レッドブル・ホンダF1、技術規則の導入延期とマシン開発の凍結を支持
レッドブル・ホンダF1の上層部は、新しい技術規則の2022年までの延期と2021年のマシン開発の凍結を支持している。

新型コロナウイルスの世界的な大流行によってF1は大きな打撃を受けている。すでに開幕から8戦の延期・中止が決定しており、夏休みを廃止して8月にレースを組み込もうとしているものの、当初予定していた22戦を開催することは困難と考えられており、F1上層部も15~18戦の開催になると予想している。

それはF1チームにとっても大きな影響を与える。レース開催数が少なくなると、F1の収入は減り、F1チームに分配される賞金も減少する。

そのため、F1はコスト削減を目指して2021年に導入を予定していたレギュレーションの大幅な変更を1年延期。チームは2021年に現在の2020年シャシーを再び使用することに同意し、年間の設計開発コストを削減する。

Auto Motor und Sport のレポートによると、パワーユニット、ギアボックス、ホイールハブ、サスペンション要素、ラジエーター、冷却要素、および特定の空力領域が凍結されるという。唯一、ルノーからメルセデスにF1エンジンを変更するマクラーレンのみがシャシーの変更を許可されている。

レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコは、仮に5レースが中止になった場合のチームの損失は1億ドル(約110億円)に上ると想定している。

F1技術規則の延期についてヘルムート・マルコは「理にかなっている」と語る。

「すべてのチームが収益の損失に直面している。5レースがキャンセルされた場合、それは1億の損失となる。少なくとも今では安定したレギュレーションがある。それを凍結すればコストは大幅に低下し、レギュレーションの変更は予算上限の下で行われる」

レッドブル・ホンダのF1チーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、新しい技術規制の2022年への延期を含め、F1は“「正しいことをする”ために働いていると語る。

「我々全員が現在直面している前例のない状況を考えれば、F1の全員が正しいことをするための集団として今週一生懸命働いている」とクリスチャン・ホーナーはコメント。

「レースに戻ったときに、ファン、F1の従業員、訪問するコミュニティのために安全に行えるよう、数多くの対策が講じられている」

「したがって、我々は2022年までの2021年テクニカルレギュレーションの導入の延期を含め、FIAとF1が実施した措置を完全にサポートする」

レッドブル・ホンダF1にとって、2020年シャシーを来季も再び使用することは、F1ワールドチャンピオン獲得のチャンスが1年増えることになる。昨年、メルセデスと対等に戦えるまでに戦闘力をあげていたレッドブル・ホンダF1にとって、今季は現行レギュレーションを獲得する最後のチャンスだったからだ。

「我々はメルセデスの1番の追跡者であると考えている。我々はフェラーリの前にいると思っている。彼らはまだスピードを持っていない」とヘルムート・マルコは語る。

「我々には大きなポテンシャルを秘めたアグレッシブなマシンがある。ホンダのエンジンも進歩した。今、我々はレースができると期待している」

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カテゴリー: F1 / レッドブル・レーシング / ホンダF1