Honda HRCが雨の鈴鹿8耐を制し5連覇 高橋巧が最多記録更新の通算8勝目

朝から雨に見舞われた鈴鹿は、路面コンディションが刻々と変化する難しいレースとなった。
11時30分にル・マン式スタートで幕を開けると、序盤はAutoRace Ube Racing Team(BMW)が先行。しかし、高橋巧が11周目のS字コーナーで首位を奪うと、そのまま安定したペースでリードを築いた。
レース序盤はオイル処理や転倒の影響で2度のセーフティカー(SC)が導入されたが、Honda HRCは高橋からジョナサン・レイへとスムーズにライダー交代を行い、首位を維持した。
4時間経過時点でもHonda HRCがトップをキープ。AutoRace Ube Racing Team、BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM、YAMAHA FACTORY RACING TEAMが同一周回で追走したものの、高橋とレイは変わりやすいウエットコンディションの中でも安定したラップを刻み続けた。
6時間を迎えてもHonda HRCの優位は揺るがず、高橋とレイが約30秒前後のリードを保ちながらレースをコントロール。後方ではヤマハ勢とBMW勢による2位争いが激しさを増した。
終盤に入ると路面は再び悪化し、18時過ぎには雨脚が強まった。Honda HRCは最後のピットストップでレイから高橋へと交代し、高橋が最終スティントを担当。残り34分で逆バンクの転倒事故によりSCが導入されると、トップのHonda HRCと後続との差は大きく広がった。
そのまま車両回収とコース復旧作業が続き、SC先導のまま8時間が経過。19時30分に赤旗が提示され、レース終了となった。
Honda HRCは188周を走破して優勝。2位にはYAMAHA FACTORY RACING TEAM、3位にはBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMが入り、Honda HRCは大会5連覇を達成した。
高橋は自身最多記録を更新する鈴鹿8耐8勝目を達成。レイは3勝目、代役としてチームに加わったソムキアット・チャントラは決勝で走行機会こそなかったものの、チームの一員として優勝を分かち合った。
Honda勢ではSDG Team HARC-PRO. Hondaが8位、Honda Asia-Dream Racing with Astemoが9位、Team ATJ with NTT docomo Businessが10位に入った。一方、F.C.C. TSR Honda Franceは終盤のテクニカルトラブルにより26位に終わり、Team SAKURAI HONDAはコースへ復帰したものの規定周回数に届かず完走扱いとはならなかった。
レース後、高橋は「チャントラ選手は走ることができませんでしたが、一つのチームとして力を発揮できたと思います。だから、これは3人でつかんだ勝利です」とチーム全員での勝利を強調。「5連覇を達成し、自分の優勝記録も8勝に伸ばすことができましたが、これは決して自分一人の力で成し遂げられたことではありません。支えてくれたチームメート、そしてチームスタッフのみんなのおかげだと感謝しています」と喜びを語った。
また、「また『9勝を目指せ』と言われそうですが、その期待は受け止めます。その代わり、私の願いも聞いてほしいです。今年の全日本ロードレース選手権最終戦の鈴鹿にも出場させてください」と笑顔で今後への意欲も示した。
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