セルジオ・ペレスの再起 レッドブルF1幹部が見据えるキャデラックF1の可能性

ポール・モナハンは、ペレスのレッドブル最終盤を振り返りつつ、次のように語っている。
「彼は我々のもとで、チームメイトに食らいつくのに少し苦労してシーズンを終えた。だが、1年の休みと少しの日差し、頭をリセットする時間があれば、戻ってくる。戦えるコンディションで、かなり速い状態になると思う」
レッドブル離脱時は成績の落ち込みが強調されたが、休養を経た復帰によってパフォーマンスを取り戻す可能性がある、という見方だ。
2026年のF1は11チーム体制となり、キャデラックF1は新規参戦チームとして加わる。ペレスはバルテリ・ボッタスとコンビを組み、2人でグランプリ16勝の実績を持つ。即戦力としての経験値は、グリッド随一と言える。
アストンマーティン幹部の評価
ペレスの元同僚であるアストンマーティンF1のスポーティングディレクター、アンディ・スティーブンソンも、その能力を高く評価している。
「私はチェコの大ファンだ。彼がキャリアを再始動させる姿をぜひ見たい。彼は素晴らしい才能の持ち主で、優れたレースドライバーだ。またサーキットに戻ってくるのを楽しみにしている」
もっとも、キャデラックF1にとって2026年は容易なシーズンではない。新車、新パワーユニット、新タイヤ、新電子制御、持続可能燃料と、技術面で大きな変革が一度に訪れる。
スティーブンソンは「キャデラックがどうマネジメントするかは外部からは分からないが、非常にプロフェッショナルな体制と十分な資金を持っている。本気で警戒すべき存在だ」と述べている。

シモーネ・レスタの見通し
かつてハースに在籍し、現在はメルセデスの副テクニカルディレクターを務めるシモーネ・レスタも、キャデラックの可能性を過小評価すべきではないと語る。
「まずバルテリの存在を忘れてはいけない。1年のブランクを経て戻る彼にとっても良い機会だ。キャデラックは多くの投資と人材採用を進めており、外から見る限り、良いやり方で問題に取り組んでいる」
さらに、フェラーリ製パワーユニットを使用する点について「一つ課題が少ないとも言える」と指摘し、「2026年に混戦に加わる可能性はある」との見解を示した。
2026年への視線
モナハンは最後に「彼らが引き受けた挑戦の大きさは想像できる。幸運を祈る」と語っている。ペレスとボッタスという経験値の高い布陣を軸に、キャデラックF1が2026年の新時代でどこまで存在感を示せるのか。その行方に注目が集まっている。
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