MotoGP
クラッチローが3番手。マルケスは最後のアタックをミスして6番手で初日を終える
日本GPからの連戦となるMotoGP 第17戦オーストラリアGPのフリー走行は、午前中がウエットコンディション、午後はドライコンディションとなるも風の強い一日となり、厳しい条件の中で行われた。その中でカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が好調な走りを見せて3番手で初日を終えた。ウエットコンディションとなったFP1は、右足首を骨折した昨年の大会の苦い思い出もあり、14番手と慎重な走りだったが、ドライコンディションとなったFP2では快調にラップを刻み3番手までポジションを上げた。

ウエットコンディションとなったFP1で3番手とまずまずのスタートを切ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、ドライコンディションとなったFP2でも快調にラップを刻んだが、セッション終盤のアタックで、スロー走行していたチームメートのホルヘ・ロレンソと接触。これでタイムをロスして6番手に終わった。セクター3までは圧倒的なスピードでベストを更新しており、トップタイムは確実だっただけに残念なアタックとなった。しかし、トップタイムを逃したマルケスは、その後に行われた特別走行のタイヤテストセッションでトップタイムをマークして好調ぶりをアピール。大会6年連続と今季11回目のポールポジション獲得に向けて、大きく前進した。

右肩の手術のため終盤の3戦を欠場する中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)の代役として出場のヨハン・ザルコが、初めて乗るRC213Vで15番手。その後に行われた特別走行のタイヤテストセッションで14番手と着実に限界点を上げることに成功した。午前中の走行はウエット。午後はドライコンディションになるも風が強いという厳しいコンディション。RC213Vの初ライドとしては難しい条件となったが、2日目の走行に期待を膨らませた。

ケガから復帰して着実に調子を取り戻しているホルヘ・ロレンソ(Repsol Honda Team)は16番手で初日を終えた。ウエットコンディションとなったFP1では18番手だったが、ドライコンディションとなった午後の走行では着実にタイムを上げることに成功した。FP2のセッション終盤には、チームメートのマルケスと接触するハプニングもあったが、セッション終了後、ともに話し合いの場を持ち、わだかまりを解消した。

カル・クラッチロー(MotoGP 3番手)
「マシンのフィーリングはあまりよくありませんでした。昨年ケガをした1コーナーの進入で少し怖い思いをしましたが、今日はそこを自己最速のトップスピードで走行できました。初めての時速343㎞でしたが、それほど怖くはありませんでした。全体的には満足しています。いくつか改善しなければならない部分はありますが、今日は特別走行でミシュランのタイヤテストの時間があり、それがかなり役に立ちました。明日の天気予報はあまりよくありません。今日は雨の中でいいフィーリングがなかったので、明日はフィーリングを改善できるかどうか考えてみたいです。日曜日のレースがドライになることを願っています」

マルク・マルケス(MotoGP 6位)
「今日のフィーリングは悪くありません。アタックした周にあまりいいタイムを出すことができませんでしたが、リズムはよかったです。正直、思っていたよりいい走りができたと思います。(マーベリック)ビニャーレスとヤマハがこのサーキットで強いことは分かっていましたが、彼らとそれほど離れていません。引き続きがんばります。明日と明後日の天気があまりよくなさそうなので、引き続き天気を気にしなければなりません。今日は転倒をうまくセーブしてまた記録を破りました。弟のアレックスが、もてぎですばらしいセーブを見せています。僕もすばらしいセーブにトライしなければなりませんでしたが、彼の方が上手でした。FP2の最後にホルヘがゆっくり走行しており、そのとき僕はアタックしていて、少しホルヘと接触してしまいました。しかし、そのことについてはお互い話をしました」

ヨハン・ザルコ(MotoGP 15番手)
「午前中のFP1は雨が降っていたので、マシンを理解するのは簡単ではありませんでした。しかし、ウエットコンディションはペースが遅いので、マシンを理解していくという点ではよかったと思います。フィリップアイランドは高速コースなので、ウエットコンディションで初ライドというのは厳しい条件でしたが、全体的にはポジティブでした。午後のFP2はドライになり、本当のインフォメーションを得ることができました。簡単ではありませんでした。そして一歩一歩自信をつけていかなければなりませんでした。このサーキットはマシンを本当に信頼しなければ攻めることはできません。ほかのライダーたちと比べるとコーナーの進入があまり速くありませんが、それでも少しずつペースを上げていくことができました。トップ10には入れませんでしたが、少なくともタイムを縮めることはできました。新しい限界を見つけ、高いレベルのパフォーマンスをしなければならないので難しい週末になると思います。でもそれが挑戦だと思います。ベストを尽くします」

ホルヘ・ロレンソ(MotoGP 16番手)
「今日はウエットで始まりました。スタートしたときのフィーリングはよかったですが、午後のFP2では中古タイヤで走行しているときに少しコーナーの進入で苦戦しました。ソフトタイヤではすぐに1秒半タイムが縮まりました。そのおかげでポジションがかなり上がりました。残念ながらセッションの終わりに、僕のうしろに3、4人のライダーがいることを確認できませんでした。できるかぎりインサイドに寄って走行していたのですが、マルクとは少し近すぎました」

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カテゴリー: F1 / MotoGP