レッドブルF1代表 「素晴らしいシーズンとタイトルをマテシッツに捧げる」 / F1アブダビGP
レッドブル・レーシングのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーが、2022年F1最終戦アブダビGPの決勝を振り返った。

F1アブダビGP決勝でマックス・フェルスタッペンが圧巻のシーズン15勝目を飾り、シーズン最多勝利記録を塗り替えた。マックスによる圧勝劇の一方、チェコはドライバーズチャンピオンシップ2位までわずか1.3秒及ばず、悔いが残るシーズンフィナーレとなった。

「素晴らしいシーズンとフィナーレだ。チームとして17勝を挙げ、ワンツーフィニッシュを5回記録し、ドライバーズ選手権の1・2位独占まであと一歩まで迫って最高の1年を終えることができた」とクリスチャン・ホーナーは語った。

「今シーズンの成績は、これまでのどのシーズンも上回っている。ドライバーたちは傑出したパフォーマンスを発揮し、マックスは記録更新となる15勝目を挙げた」

「3年連続のアブダビGP制覇は今シーズンのマックスの強さを表している。チェコは全力を尽くし、レース終盤にシャルルを仕留めかけたが、残念ながらそうはならなかった。それでも、ドライバーズ3位は素晴らしい功績であり、チェコのベストシーズンに相応しい結果だ」

「F1は毎シーズンが過酷な戦いになるが、今シーズンはチーム全員が超人的な努力を見せてくれた。ミルトン・キーンズのキャンパスからサーキットのクルーまでが一丸となって方もない努力を重ねてきた。また、チームパートナーたちにも感謝したい。彼らのサポートがなければ、この功績は到底成し遂げられなかった」

「今シーズンは素晴らしい瞬間と厳しい瞬間があったが、何よりもレッドブル創業者ディートリッヒ・マテシッツ氏を喪ったシーズンとして思い出されるだろう。F1は彼の情熱であり、愛だった。私たちが今シーズンで得たすべての功績と2つのタイトルを彼に捧げる。ダンケ、ディディ」

レッドブル・レーシング 2022 F1 アブダビグランプリ

第22戦 F1 アブダビグランプリ
オラクル・レッドブル・レーシングの2台はスタートで好発進を見せ、ポールシッターのマックスがチェコを従えてリードを守ると、オープニングスティントで徐々に後続を引き離し始める。10周目を迎えるまでに、マックスはチェコに2.6秒差をつけ、チェコもまた3番手ルクレールに3秒近いギャップを築いた。

チェコが上位陣で最初にピットストップを行い、16周目にピットレーンへ飛び込んだ。チェコは停止時間2.4秒でハードタイヤに交換し、アルピーヌ1台とアストンマーティン1台をかわして5番手に上がると、カルロス・サインツ(フェラーリ)とルイス・ハミルトン(メルセデス)のピットインでさらに3番手まで浮上した。

1ストップ戦略を選んだマックスが21周目にピットストップを行いハードタイヤに履き替えると、ステイアウトしていたルクレールが1周だけ首位に立った。その後ルクレールも1回目のピットストップを行い、レースは再びオラクル・レッドブル・レーシングの2台がリードする展開となった。

セカンドスティントが進むと、ルクレールは徐々にチェコとの差を詰め始める。30周目にルクレールがチェコの後方2.2秒まで迫り、その次の3周でギャップを1.5秒まで縮めると、オラクル・レッドブル・レーシングは34周目にチェコをピットに入れる決断を下す。チェコは6番手でコースに合流したが、他のライバルたちがピットインするとチェコはハミルトンに次ぐ4番手に浮上し、ルクレールを18秒差で追うことになった。

チェコは速やかにハミルトンをかわす必要があったが、最初のアタックはロックアップに終わり、これでタイムロスした彼は再アタックを強いられた。チェコはターン9でハミルトンを抜き去ったが、残り10周でルクレールとのギャップはまだ10秒も開いていた。

先頭ではマックスが完ぺきにレースをコントロールしており、ランビアーゼに「タイヤは問題ないので、チェコに全力で飛ばせと伝えてくれ」と無線でメッセージを送った。

いよいよ残り5周となり、チェコはルクレールとの差を4秒近くまで縮める。そして、ファイナルラップを前にその差は2秒以内となった。しかし、ルクレールのタイヤは持ち堪えていた。チェコは最後のチェッカーまでプッシュを続けたが時間と周回数が尽き、ドライバーズ選手権2位の座は目の前で逃げ去っていった。

そして花火とスモークが上がる中、マックスはルクレールに9秒差をつけて記録更新となるシーズン15勝目を手にした。2位ルクレールは猛烈な追い上げを演じたチェコの1.3秒前でチェッカーを受け、シーズン11回目の表彰台となった3位チェコに3ポイント差でドライバーズ選手権2位を手に入れた。


マックスとチェコがダブル表彰台を獲得した結果、オラクル・レッドブル・レーシングはこれまでの記録を20ポイント上回る759ポイントを獲得し、シーズン最多ポイント記録を塗り替えた。また、22戦17勝・表彰台28回・ポールポジション8回・スプリント優勝2回というチーム史上最高成績で2022シーズンを締めくくった。

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / F1アブダビGP