【MotoGP】 ホンダ:第3戦アメリカズGP 初日レポート
MotoGP 第3戦アメリカズGPのフリー走行は、午前中は雲の多い天候だったが、午後になると青空が広がる絶好のコンディションとなった。
今年は路面のバンプ改善のためにコースの表面を削る改修工事が行われた。そのため、FP1では汚れた路面に選手たちは苦しんだが、FP2にかけて路面コンディションがよくなり、セットアップの難しい一日となった。
その中で、過去5年にわたって、アメリカズGPでポール・トゥ・ウインを達成しているマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、FP1、そしてFP2と快調にセットアップを進め、2番手で初日を終えた。ベストタイムでは、最後にニュータイヤを装着したアンドレア・イアンノーネ(スズキ)にわずかに先行されたが、マルク・マルケスは前後新品タイヤでFP2をスタート、45分間同じタイヤでセットアップを進め、2分4秒台のタイムを連発するすばらしい走りを見せた。カタールGPは2位。第2戦アルゼンチンGPはノーポイントに終わっているマルケスだが、圧倒的な速さを見せる今大会は、今季初優勝と大会6連覇が期待される。
序盤の2戦を終えて総合首位。前戦アルゼンチンGPで今季初優勝を達成したカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、マルケスから0.489秒差の5番手につけた。路面改修を受けたサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)だが、汚れた路面と思ったほど改善されていないバンピーな路面に苦戦したクラッチローは、思ったようにセットアップを進めることがでなかったが、セッション終盤にタイム短縮を果たし、土曜日の予選、そして日曜日の決勝に向けて手応えのある一日となった。
前戦アルゼンチンGPでヨハン・ザルコ(ヤマハ)と接触して転倒、右手首を負傷したダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、路面が汚れていたFP1では慎重な走りで21番手だったが、グリップが向上したFP2では10番手にポジションを上げた。右腕の状態が心配されたペドロサ。痛みをこらえながら、予選、決勝に挑むかどうかを判断する一日となったが、10番手タイムに、スタッフも安堵の表情を浮かべることになった。
ルーキーの中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が、FP1で今季自己ベストの7番手。FP2では転倒した影響もあり17番手へとポジションを落としたが、今季ベストリザルトに向けて手応えをつかんだ一日となった。同じくルーキーのトーマス・ルティ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)もセッション中に10番手前後へ浮上するなどMotoGPマシン攻略に大きく前進。初日19番手だったが、これからの走りに期待が集まった。チームメートで2戦連続ポイント獲得のフランコ・モルビデリは、電子制御のセットアップに取り組み20番手だったが、2日目のフリー走行、そして予選でのポジションアップに期待される。
マルク・マルケス(MotoGP 2番手)
「今日は最初から強さを感じていたので、とてもうれしいです。そしてレースに向けて取り組みました。最も重要なことは、ハードのリアタイヤでベストタイムを出したことです。明日は雨が降るかもしれないので、2番手で終えられたことはポジティブなことです。ペースはいいと思いますが、まだ100%の感触ではなく、いくつか改善したいところがあります。午後のセッションでは、異なるセットアップを試したのですが、そのときに転倒してしまいました。強そうなライダー、特にビニャーレスの調子がよさそうなので、引き続き仕事に取り組む必要があります。今日はいくつかのタイヤを試すことができましたが、もっと取り組む必要があります。とにかく、どうなるのか、様子を見たいです。日曜日までの間にまだやることがたくさん残っています」
カル・クラッチロー(MotoGP 5番手)
「今日の進展には十分満足しています。マシンからできる限りのフィーリングを引き出しました。今日はみんなが同じことを考えていたと思います。路面は最悪のコンディションでした。とてもバンピーで、とても汚かったです。午後は少しきれいになりましたが、いい感触を見つけるのは、かなり難しい状況でした。しかし、最後にうまく機能していることを感じました。チームはこの状況の中で、いい仕事をしてくれました。明日に向けてポジティブに考えなければいけません。そして予選セッションに向けて、できるだけセッティングを改善できるようがんばらなければなりません」
ダニ・ペドロサ(MotoGP 10番手)
「午前中はちゃんと走れませんでしたが、午後の結果には満足しています。思っていたよりも少しいいポジションで終わることができました。これはとてもポジティブなことです。今日は両セッションともに厳しいものでした。特にFP2は日曜日のレースと同じ時間帯なので、状況を把握するために全力を尽くしました。午前中は痛みがかなりありましたが、何ができるかを考え、とにかくがんばってみました。ペースはそれほど悪くなかったので、午後はもっといいポジションを狙ってみましたが、この結果はとてもうれしいです。明日に向けてこれから右手の腫れをなんとかしなければなりません。これが今の一番の目標です。明日はもう少しいいペースで走れるようにベストを尽くしたいです。そうすればポイント獲得を目標にレースにアプローチできると思います」
中上貴晶(MotoGP 17位)
「FP1は7番手で終えることができました。今季ベストだったのでうれしかったです。そしてFP2はコンディションがよくなり、タイムを上げることができたのですが、4コーナーでフロントから切れ込み、転んでしまいました。5コーナーまでなんとかこらえたのですがマシンを起こしきれず、ハンドルにはさまれそうだったので手をはなしました。かなりスピードが出ている区間でしたが、ケガがなくてよかったです。FP2はトップ10を狙っていました。ミスもなく転倒もなければ2分5秒台には入れられたと思いますが、それでもトップ10は厳しかったかもしれません。明日は、いい感じで乗れなかったセクター3と4を改善したいです」
トーマス・ルティ(MotoGP 19番手)
「今日の一番の問題はリアタイヤのグリップを全く見つけることができなかったことです。かなりスライドしました。しかし、コーナー出口でエッジグリップが少し出てくると今度はマシンの動きがナーバスになり、体力的にとても疲れました。レースに向けてもっとグリップと安定性が必要です。ロングコーナーではスライドが安定しているのですが、 低速コーナーではもっとグリップが欲しいので、明日はこの部分を改善したいです」
フランコ・モルビデリ(MotoGP 20位)
「今日はマシンと電気系のセットアップにかなり時間を割きました。そして午後のセッションでは、タイムを1.7秒縮めて前進することができました。まだ改善できるところはあります。目標はこのコンディションで自分のベストの走りをすることです。今年は路面のバンプが減りました。路面は汚いですが、グリップレベルはそれほど悪くありませんでした」
カテゴリー: F1 / MotoGP
今年は路面のバンプ改善のためにコースの表面を削る改修工事が行われた。そのため、FP1では汚れた路面に選手たちは苦しんだが、FP2にかけて路面コンディションがよくなり、セットアップの難しい一日となった。
その中で、過去5年にわたって、アメリカズGPでポール・トゥ・ウインを達成しているマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、FP1、そしてFP2と快調にセットアップを進め、2番手で初日を終えた。ベストタイムでは、最後にニュータイヤを装着したアンドレア・イアンノーネ(スズキ)にわずかに先行されたが、マルク・マルケスは前後新品タイヤでFP2をスタート、45分間同じタイヤでセットアップを進め、2分4秒台のタイムを連発するすばらしい走りを見せた。カタールGPは2位。第2戦アルゼンチンGPはノーポイントに終わっているマルケスだが、圧倒的な速さを見せる今大会は、今季初優勝と大会6連覇が期待される。
序盤の2戦を終えて総合首位。前戦アルゼンチンGPで今季初優勝を達成したカル・クラッチロー(LCR Honda CASTROL)が、マルケスから0.489秒差の5番手につけた。路面改修を受けたサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)だが、汚れた路面と思ったほど改善されていないバンピーな路面に苦戦したクラッチローは、思ったようにセットアップを進めることがでなかったが、セッション終盤にタイム短縮を果たし、土曜日の予選、そして日曜日の決勝に向けて手応えのある一日となった。
前戦アルゼンチンGPでヨハン・ザルコ(ヤマハ)と接触して転倒、右手首を負傷したダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)は、路面が汚れていたFP1では慎重な走りで21番手だったが、グリップが向上したFP2では10番手にポジションを上げた。右腕の状態が心配されたペドロサ。痛みをこらえながら、予選、決勝に挑むかどうかを判断する一日となったが、10番手タイムに、スタッフも安堵の表情を浮かべることになった。
ルーキーの中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が、FP1で今季自己ベストの7番手。FP2では転倒した影響もあり17番手へとポジションを落としたが、今季ベストリザルトに向けて手応えをつかんだ一日となった。同じくルーキーのトーマス・ルティ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)もセッション中に10番手前後へ浮上するなどMotoGPマシン攻略に大きく前進。初日19番手だったが、これからの走りに期待が集まった。チームメートで2戦連続ポイント獲得のフランコ・モルビデリは、電子制御のセットアップに取り組み20番手だったが、2日目のフリー走行、そして予選でのポジションアップに期待される。
マルク・マルケス(MotoGP 2番手)
「今日は最初から強さを感じていたので、とてもうれしいです。そしてレースに向けて取り組みました。最も重要なことは、ハードのリアタイヤでベストタイムを出したことです。明日は雨が降るかもしれないので、2番手で終えられたことはポジティブなことです。ペースはいいと思いますが、まだ100%の感触ではなく、いくつか改善したいところがあります。午後のセッションでは、異なるセットアップを試したのですが、そのときに転倒してしまいました。強そうなライダー、特にビニャーレスの調子がよさそうなので、引き続き仕事に取り組む必要があります。今日はいくつかのタイヤを試すことができましたが、もっと取り組む必要があります。とにかく、どうなるのか、様子を見たいです。日曜日までの間にまだやることがたくさん残っています」
カル・クラッチロー(MotoGP 5番手)
「今日の進展には十分満足しています。マシンからできる限りのフィーリングを引き出しました。今日はみんなが同じことを考えていたと思います。路面は最悪のコンディションでした。とてもバンピーで、とても汚かったです。午後は少しきれいになりましたが、いい感触を見つけるのは、かなり難しい状況でした。しかし、最後にうまく機能していることを感じました。チームはこの状況の中で、いい仕事をしてくれました。明日に向けてポジティブに考えなければいけません。そして予選セッションに向けて、できるだけセッティングを改善できるようがんばらなければなりません」
ダニ・ペドロサ(MotoGP 10番手)
「午前中はちゃんと走れませんでしたが、午後の結果には満足しています。思っていたよりも少しいいポジションで終わることができました。これはとてもポジティブなことです。今日は両セッションともに厳しいものでした。特にFP2は日曜日のレースと同じ時間帯なので、状況を把握するために全力を尽くしました。午前中は痛みがかなりありましたが、何ができるかを考え、とにかくがんばってみました。ペースはそれほど悪くなかったので、午後はもっといいポジションを狙ってみましたが、この結果はとてもうれしいです。明日に向けてこれから右手の腫れをなんとかしなければなりません。これが今の一番の目標です。明日はもう少しいいペースで走れるようにベストを尽くしたいです。そうすればポイント獲得を目標にレースにアプローチできると思います」
中上貴晶(MotoGP 17位)
「FP1は7番手で終えることができました。今季ベストだったのでうれしかったです。そしてFP2はコンディションがよくなり、タイムを上げることができたのですが、4コーナーでフロントから切れ込み、転んでしまいました。5コーナーまでなんとかこらえたのですがマシンを起こしきれず、ハンドルにはさまれそうだったので手をはなしました。かなりスピードが出ている区間でしたが、ケガがなくてよかったです。FP2はトップ10を狙っていました。ミスもなく転倒もなければ2分5秒台には入れられたと思いますが、それでもトップ10は厳しかったかもしれません。明日は、いい感じで乗れなかったセクター3と4を改善したいです」
トーマス・ルティ(MotoGP 19番手)
「今日の一番の問題はリアタイヤのグリップを全く見つけることができなかったことです。かなりスライドしました。しかし、コーナー出口でエッジグリップが少し出てくると今度はマシンの動きがナーバスになり、体力的にとても疲れました。レースに向けてもっとグリップと安定性が必要です。ロングコーナーではスライドが安定しているのですが、 低速コーナーではもっとグリップが欲しいので、明日はこの部分を改善したいです」
フランコ・モルビデリ(MotoGP 20位)
「今日はマシンと電気系のセットアップにかなり時間を割きました。そして午後のセッションでは、タイムを1.7秒縮めて前進することができました。まだ改善できるところはあります。目標はこのコンディションで自分のベストの走りをすることです。今年は路面のバンプが減りました。路面は汚いですが、グリップレベルはそれほど悪くありませんでした」
カテゴリー: F1 / MotoGP