レッドブル 2024年F1マシンRB20は「期待通りの性能を発揮しなかった」
レッドブルは2023年に1レースを除く全レースで優勝したが、ミルトン・キーンズを拠点とするチームは、その栄光に甘んじることなく、F1でトップの座を維持するために、今年のRB20に大幅な変更を加えた。
最初の4つのグランプリで1-2フィニッシュを3回達成し、シーズンを好調なスタートを切ったものの、5月以降はマクラーレンとメルセデスが特に競争力を見せ、徐々にライバルチームに追い上げられていった。
オートスポーツ誌の独占インタビューに応じたレッドブルのテクニカルディレクター、ピエール・ワシェは、シミュレーションデータに基づいて、2024年F1マシンは特定の分野、特に高速コーナーでより強力になることをチームは期待していたと語った。
レッドブル・RB20は期待通りの出来栄えだったかと尋ねられたピエール・ワシェは「そうは言えない」と答えた。昨年と比較すれば改善しているのは間違いないが、いくつかの分野では期待していたほどの成果は得られなかった。
「特に高速コーナーでは、我々が期待していたものよりも少し劣っている。マシンの競争力については考えず、我々自身の基準だけを考慮すれば、我々のツールではもう少し期待できるはずだった」
「中高速コーナーと低速コーナーでは、昨年と比較してかなり改善された。高速コーナーでは、昨年と比較して競争力という点ではやや弱かった」
「縁石の乗り越えでは明らかに弱いが、昨年もそうだった。その点では、期待していたほどの改善はできなかったと思う」
レッドブルが今シーズン、自社のマシンが好成績を収めるであろう場所についての自社の予測がなぜ外れたのかと問われると、ワッチェは「いくつかの側面は相関関係に関係していると思う」と説明した。
レッドブルのマシンが好成績を残すだろうという同チーム自身の予測が今シーズン外れた理由について尋ねられたワシェは、「いくつかの要因が相関関係にあると思う。
「我々はかなり古い風洞を使用しており、選手権での我々の順位によるキャパシティの減少(ATRのテスト制限)にも関連している。また、このタイプの規制が3年目であるという事実にも関連しているかもしれない」
レッドブル自身の進歩が期待したほど高くなかったにもかかわらず、ワシェは、チームがマシンの設計に収束していくにつれ、2024年の初めからライバルチームが追いついてくるとチームは当初から予想していたと語る。
「正直に言えば、ライバルチームがもっと早く追いついてくると思っていた」とワシェは付け加えた。
「2022年のシーズンを始めたとき、我々は最速のマシンを持っていなかった。2022年の当初はフェラーリが最速のマシンだった。2023年には激しい競争が起こると思っていたが、そうはならなかった」
「2024年も、同じレギュレーションではマシンから引き出せるパフォーマンスに制限があるため、当初からある程度の競争があるだろうと予想していた」
「最初の4、5レースの後、他チームも戻ってきた。多少の遅れはあったにせよ、それは最初から予想していたことだ」
「これらのレギュレーションによる制限はかなり厳しく、さらにステップアップできるものは見つけにくくなっている。そうなると、いずれは反対勢力が復活してくるのはほぼ確実だ」
ドライバーズランキングでは、マックス・フェルスタッペンが依然として78ポイントの差をつけて首位を快走しているが、コンストラクターズランキングでは、残り10レースでマクラーレンがレッドブルに42ポイントまで迫っている。
カテゴリー： F1 / レッドブル・レーシング
