ピレリ 2016 F1 モナコグラプリ
ピレリが、F1モナコグランプリの決勝レースを振り返った。

ウェットコンディションの中、セーフティーカー先導で始まったモナコグランプリ決勝は、レギュレーションによって全ドライバーがCinturatoブルー・フルウェットタイヤを装着してのスタートとなったことで、レース戦略の複雑性を一変させた。

7周後にセーフティーカーが退き、大半のドライバーが徐々にインターミディエイトへと移行した。フルウェットのままステイアウトした2名のドライバー中の一人であるメルセデスのルイス・ハミルトンは、路面が乾いた31周目、P Zeroパープル・ウルトラソフトへ交換した。

ポールポジションからスタートしたレッドブルのダニエル・リカルドは、ハミルトンより1周後にP Zeroレッド・スーパーソフトへ交換した。このピットストップに時間を要したことから、リカルドはハミルトンの後方でコースへ戻り、その後、両者による激しい闘いが繰り広げられた。

8番グリッドからスタートしたフォース・インディアのセルジオ・ペレスは、フルウェット、インターミディエイト、P Zeroイエロー・ソフトタイヤへと繋ぐ戦略を採り、3位を獲得した。

レース全般を通して、モナコに持ち込まれた全5種類のタイヤ(フルウェット、インターミディエイト、ソフト、スーパーソフト、ウルトラソフト)が使用された。ウェットレースになったことで、2種類のスリックコンパウンドの使用義務は無くなった。ルイス・ハミルトンは、ウルトラソフトで、テストやフリー走行でも見られなかった47周という長い距離を走行し、レース終盤にファステストラップを記録した。

ポール・ヘンベリー (ピレリ・モータースポーツ・ダイレクター)
「ウェットコンディション下でのスタートとなり、各チームは、最新世代のマシンによるモナコでのウェット走行データが無い中で、フルウェットとインターミディエイトのクロスオーバーポイントの判断に迫られ、モナコでは珍しくないことですが、迅速な戦略決定が必須となりました。多彩な戦略が展開され、ルイス・ハミルトンは、フルウェットのままステイアウトしてウルトラソフトへ繋ぐ、見事な戦略を実行し、それが優勝の決め手となりました。オーバーテイクが非常に難しいモナコで、素晴らしい戦略によるポジションアップが数多く見られました」

Pirelli F1 2016 Monaco Grand  Prix

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カテゴリー: F1 / ピレリ / F1モナコGP