クリスチャン・ホーナー レッドブルF1が支払う巨額退職金の全貌
レッドブルF1から解任されたクリスチャン・ホーナーが、最大8,000万ポンド(約147億円)規模とされる巨額の退職金を手にすることが報じられた。長期契約や複数関連会社の取締役職が、この破格の条件を生んだ背景にある。

今回の合意内容は、英紙『The Times』『Daily Mail』やSky Sportsの報道によって浮かび上がってきた。ホーナーは契約を2031年まで残していたが、早期のF1復帰を可能にするため、一部の支払いを放棄したとも伝えられている。

ホーナーは、解任から10週間後の月曜日にレッドブルを正式に離れた。英紙の報道によれば、退職金の規模は最大で8,000万ポンドに上るとされている。

この契約によってホーナーは非常に裕福な人物となった。支払い額がこれほど大きかったのは、彼がレッドブル傘下の複数の会社の取締役を務めていたこと、そして2031年までの長期契約を結んでいたことが理由とされている。

Sky Sports Newsの記者クレイグ・スレーターもさらに詳細を伝えている。

「実際の退職契約書そのものを見たわけではないが、最も信頼できる情報源から得られた情報によれば、およそ1億ドル、ポンド換算で8,000万ポンドを少し下回る約7,500万ポンドだ」とスレーターは語った。

「これほど大きな退職金となった理由は、ホーナーがレッドブルの枠組みの中で複数の会社の取締役を務めていたからだ。そして交渉過程でいくつかの決断を下さなければ、ホーナーはもう少し多くの金額を得られた可能性もあった。主にレッドブル・レーシング(F1チーム)、フォードと共同で来年以降のチームのための新しいエンジンを製造しているレッドブル・パワートレインズ、そしてF1技術を他分野に展開して収益を上げることができるレッドブル・アドバンスト・テクノロジーズだ。だからこそ退職金がこれほど巨額になった。彼は2031年まで契約していた」

クリスチャン・ホーナーはF1に復帰するのか?
ホーナーは旧友のフラビオ・ブリアトーレと再びタッグを組む可能性が取り沙汰されている。

スレーターによれば、ホーナーは早期にF1に復帰できるよう、退職金の一部を放棄することに合意したという。

「彼は再びF1競技に復帰できるようにするため、少し少ない金額を受け入れた。2026年からすぐにではないが、来年の夏より前、例えば2026年の晩春には他のチームで働いたり関わったりできるだろう。つまり、2026年の晩春にはクリスチャン・ホーナーが再びF1の舞台に戻ってくる可能性がある」とスレーターは説明した。

アルピーヌとの関わりが噂されるホーナーが本当に復帰を望んでいるのかと問われると、スレーターは次のように答えた。

「私が理解している限り、彼は復帰を望んでいる。バッテリーは充電された」

「まず第一に、彼はこの退職契約の交渉に非常に専念しており、まだ完全に頭を切り替えて復帰のための全ての可能性を検討しているわけではない。そして彼が夏休みに業務から離れて以来、何をしていたかに注目するのも興味深い。彼はフルタイムの父親をしており、毎日学校への送り迎えをしていたと聞いている。オアシスやコールドプレイのライブにも行ったそうだ。音楽も楽しんだ。そして今は有名な妻で元スパイス・ガールのジェリ・ホーナーと1週間の休暇に出かけている。帰国後に次のステップを検討することになるだろう」

「彼はまだ51歳で、まだ多くを与えられると考えている。資金も十分にあり、さらに追加で得た金もある。そして可能なら再びトップの座に返り咲きたいと考えている。彼は競争心の強い人間だ」

「この出来事は彼を傷つけ、打撃を与え、彼が世界最強の組織に育て上げたと感じていた会社からの痛ましい離脱となった。しかし、これは単なるチーム代表以上の存在になる機会を与えるかもしれない」

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング