼の戦略もうまくいかなかったようで、ぼくたちにとってはそれが幸いした。今日はまた数ポイントを稼ぐことができたので、チームにとっては良かった。今回はレースまでが大変な週だったので、ファクトリーやサーキットのスタッフの努力を考えると3ポイントだって馬鹿にはできない。今日はトヨタが力強いレースを戦ったが、ぼくたちも今後でもっと良い結果を出していきたい」
7位 ネルソン・ピケJr. (ルノー)
「僕にとって問題なく全てがうまくいったのは初めてだ。マシンは良く、チームの戦略もうまくいったし、僕は今日、初ポイントを獲ることができた。満足しているし、残りのシーズンでも今回のように続けていきたい。」
8位 フェルナンド・アロンソ (ルノー)
「今日は期待はずれだった。表彰台のために戦えると確信していたけど、スタートであまりに多くのポジションを失ったし、そのあと昨日示したようなペースを見い出すことができなかった。マシンはストレートでは速かったけど、順位を上げることはできなかった。1ポイントは獲ったけど、イギリスGPではもっとうまくやってみせるよ」
9位 デビッド・クルサード (レッドブル)
「良いグリッドポジションだったのに、スタートで3つポジションを落としてしまったことにはがっかりしている。スタートラインで2つポジションを落とし、ターン5でコヴァライネンにアウト側から抜かれてもう1つポジションを落とした。今日は気温が低かったので、プライム・タイヤのバランスが期待したほど良くなかった。ぼくたちが考えていたよりもオプションが良いパフォーマンスを発揮した。これはフリー走行とは違う結果だったが、うまくいくレースもあれば、そうでないレースもあるんだよ」
10位 ルイス・ハミルトン (マクラーレン)
「僕のドライブスルー・ペナルティは、とても厳しい呼び出しだった。自分としては、フェアにベッテルをオーバーテイクして、自分が先にコーナーに入ったと感じていた。だが、僕がアウト側だったので、クラッシュを避けるにはターンインを遅らせるしかなかった。その時にリアがブレークして、縁石に乗る羽目になった。それ以降は、チェッカーまでずっとプッシュし続けた。残念ながら、今季3戦目のノーポイントレースになってしまったが、まだ10戦も残っている。去年はキミ(ライコネン)が逆転でタイトルを勝ち取った。そう考えれば、落ち込む理由はどこにもない。トップとは10ポイント差。次は地元シルバーストンなので、巻き返しのきっかけとしたい」
11位 ティモ・グロック(トヨタ)
「私にとって、今日は厳しい日となった。好調なスタートを切れて、最初のスティントではクルマの調子が良かったから、かなりプッシュすることができたんだ。けれど、ピットストップの後にタイヤにめくれ磨耗が生じ、その結果、アンダーステアが出たため、同じペースを維持することに苦労したそれは、レースの大部分でクルマが滑っていたことを意味していて、戦略上でも、上手く行かなかった。ピットストップの度に症状は悪化していき、最終的にポイントを獲得することができなかった。しかし、ヤルノが3位表彰台を獲得できたのは素晴らしいことだ。彼とチームにとってパーフェクトな結果となった。前回のテスト以来、我々は確実に進歩を遂げている。そして我々のペースは、来るレースできっともっと良い結果を手に入れられるということを示している。」
12位 セバスチャン・ベッテル (トロ・ロッソ)
「とても力強いレースを戦うことができたのだから、ぼくたちは胸を張って良いと思う。スタートと同じ12位での完走だったが、マクラーレンやBMWといったチームと同じ集団の中で走ることができた。BMWの一台を抑えることができたのは素晴らしかったと思う。単純にぼくたちの方がペースが良かったんだ。渋滞という点ではついていなかった。最後の15周は雨に期待していたが、フィニッシュの15分後にようやく降り出したんだ。全体的には満足して良いだろう。簡単なレースではなかったし、グレーニングがひどかったのでなおさら大変だった。しかし、これまでの数レースと比較するとパフォーマンスには格段の進歩があった」
13位 ニック・ハイドフェルド (BMW)
「13位が期待はずれの結果というとは明らかだ。僕はスタートで2つ順位を落とし、それを取り戻すことができなかった。これから僕たちは来週のシルバーストンのテストとそこでの次のレースに集中するつもりだ。」
14位 ルーベンス・バリチェロ (ホンダ)
「今日はマシンコントロールが難しく、いろいろな意味ですごく大変なレースだったが、僕らはレースの中で順位を上げることができた。予想通り、レースではマシンが少し良くなっており、適切な戦略と素早いピットストップにより、最後尾から順位を上げ、他のマシンに挑むことができた。今週、素晴らしい仕事をしてくれたエンジニアとメカニックに対し、ハードワークとたゆまぬモチベーションに感謝したい。しかし、これが辛い週末だったことに変わりはない。来週のシルバーストンでのテストに向け、ハードワークを続け、新しい開発で、これからの数戦では、さらに戦闘力を発揮できることを期待したい。」
15位 中嶋一貴 (ウィリアムズ)
「僕たちにとって困難なレースだった。僕たちは2ストップ戦略でいくことに決めたたし、この状況下ではベストな指示だった。週末ずっと、僕たちはペース不足に苦しんだし、それはレースの間でも悪い影響を及ぼした。今日、僕たちはあまりうまくいかなかった。」
16位 ニコ・ロズベルグ (ウィリアムズ)
「カナダで、僕はフェラーリとBMWと戦っていた。ここでは、後方集団で戦っている。信じられないし、あまり良い気分ではないね。もっとうまく戦えると思っていた。いつものように全力を尽くしたけど、単純にマシンはスピードがなかったし、非常に困難だった。今は、シルバーストンでポイントを取ることを期待している。少なくとも、そこではグリッドペナルティはないだろうからね!」
17位 セバスチャン・ブルデー (トロ・ロッソ)
「1ストップ戦略だった中嶋がスタートでぼくの前に出た瞬間にエンジンに少し異常があってレースに影響が出た。前の集団について行けなくなって、その後はライコネンに道を譲らなければならなかった。しかし、彼も不調だったので、実際にぼくは彼との距離を広げていた。それなのにブルーフラッグが出たのは、ちょっとひどいと思った。結局、彼を通すために3秒タイムロスして、その後は彼のうしろでもっとタイムロスしてしまった」
18位 ジャンカルロ・フィジケラ (フォース・インディア)
「今日のレースの僕たちの目標は、完走することだった。そして、僕たちは完走した。僕たちはここ3レースをフィニッシュしていなかったから、この結果は嬉しいね。マシンは信頼性があったが、ペースは良くはなかった。昨日よりは良かったけど、前進しなければならない。今は、多くの改善を届けれくれるであろう新しいパーツを持ち込むシルバーストンのテストを楽しみにしている。」
19位 エイドリアン・スーティル (フォース・インディア)
「今年、僕たちはいくつか良いレースをしている。若干フラストレーションが溜まっていた。僕とジャンカルロの両方で、今回のレースで順位をあげるために、とてもアグレッシブな戦略があった。でも、運も必要だった。残念ながら、レースでは他の人に何も起こらなかった。だから、僕はリードラップのマシンを通過させ、リズムを逃し、多くの時間がかかった。うまく周回しているときに追い越していくマシンを見るのはがっかりした。ミドルスティントでのペースはOKだった。ただ、最終的に戦略がうまく働かなかったんだ。」
--位 ジェンソン・バトン (ホンダ)
「あまりにも早いリタイアで、タフな週末が終わった。スタートは良かった。その後、ボーデに並び、彼が1コーナーで内側に入って道を閉ざそうとするだろうと思ったので、彼の後ろにマシンを寄せたが、残念ながら、みんながコーナーに向けて減速しているときで、彼のリアに接触してしまった。フロントから風が入ってきたから、マシンのフロントで何かが破損しているだろうと思ったが、マシンは動いていたし、集団の後方にいたので、そのまま走り続けた。しかし、接触の衝撃でフロントウイングが外れかかっていたようで、最後のシケインで縁石に乗り上げたときに落下し、マシンのフロント部の下に入り込んでしまった。ノーズを交換したが、バージボードが外れていて走行不能だったので、リタイアせざるを得なかった。次は僕のホームグランプリだ。来週のシルバーストンでのテストでは盛りだくさんのメニューで準備にのぞむ。ポジティブな気持ちだし、楽しみだ。」
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