レッドブルF1 復調なるか スペインGPで新フロントウイング規制の影響注視

チーム顧問のヘルムート・マルコは、直前のイモラでアップグレードパッケージが成功したことを受けて、自信満々でモナコGPに臨んだ。しかし日曜のレース後には「間違っていた」と認めた。
マックス・フェルスタッペンは予選・決勝ともに4位に終わり、モナコの曲がりくねった市街地コースでは「去年より遅く感じた」と語った。
もっともフェルスタッペンは、近年のレッドブルのマシンの「DNA」にとってモナコは鬼門だと認めており、今週末のバルセロナでの好転を期待している。
スペインGPのレイアウトがレッドブルに自然に合っているかと問われると、フェルスタッペンは「一般的にはそうだと思うけど、見てみないと分からない」と慎重に答えた。
勢力図に変化をもたらす可能性があるのが、今週末から適用されるフロントウイングの柔軟性に関する新たな厳格ルールだ。多くの関係者は、今季絶好調のマクラーレンが最も大きな影響を受けると見ている。
フェルスタッペンは「ちょっとでも差が出ればいいと思うけど、世界がひっくり返るような変化にはならないと思う」とコメント。
「少しでもこちらに有利になればプラスだけど、それもまだ分からない」と加えた。

チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、すべてのチームがこの新ルールに対応するためにフロントウイングを修正する必要があると認めた。
「各チームにどう影響するかは予測できないが、フロントウイングはクルマにとって非常に重要なパーツだ」と述べたうえで、「何か予想外のことが起こるかもしれない。イモラの勢いを取り戻せるといい」と期待を示した。
「マックスはオスカー(ピアストリ)に25ポイント差をつけられている。これは1勝分に過ぎない。まだ16戦残っている」
レッドブルのライバル勢も、新しいフロントウイング規制が今後の勢力図に与える影響について、まだ読み切れていない。
フェラーリのルイス・ハミルトンは「ある程度の影響はあると思う。バランスに影響するのは確かだ」としたうえで、「でも大きな変化になるとは思っていない」と述べた。
フェラーリ代表のフレデリック・バスールも「重要なのは比較であって、単純な性能そのものではない。今のグリッドは接戦だ」と語った。
「今回のポールに対して我々はコンマ1秒差だったし、その後ろのマシンとの差は0.06秒しかなかった。クルマのポテンシャルがコンマ1~2秒変わるだけで、結果は大きく変わる」とバスールは強調した。
メルセデス代表のトト・ヴォルフは「何かが変わったのか、誰かが後退したのか、それとも力をつけたのか。そこが非常に興味深い」と語った。
「我々もより硬いフロントウイングを使う必要がある。これが実際に何をもたらすのか、見てみないと分からない」
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