F1特集:レッドブル・レーシング 歴代F1マシン スペシャルリバリー
レッドブル・レーシングが、これまでF1マシンに施してきた特別なリバリーの中からひときわ印象的なものをピックアップして消化した。

レッドブル・レーシングのF1マシン群は、他とは異なるルックスで注目を集めてきたが、16シーズンの活動中に1回限りのスペシャルリバリーをいくつか用意して、そのさらに上のルックスをファンに提供してきた。

先週末の2021年年 第16戦 F1トルコGPでホンダと日本に捧げるスペシャルリバリーを用意して大きな話題となったばかり。今回は、過去のスペシャルリバリーの中からベスト5をピックアップした。

Camobull / カモブル
RB11 / 2015年
Camobull / カモブル
通常、F1チームは新マシンのローンチイベントを別途用意しているが、2015シーズンのレッドブル・レーシングは、スペインのヘレス・サーキットで行われた冬季テストのガレージでこのモノクロのカモフラージュリバリーを纏ったRB11を突然公開し、メディアを驚かせた。このリバリーは、各自動車メーカーが公式発表される前の新車のロードテストで使用しているデジタルエフェクト・カモフラージュからヒントを得たものだ。このようなカモフラージュリバリーはマシンのフォルムをぼかす効果があるため、ライバルチームたちはRB11の全貌を理解することができなかった。当然だが、テストのあとは通常のリバリーが用意された。

DisruptoBull / ディスラプトブル
RB14 / 2018年
DisruptoBull / ディスラプトブル
このブラックとロイヤルブルーのリバリーは、バルセロナでのプレシーズンテストの前にシルバーストンで行われたフィルミングデーで公開された。
Camobullで使用されたデジタルエフェクト・カモフラージュに似ているこのリバリーもソーシャルメディア上で大きな話題となり、このスペシャルリバリーが2018シーズンの正規リバリーなのかどうかを確認する連絡が各方面から大量に届くことになった。尚、このリバリーはレッドブル・レーシング内で人気が高いため、MK-7内に1台置かれている。

Chevrons / シェブロンズ
RB15 / 2019年
Chevrons / シェブロンズ
2018シーズンのDisruptoBullに続き、2019シーズンのフィルミングデーで発表されたのが、このスペシャルリバリーだ。これもまたソーシャルメディア上で話題になった。尚、RB15は、ホンダ製パワーユニットが初めて積まれたレッドブル・レーシングのF1マシンだった。当時は名前がなかったこのスペシャルリバリーは、ダークブルーのマットフィニッシュに鮮やかなレッドのシェブロン(山形紋章)を組み合わせている。このリバリーを初めて見たマックス・フェルスタッペンは「クールなルックスだね。1日限定だけど、とても美しいリバリーだ」と感想を述べていた。

Wings for Life Faces / ウィングス・フォー・ライフ・フェイシズ
RB3 / 2007シーズン
Wings for Life Faces / ウィングス・フォー・ライフ・フェイシズ
非営利団体Wings for Lifeとレッドブル・レーシングの関係は長く、同団体はレッドブル・レーシングのオフィシャルチャリティーを長年担っている。Wings for Lifeは脊髄損傷の治療法研究発見を支援する団体で、チャリティーランイベントWings for Life World Runを毎年開催していることが広く知られている。そして、2007シーズンのイギリスGPで、レッドブル・レーシングとWings for Lifeが、自分の顔をRB3にプリントできるチャリティーキャンペーンを展開した。当時ドライバーを務めていたデビッド・クルサードの両親、同じくドライバーだったマーク・ウェバーが飼っていたロバ、元イングランド代表クリケット選手フレディー・フリントフ、胎児のエコー写真などを含む3万枚を超える写真がRB3のシャシーにプリントされたこのキャンペーンは100万ドル以上を集めることに成功した。

Welcome Matte / ウェルカム・マット
RB12 / 2016年
Welcome Matte / ウェルカム・マット
メタリックなリバリーを11シーズン使用したあと、レッドブル・レーシングはリバリーにドラスティックな変化を加えるべく、RB11にマットフィニッシュを施した。同シーズンはPUMAとのパートナーシップ初年度だったため、すべてがスタイリッシュに再アレンジされた。レーシングスーツとチームウェアには “スタンピード” と呼ばれるパターンが用意され、チーム全体のイメージが統一された。1回限りではないため、正確にはスペシャルリバリーではないが、このマットフィニッシュもすぐに話題となり、一部の熱狂的ファンや識者たちは、「レッドブル・レーシングがやることには必ず理由がある」と言いながら、マットフィニッシュが空力アドバンテージをもたらすのかどうかについて議論した。

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / ホンダF1 / F1マシン