MotoGP | ホンダ:第9戦 ドイツGP 予選レポート
MotoGP シーズン前半戦の締めくくりとなる第9戦ドイツGPの予選は、予想通り、厳しいアタック合戦となり、フリー走行で決勝レースの準備を進めたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)が2戦連続今季3回目のポールポジション(PP)を獲得した。
マルク・マルケスは、大接戦となったフリー走行では、初日5番手、2日目午前中のFP3では6番手と1つポジションを落としたが、ダイレクトで予選Q2に進出した。
そして、上位12台で行われた予選Q2では3回のアタックを行い、マルケス自身が15年大会でマークしたサーキットベストタイム(1分20秒336)を3年ぶりにブレイクする同20秒270を叩き出し、125cc、Moto2時代を含め、9年連続でPPを獲得した。史上最多PP記録を更新中のマルケスは、これでPP獲得記録を「76」とした。
今大会のマルケスは、レースウイークを通じて天候が安定していることもあり、決勝に向けてタイヤテストに集中した。ソフト、ミディアム、ハードの組み合わせでロングランに集中し、フリー走行では総合6番手をマーク。これだけでもマルケスの仕上がりのよさを強烈に感じさせるものだったが、予選では、フリー走行で温存した新品タイヤを3セット使い、見事、PPを獲得した。予選に続き、決勝では9年連続の優勝が期待される。
初日9番手のカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、フリー走行で3番手に浮上。大接戦となった予選では、マルケスから0.405秒遅れの7番手につけて3列目を獲得した。今大会はこれまでにない大接戦となり、フリー走行ではトップから1秒差に16台。予選Q2では、トップから12位までの差が0.668秒という厳しいものだった。予選のアタックでミスをしたというクラッチローは、目標とする2列目にはわずかに届かなかったが、好スタートを切ってトップグループに加わる意気込みだ。
初日、フロントのフィーリングが決まらず20番手と出遅れたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、2日目のフリー走行で10番手に浮上。大接戦の予選でも10番グリッドを獲得した。ペドロサにとっては納得のいくグリッドではないが、過去6勝しているザクセンリンクで今季ベストを狙う。
初日ベストリザルトの7番手タイムをマークした中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、2日目のFP3で16番手へとポジションを落とし、Q1からの予選となった。このセッションで中上は、1分20秒963で2番手タイムをマークしてQ2進出を果たす。今季2回目となったQ2では、ポジションアップこそ果たせなかったが、今季ベストタイの12番グリッドを獲得。決勝では目標とするシングルフィニッシュを目指す。
急きょ、代役として出場することになったステファン・ブラドル(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、セッションをこなすごとにタイムを短縮して21番グリッド、チームメートのトーマス・ルティは22番グリッドから追い上げのレースに挑む。
マルク・マルケス(MotoGP ポールポジション)
「正直、今日はPPを獲れるとは思っていませんでした。それだけにすばらしい一日になりました。チームは3本のタイヤでアタックしようと完ぺきな戦略を立てました。それが見事にPP獲得につながりました。今日は2台のドゥカティが速いことを知っていました。しかし、ミディアムのフロントで行った2回目のアタックのときにハードならもっといけるということを確信しました。最後のアタックでは、いくつかのミスを犯しましたが、0.025秒差でPPを獲得しました。PPをほぼ手中にしていたダニーロ(ペトルッチ、ドゥカティ)には申し訳ない気持ちですが、1番重要なのはフロントローからスタートすることです。明日の30周の決勝は、前半と後半で二つのレースがあると思っています。前半は速いライダーが多いと思いますが、タイヤのパフォーマンスが落ちる後半が勝負の鍵を握っています。フリー走行では21秒台でロングランできるようにがんばってきました。とても厳しい走りを要求されましたが、明日の決勝はもっと厳しい戦いが待ち受けていると思います」
カル・クラッチロー(MotoGP 7番手)
「チームはいい仕事をしてくれました。昨日よりもフィーリングはよかったです。ザクセンリンクで3列目スタートは決していいグリッドとは言えませんが、自分がいくつかミスを犯してしまったからです。PPを獲得したマルクは信じられないラップをこなしましたが、セクターあたり0.1秒差なので、それを思うと残念でした。しかし、決勝に向けて今日は大きな進歩を達成しました。明日はいいバトルができると思うし、ポジティブな一日でした。明日はいいスタートを切ってトップグループで戦いたいです。明日のレースを楽しみにしています」
ダニ・ペドロサ(MotoGP 10番手)
「昨日よりセットアップを前進させることができました。しかし、いくつかのパートで思うような走りができず苦戦しました。予選では、新品タイヤのパフォーマンスを十分に引き出すために全力を尽くしましたが、ラップタイムがとても接近していて、期待したようなポジションではありませんでした。全体的には、マシンの状態はよくなりレースペースも改善できました。明日の決勝では、スタートを決めなくてはいけません。タイヤのマネージメントが重要になると思います」
中上貴晶(MotoGP 12番手)
「今日はFP3でトップ10に残りQ2に進出する予定でしたが、FP3が思っていた以上のアタック合戦になり、16番手にポジションを落としました。結果的にいつも通りQ1から戦うことになりましたが、Q1では1分20秒台に入れることができ、2番手タイムでQ2に進出し、ここでもQ1とほぼ同じ20秒9を出しました。現状ではこれが自分の限界。ベストは尽くせたと思います。明日の決勝に向けて、フロントはハードでいくことにしましたが、リアはミディアムかソフトかまだ決めていません。昨日のフリー走行同様、後半セクションはいい感じです。タイムをロスしているセクター1と2をウォームアップと決勝で攻略して目標のシングルフィニッシュを目指します」
ステファン・ブラドル(MotoGP 21番手)
「今日の自分のベストタイムには満足していますが、タイムが上がるにつれて難しくなっています。今日はいくつかセッティングの変更を行いましたが、3回のセッションだけでは、自分のライディングスタイルに合わせることはできませんでした。とは言っても、自分にとってはホームGPとなるので、こうしたチャンスを与えてくれたHondaとすばらしい仕事をしてくれたチームに感謝しています」
トーマス・ルティ(MotoGP 22番手)
「予選ではグリップを多少改善しスピードを上げることもできました。しかし、自分のラップタイムにはがっかりしました。トップから離れすぎているので、フラストレーションを抱えることになりました。明日のレースはタイヤの選択が非常に難しいと思います。タフなレースになると思います」
カテゴリー: F1 / MotoGP
マルク・マルケスは、大接戦となったフリー走行では、初日5番手、2日目午前中のFP3では6番手と1つポジションを落としたが、ダイレクトで予選Q2に進出した。
そして、上位12台で行われた予選Q2では3回のアタックを行い、マルケス自身が15年大会でマークしたサーキットベストタイム(1分20秒336)を3年ぶりにブレイクする同20秒270を叩き出し、125cc、Moto2時代を含め、9年連続でPPを獲得した。史上最多PP記録を更新中のマルケスは、これでPP獲得記録を「76」とした。
今大会のマルケスは、レースウイークを通じて天候が安定していることもあり、決勝に向けてタイヤテストに集中した。ソフト、ミディアム、ハードの組み合わせでロングランに集中し、フリー走行では総合6番手をマーク。これだけでもマルケスの仕上がりのよさを強烈に感じさせるものだったが、予選では、フリー走行で温存した新品タイヤを3セット使い、見事、PPを獲得した。予選に続き、決勝では9年連続の優勝が期待される。
初日9番手のカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、フリー走行で3番手に浮上。大接戦となった予選では、マルケスから0.405秒遅れの7番手につけて3列目を獲得した。今大会はこれまでにない大接戦となり、フリー走行ではトップから1秒差に16台。予選Q2では、トップから12位までの差が0.668秒という厳しいものだった。予選のアタックでミスをしたというクラッチローは、目標とする2列目にはわずかに届かなかったが、好スタートを切ってトップグループに加わる意気込みだ。
初日、フロントのフィーリングが決まらず20番手と出遅れたダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)が、2日目のフリー走行で10番手に浮上。大接戦の予選でも10番グリッドを獲得した。ペドロサにとっては納得のいくグリッドではないが、過去6勝しているザクセンリンクで今季ベストを狙う。
初日ベストリザルトの7番手タイムをマークした中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)は、2日目のFP3で16番手へとポジションを落とし、Q1からの予選となった。このセッションで中上は、1分20秒963で2番手タイムをマークしてQ2進出を果たす。今季2回目となったQ2では、ポジションアップこそ果たせなかったが、今季ベストタイの12番グリッドを獲得。決勝では目標とするシングルフィニッシュを目指す。
急きょ、代役として出場することになったステファン・ブラドル(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、セッションをこなすごとにタイムを短縮して21番グリッド、チームメートのトーマス・ルティは22番グリッドから追い上げのレースに挑む。
マルク・マルケス(MotoGP ポールポジション)
「正直、今日はPPを獲れるとは思っていませんでした。それだけにすばらしい一日になりました。チームは3本のタイヤでアタックしようと完ぺきな戦略を立てました。それが見事にPP獲得につながりました。今日は2台のドゥカティが速いことを知っていました。しかし、ミディアムのフロントで行った2回目のアタックのときにハードならもっといけるということを確信しました。最後のアタックでは、いくつかのミスを犯しましたが、0.025秒差でPPを獲得しました。PPをほぼ手中にしていたダニーロ(ペトルッチ、ドゥカティ)には申し訳ない気持ちですが、1番重要なのはフロントローからスタートすることです。明日の30周の決勝は、前半と後半で二つのレースがあると思っています。前半は速いライダーが多いと思いますが、タイヤのパフォーマンスが落ちる後半が勝負の鍵を握っています。フリー走行では21秒台でロングランできるようにがんばってきました。とても厳しい走りを要求されましたが、明日の決勝はもっと厳しい戦いが待ち受けていると思います」
カル・クラッチロー(MotoGP 7番手)
「チームはいい仕事をしてくれました。昨日よりもフィーリングはよかったです。ザクセンリンクで3列目スタートは決していいグリッドとは言えませんが、自分がいくつかミスを犯してしまったからです。PPを獲得したマルクは信じられないラップをこなしましたが、セクターあたり0.1秒差なので、それを思うと残念でした。しかし、決勝に向けて今日は大きな進歩を達成しました。明日はいいバトルができると思うし、ポジティブな一日でした。明日はいいスタートを切ってトップグループで戦いたいです。明日のレースを楽しみにしています」
ダニ・ペドロサ(MotoGP 10番手)
「昨日よりセットアップを前進させることができました。しかし、いくつかのパートで思うような走りができず苦戦しました。予選では、新品タイヤのパフォーマンスを十分に引き出すために全力を尽くしましたが、ラップタイムがとても接近していて、期待したようなポジションではありませんでした。全体的には、マシンの状態はよくなりレースペースも改善できました。明日の決勝では、スタートを決めなくてはいけません。タイヤのマネージメントが重要になると思います」
中上貴晶(MotoGP 12番手)
「今日はFP3でトップ10に残りQ2に進出する予定でしたが、FP3が思っていた以上のアタック合戦になり、16番手にポジションを落としました。結果的にいつも通りQ1から戦うことになりましたが、Q1では1分20秒台に入れることができ、2番手タイムでQ2に進出し、ここでもQ1とほぼ同じ20秒9を出しました。現状ではこれが自分の限界。ベストは尽くせたと思います。明日の決勝に向けて、フロントはハードでいくことにしましたが、リアはミディアムかソフトかまだ決めていません。昨日のフリー走行同様、後半セクションはいい感じです。タイムをロスしているセクター1と2をウォームアップと決勝で攻略して目標のシングルフィニッシュを目指します」
ステファン・ブラドル(MotoGP 21番手)
「今日の自分のベストタイムには満足していますが、タイムが上がるにつれて難しくなっています。今日はいくつかセッティングの変更を行いましたが、3回のセッションだけでは、自分のライディングスタイルに合わせることはできませんでした。とは言っても、自分にとってはホームGPとなるので、こうしたチャンスを与えてくれたHondaとすばらしい仕事をしてくれたチームに感謝しています」
トーマス・ルティ(MotoGP 22番手)
「予選ではグリップを多少改善しスピードを上げることもできました。しかし、自分のラップタイムにはがっかりしました。トップから離れすぎているので、フラストレーションを抱えることになりました。明日のレースはタイヤの選択が非常に難しいと思います。タフなレースになると思います」
カテゴリー: F1 / MotoGP