MotoGP | ホンダ 第15戦 タイGP 決勝レポート
初開催となったMotoGP タイGPは、今季5度目のポールポジション(PP)を獲得したマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が、アンドレア・ドヴィツィオーゾ(ドゥカティ)との最終ラップの攻防を制し、今季7勝目を達成。総合2位で今大会2位のドヴィツィオーゾとの差を77点とし、3年連続5度目のタイトル獲得に王手をかけた。
PPから好スタートを切ったマルケスは、ホールショットを奪うと4周目までトップを快走。その後、5周目にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、11周目にはドヴィツィオーゾが首位に立った。マルケスもドヴィツィオーゾに続き、ロッシをかわして2番手へ。その2人を追うロッシの3人がトップグループを形成した。
わずかの差でカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)、マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)、ヨハン・ザルコ(ヤマハ)、アレックス・リンス(スズキ)、そしてダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が続き、トップグループは一時、8台まで膨れあがった。
しかし、終盤はドヴィツィオーゾとマルケスの一騎打ちとなり、マルケスは何度も首位を奪うが、すかさずドヴィツィオーゾが抜き返すという大接戦。迎えた26周目、最終ラップで前に出たマルケスをドヴィツィオーゾが最終コーナーで逆転。しかし、クロスラインで立ち上がったマルケスが再逆転し、サーキットに集まった10万人の大観衆から大きな歓声と拍手が送られた。
マルケスは、これまで最高峰クラスで4回のタイトルを獲得。そのうち2回は日本GPでタイトルを決めている。今年は、日本GPでの3度目のタイトル決定に期待が寄せられる。
予選5番手からトップグループに加わり、前半4番手を走行したクラッチローは、終盤にかけてややペースを落とし7位。トップ集団に加わったペドロサは、16周目の5コーナーで転倒を喫し、リタイアに終わった。
予選13番手からシングルフィニッシュが期待されたフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、暑さの中でブレーキが思うように機能せず14位、チームメートのトーマス・ルティは20位。中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、序盤3周目の最終コーナーで転倒。再スタートを切って22位だった。
マルク・マルケス(MotoGP 優勝)
「今日はとてもうれしいです。このようなかたちでドビ(ドヴィツィオーゾ)を破ったのは初めてです。僕たちはほとんど同じペースだったので、僕の戦略はギャップを広げるためにアタックすることでした。そして最終ラップまでバトルすることを避けること。でもドビのペースはとてもよく、僕はフロントタイヤに苦戦していたので、それはできませんでした。その代りにタイヤをうまく使い、彼についていきました。正直、最終ラップへ入るときはあまり自信がありませんでした。なぜならこれまで彼との一対一のバトルで何度も負けていたからです。でも今回は役割が逆転しました。僕はドビのスタイルを使い、ドビはマルケススタイルでした。それがうまくいき最終コーナーで彼をオーバーテイクできました。すべてのライダーを平等に応援してくれるタイのすべてのファンの前でこのようなレースができて素晴らしい気分です。このスポーツがとても楽しく、レースウイークを通していい気分でした。彼らに本当に感謝しています。最初のマッチボールは日本になります。Hondaにとって唯一のホームグランプリなので最も重要なレースです。もちろん僕たちもベストを尽くしますが、もしそれが可能でなければ、目標はどこかでタイトル獲得を達成することです」
カル・クラッチロー(MotoGP 7位)
「今日は素晴らしいレースでした。数周ですが、トップグループで戦うことができていいショーになりました。残念ながら前のライダーたちのペースをキープすることはできませんでした。ベストを尽くしましたが、15周走ったところでリアタイヤがかなり消耗したのを感じました。フロントタイヤのグリップのよさがリアに影響し、うまくグリップをマネジメントすることができませんでした。チームは戦闘的なマシンを僕に準備するためにいい仕事をしてくれました。レースを完走することはチャンピオンシップにおいて重要なことです。しかし、今回は、今シーズンの中では最悪なフィニッシュの一つになりました。以前、トップと6秒差で表彰台に立ったことがあるのですが、今日はトップと6秒差で7位というリザルトだったからです。でも、今はこれからの3連戦が楽しみです。日本はHondaのホームレースです。ベストを尽くします。もてぎは僕と相性がいいと思います」
フランコ・モルビデリ(MotoGP 14位)
「とても難しいレースでした。最初からトップスピードに苦しみ、集団の中では思ったように深くブレーキができませんでした。ポイント圏内に戻るのも難しいレースでしたが、なんとか貴重な2ポイントを獲得しました」
トーマス・ルティ(MotoGP 20位)
「序盤に大きなミスをしてしまい、それで自分のレースが滅茶苦茶になってしまったのが残念です。1周目の3コーナーで危ない瞬間がありました。ブレーキングのコントロールできず、芝生に入ってしまい、最後尾になってしまいました。その後、中上の転倒を避けるために6秒落としてしまいました。こうして僕のレースは終わってしまい、あとはとにかく走り続け、マシンをもっと理解することにつとめました。このような暑いコンディションではいいトレーニングになりました」
中上貴晶(MotoGP 22位)
「スタートして3周目の最終コーナーで転んでしまいました。完全に自分のミスです。いつもより、ちょっと突っ込みすぎてしまい、ブレーキを握ったままマシンを倒し込んだときに、路面のバンプにのってフロントから転びました。今日はタイヤの選択に悩みましたが、ミシュランのエンジニアのアドバイスもあり、最終的に前後ハードをチョイスしました。フリー、予選でもハードはちょっとフィーリングがよくなかったのですが、タイヤライフを考えればハードしかありませんでした。日本GP前のレースとしては残念な結果に終わりましたが、気持ちを切り替えてもてぎに挑みたいです」
ダニ・ペドロサ(MotoGP リタイア)
「今日は、表彰台争いができるチャンスだったので、この結果はとても残念でした。一生懸命プッシュして、前に近付いているときにフロントから転倒してしまいました。バンプに当たり、セーブできませんでした。今日はスタートがレースに大きく影響しました。最初はクラッチに問題があり、そのすぐあとには、(ジャック)ミラーがインに入ってきて、2人ではらんでしまったからです。今日は、みんなハードリアを使わざるを得なかったので、最初の3周は、タイヤを温めるのに苦労しましたし、グリップがあまりありませんでした。速いリズムをつかむのに少し時間がかかりました。ポジティブなことは、そのあと力強いレースができて、トップグループに近付いたことです。いいチャンスがあったのですが、転倒で終わりました。次のレースではもっとうまくいくことを願っています」
カテゴリー: F1 / MotoGP
PPから好スタートを切ったマルケスは、ホールショットを奪うと4周目までトップを快走。その後、5周目にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、11周目にはドヴィツィオーゾが首位に立った。マルケスもドヴィツィオーゾに続き、ロッシをかわして2番手へ。その2人を追うロッシの3人がトップグループを形成した。
わずかの差でカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)、マーベリック・ビニャーレス(ヤマハ)、ヨハン・ザルコ(ヤマハ)、アレックス・リンス(スズキ)、そしてダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が続き、トップグループは一時、8台まで膨れあがった。
しかし、終盤はドヴィツィオーゾとマルケスの一騎打ちとなり、マルケスは何度も首位を奪うが、すかさずドヴィツィオーゾが抜き返すという大接戦。迎えた26周目、最終ラップで前に出たマルケスをドヴィツィオーゾが最終コーナーで逆転。しかし、クロスラインで立ち上がったマルケスが再逆転し、サーキットに集まった10万人の大観衆から大きな歓声と拍手が送られた。
マルケスは、これまで最高峰クラスで4回のタイトルを獲得。そのうち2回は日本GPでタイトルを決めている。今年は、日本GPでの3度目のタイトル決定に期待が寄せられる。
予選5番手からトップグループに加わり、前半4番手を走行したクラッチローは、終盤にかけてややペースを落とし7位。トップ集団に加わったペドロサは、16周目の5コーナーで転倒を喫し、リタイアに終わった。
予選13番手からシングルフィニッシュが期待されたフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、暑さの中でブレーキが思うように機能せず14位、チームメートのトーマス・ルティは20位。中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、序盤3周目の最終コーナーで転倒。再スタートを切って22位だった。
マルク・マルケス(MotoGP 優勝)
「今日はとてもうれしいです。このようなかたちでドビ(ドヴィツィオーゾ)を破ったのは初めてです。僕たちはほとんど同じペースだったので、僕の戦略はギャップを広げるためにアタックすることでした。そして最終ラップまでバトルすることを避けること。でもドビのペースはとてもよく、僕はフロントタイヤに苦戦していたので、それはできませんでした。その代りにタイヤをうまく使い、彼についていきました。正直、最終ラップへ入るときはあまり自信がありませんでした。なぜならこれまで彼との一対一のバトルで何度も負けていたからです。でも今回は役割が逆転しました。僕はドビのスタイルを使い、ドビはマルケススタイルでした。それがうまくいき最終コーナーで彼をオーバーテイクできました。すべてのライダーを平等に応援してくれるタイのすべてのファンの前でこのようなレースができて素晴らしい気分です。このスポーツがとても楽しく、レースウイークを通していい気分でした。彼らに本当に感謝しています。最初のマッチボールは日本になります。Hondaにとって唯一のホームグランプリなので最も重要なレースです。もちろん僕たちもベストを尽くしますが、もしそれが可能でなければ、目標はどこかでタイトル獲得を達成することです」
カル・クラッチロー(MotoGP 7位)
「今日は素晴らしいレースでした。数周ですが、トップグループで戦うことができていいショーになりました。残念ながら前のライダーたちのペースをキープすることはできませんでした。ベストを尽くしましたが、15周走ったところでリアタイヤがかなり消耗したのを感じました。フロントタイヤのグリップのよさがリアに影響し、うまくグリップをマネジメントすることができませんでした。チームは戦闘的なマシンを僕に準備するためにいい仕事をしてくれました。レースを完走することはチャンピオンシップにおいて重要なことです。しかし、今回は、今シーズンの中では最悪なフィニッシュの一つになりました。以前、トップと6秒差で表彰台に立ったことがあるのですが、今日はトップと6秒差で7位というリザルトだったからです。でも、今はこれからの3連戦が楽しみです。日本はHondaのホームレースです。ベストを尽くします。もてぎは僕と相性がいいと思います」
フランコ・モルビデリ(MotoGP 14位)
「とても難しいレースでした。最初からトップスピードに苦しみ、集団の中では思ったように深くブレーキができませんでした。ポイント圏内に戻るのも難しいレースでしたが、なんとか貴重な2ポイントを獲得しました」
トーマス・ルティ(MotoGP 20位)
「序盤に大きなミスをしてしまい、それで自分のレースが滅茶苦茶になってしまったのが残念です。1周目の3コーナーで危ない瞬間がありました。ブレーキングのコントロールできず、芝生に入ってしまい、最後尾になってしまいました。その後、中上の転倒を避けるために6秒落としてしまいました。こうして僕のレースは終わってしまい、あとはとにかく走り続け、マシンをもっと理解することにつとめました。このような暑いコンディションではいいトレーニングになりました」
中上貴晶(MotoGP 22位)
「スタートして3周目の最終コーナーで転んでしまいました。完全に自分のミスです。いつもより、ちょっと突っ込みすぎてしまい、ブレーキを握ったままマシンを倒し込んだときに、路面のバンプにのってフロントから転びました。今日はタイヤの選択に悩みましたが、ミシュランのエンジニアのアドバイスもあり、最終的に前後ハードをチョイスしました。フリー、予選でもハードはちょっとフィーリングがよくなかったのですが、タイヤライフを考えればハードしかありませんでした。日本GP前のレースとしては残念な結果に終わりましたが、気持ちを切り替えてもてぎに挑みたいです」
ダニ・ペドロサ(MotoGP リタイア)
「今日は、表彰台争いができるチャンスだったので、この結果はとても残念でした。一生懸命プッシュして、前に近付いているときにフロントから転倒してしまいました。バンプに当たり、セーブできませんでした。今日はスタートがレースに大きく影響しました。最初はクラッチに問題があり、そのすぐあとには、(ジャック)ミラーがインに入ってきて、2人ではらんでしまったからです。今日は、みんなハードリアを使わざるを得なかったので、最初の3周は、タイヤを温めるのに苦労しましたし、グリップがあまりありませんでした。速いリズムをつかむのに少し時間がかかりました。ポジティブなことは、そのあと力強いレースができて、トップグループに近付いたことです。いいチャンスがあったのですが、転倒で終わりました。次のレースではもっとうまくいくことを願っています」
カテゴリー: F1 / MotoGP