レッドブル・ホンダF1 分析:心理的に大きな意味を持つ2位表彰台
レッドブル・ホンダF1は、2020年のF1世界選手権 第10戦 F1ロシアGPでマックス・フェルスタッペンがメルセデス勢に割って入る2位表彰台を獲得。後半戦、そして、2021年ににむけて心理的に大きな意味を持つ結果となった。
ソチ・オートドロームは過去6年間でレッドブル・レーシングが1度も表彰台を獲得できていなかったサーキット。予選でも2列目が最高位だった。
ロングストレートと90度コーナーを組み合わせたレイアウトは、高速コーナーを得意とするレッドブル・ホンダF1にとっては決して相性の良くないサーキット。実際、フリープラクティスではローダウンフォースパッケージにセットアップに手こずり、今週末は厳しい戦いが予想された。
しかし、予選ではマックス・フェルスタッペンがバルテリ・ボッタスを上回る2番手タイムを記録。スリップストリームを使うことができたアドバンテージはあったものの、セットアップの方向性の答えを掴むことができたはずだ。
決勝では、またひとつ弱点が出た。2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペンだが、スタートに失敗。埃っぽいん偶数列の影響もあったが、蹴り出して失速して1コーナーまでの長い距離で一時はダニエル・リカルド(ルノー)にも抜かれて4番手まで順位を落とすも、なんとかオープニングラップで3番手を取り戻してレースを落ち着かせることができた。
スタートは昨年からマックス・フェルスタッペンとホンダF1の課題。この弱点を克服できれば、もっと戦えるパッケージとなるはずだ。
レースペースではまだメルセデスに分があった。序盤こそバルテリ・ボッタスについていったマックス・フェルスタッペンだが、それが5秒、そして、スティントの後半には10秒に開いていた。エンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼは、レース中に無線で「ストレートで0.5秒失ってる」と伝えている。これは決してホンダのF1エンジンのパワー不足だけが理由ではなく、シャシー側のドラッグも一因であり、高速サーキットでの1つの課題だと言える。
ルイス・ハミルトンがレースとは全く関係のない部分で10秒ペナルティを科せられたことによって優勝争いから脱落。それがなければ、マックス・フェルスタッペンの最大の結果は3位だったはずだ。
それでもハードスティントの第2スティントではフロントウイングを調整して競争力を取り戻し、最終的にレースウィナーのバルテリ・ボッタスから7.729秒差でフィニッシュ。そして、何よりも2戦連続でホンダのF1エンジンが関連するトラブルでリタイアしていたマックス・フェルスタッペンにとっては嫌なムードを断ち切る2位表彰だった。
すでにマックス・フェルスタッペン、レッドブルF1上層部とも今年のタイトルは諦めている。報道ではマックス・フェルスタッペンのチーム離脱という憶測も出ていた。
それでも、苦手とするソチ・オートドロームでのセットアップ、ホンダのF1エンジンのノートラブルで表彰台を獲得できたことは、シーズン後半と2021年にむけてのモチベーションに大きな意味をもつ1戦となったはずだ。
カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / ホンダF1 / F1ロシアGP
ソチ・オートドロームは過去6年間でレッドブル・レーシングが1度も表彰台を獲得できていなかったサーキット。予選でも2列目が最高位だった。
ロングストレートと90度コーナーを組み合わせたレイアウトは、高速コーナーを得意とするレッドブル・ホンダF1にとっては決して相性の良くないサーキット。実際、フリープラクティスではローダウンフォースパッケージにセットアップに手こずり、今週末は厳しい戦いが予想された。
しかし、予選ではマックス・フェルスタッペンがバルテリ・ボッタスを上回る2番手タイムを記録。スリップストリームを使うことができたアドバンテージはあったものの、セットアップの方向性の答えを掴むことができたはずだ。
決勝では、またひとつ弱点が出た。2番グリッドからスタートしたマックス・フェルスタッペンだが、スタートに失敗。埃っぽいん偶数列の影響もあったが、蹴り出して失速して1コーナーまでの長い距離で一時はダニエル・リカルド(ルノー)にも抜かれて4番手まで順位を落とすも、なんとかオープニングラップで3番手を取り戻してレースを落ち着かせることができた。
スタートは昨年からマックス・フェルスタッペンとホンダF1の課題。この弱点を克服できれば、もっと戦えるパッケージとなるはずだ。
レースペースではまだメルセデスに分があった。序盤こそバルテリ・ボッタスについていったマックス・フェルスタッペンだが、それが5秒、そして、スティントの後半には10秒に開いていた。エンジニアのジャンピエロ・ランビアーゼは、レース中に無線で「ストレートで0.5秒失ってる」と伝えている。これは決してホンダのF1エンジンのパワー不足だけが理由ではなく、シャシー側のドラッグも一因であり、高速サーキットでの1つの課題だと言える。
ルイス・ハミルトンがレースとは全く関係のない部分で10秒ペナルティを科せられたことによって優勝争いから脱落。それがなければ、マックス・フェルスタッペンの最大の結果は3位だったはずだ。
それでもハードスティントの第2スティントではフロントウイングを調整して競争力を取り戻し、最終的にレースウィナーのバルテリ・ボッタスから7.729秒差でフィニッシュ。そして、何よりも2戦連続でホンダのF1エンジンが関連するトラブルでリタイアしていたマックス・フェルスタッペンにとっては嫌なムードを断ち切る2位表彰だった。
すでにマックス・フェルスタッペン、レッドブルF1上層部とも今年のタイトルは諦めている。報道ではマックス・フェルスタッペンのチーム離脱という憶測も出ていた。
それでも、苦手とするソチ・オートドロームでのセットアップ、ホンダのF1エンジンのノートラブルで表彰台を獲得できたことは、シーズン後半と2021年にむけてのモチベーションに大きな意味をもつ1戦となったはずだ。
カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / ホンダF1 / F1ロシアGP