オスカー・ピアストリ ノリスとの接触を巡る質問を拒む「映像を見てから結論」

オーストラリア人のピアストリは3番グリッドからスタートし、1コーナーでは2番手のマックス・フェルスタッペンにプレッシャーをかけた。しかしその動きがノリスを呼び込み、5番手スタートのノリスは4番手に浮上。高速のターン1〜3区間でふたりはサイド・バイ・サイドとなった。
ノリスはターン3のイン側をキープしてピアストリを押さえ込み、マシン同士が軽く接触。その際、ノリスのマシンはフェルスタッペンのリヤにも触れていた。
この一件でピアストリは外側に押し出され、なんとか4番手を維持したが、無線では「押し込まれた」「チーム的にはふさわしくない動きだ」と不満を漏らした。
その後、ノリスが3位でフィニッシュし、マクラーレンが2年連続のコンストラクターズタイトルを確定させたが、ピアストリはレース後の取材で多くを語らなかった。
「何が起きたのか正確に理解するために、リプレイをもっと見ないといけない」とモータースポーツウィークなどの取材陣に語った。「ふたりのマシンが接触するのは望ましいことではない。詳細を見てから自分の結論を出す」
また、レース中の無線での強い口調については「レース中は感情が高ぶる」と説明。「その瞬間に何が起きたのか意見を伝えるよう求められているから話しただけだ。あとで話し合うことになると思う」と語った。
マクラーレンはピアストリとノリスの接触について「間違いなくチーム内で話し合う」としており、ピアストリもそれを認めた。
インシデントはスチュワードにより即座に「注視」扱いとされたが、審議の結果、処分なしと判断された。その決定をエンジニアのトム・スタラードが無線で伝えると、ピアストリは「そんなの不公平だ」と反論。
スタラードが「後で確認できるから、今はレースに集中して」となだめると、ピアストリは「他のマシンを避けるためにチームメイトにぶつかるなんて、回避としては最低だ」と吐き捨てた。

レース後、スタラードとのやりとりがテレビで誇張されていることについて聞かれると、ピアストリは「僕のコメントは62周のうちのたった2周分くらいだった。放送では遅れて流れたのかもしれない」と述べた。
「リズムを取り戻したあと、ペース自体は良かったと思う。ただ位置的に仕掛けられなかっただけだ」
ピアストリはイタリアGPでも、ピット作業の遅れで順位を入れ替えたあと、2位をノリスに返すよう指示されたことに不満を示していた。今回もチームの「公平性」について明確な方針を求めるかと問われると、「まずは今回の映像をしっかり見てからだ」と回答。
「全体を把握したうえで話し合いになると思う。結論を出すのはそのあとだ」と述べた。
ノリスが優遇されていると感じるかという質問には、短く「ノー」とだけ答えた。
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