ホンダ 2016 MotoGP 日本グランプリ
MotoGP 日本グランプリの決勝レースが16日(日)、ツインリンクもてぎで行われた。

MotoGP レポート
天王山となるこの一戦。フロントロー2番グリッドからスタートしたマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、好スタートを決めてトップで1コーナーに飛び込むものの、2コーナーでホルヘ・ロレンソ(ヤマハ)にかわされ2番手で1周目を終える。

その後、3周目で前を走るロレンソを抜きトップに立つと、徐々に後続を離し始める。そんな中で7周目にバレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)が転倒し、サーキットにどよめきが起こった。マルケスは、14周目には2番手のロレンソとの差を4秒近くに広げると、独走状態に入る。19周目には、V字コーナーで2番手を走るロレンソが転倒。その後、マルケスは着実な走りでゴールラインへとマシンを進め、チェッカーを受けた。この優勝により残りのレース数と獲得ポイント数の関係で、マルケスが2016年のライダーズチャンピオンを決めた。マルケスが日本GPで年間チャンピオンを決めたのは2014年に続き2年ぶり2度目だが、日本GPでの優勝は初めてとなる。

また今シーズン、インディペンデントチームの中で4回連続の予選トップタイムを記録したカル・クラッチロー(LCR Honda)は、アレイシ・エスパルガロ(スズキ)とマーベリック・ビニャーレス(スズキ)に先行を許し、1周目を7番手で終えるが、その後に上位陣の転倒もあり5位でチェッカーを受けた。

3戦ぶりに復帰したジャック・ミラー(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)は、予選14番手から決勝に臨んだ。1周目で12番手に順位を上げるものの、その後13番手にポジションを落とし、さらに7周目に転倒リタイアとなった。

ミラーのチームメートのティト・ラバトは18番グリッドからスタート。1周目で20番手にポジションを落とすも、その後着実に周回を重ね、上位陣の転倒などにより、最終的には14位まで順位を上げ、2ポイントを獲得した。

フリー走行で転倒したダニ・ペドロサ(Repsol Honda Team)に代わって決勝に臨んだ青山博一は、最後列22番グリッドからスタート。1周目で19番手まで順位を上げると、その後は堅実な走りでポジションをキープ。上位陣の転倒などにより、15位でチェッカーを受け、1ポイントを獲得した。

Moto2 レポート
晴天の中で始まったMoto2クラス。今季5度目のポールポジションから好スタートを切った、ポイントリーダーのヨハン・ザルコ(Ajo Motorsport)は、オープニングラップでランキング4位につけるトーマス・ルティ(Garage Plus Interwetten)、5位のフランコ・モルビデリ(Estrella Galicia 0,0 Marc VDS)、6位の中上貴晶(IDEMITSU Honda Team Asia)に先行される。序盤、ザルコは中上と3番手争いを繰り広げるが、12周目に中上を抜くと、その勢いで2番手を走るモルビデリも抜き、トップを走るルティに迫る。終盤、必死にルティを追うものの及ばず、0.386秒差で、2位表彰台を獲得した。ザルコの追撃を抑えたルティは2年ぶりに日本GPで優勝を果たした。

一方、ポイントランキングにおいて1ポイント差でザルコを追うアレックス・リンス(Paginas Amarillas HP 40)は、予選結果が振るわず、22番グリッドからスタート。決勝レースでも精彩を欠き、1周目に転倒を喫し、リスタートするものの20位に沈んだ。この結果、ポイントランキングで、ザルコはリンスとの差を21ポイントに広げ、チャンピオンの獲得に一歩前進した。

第8戦オランダGPでの優勝を受け、地元グランプリでの期待が高かった中上は7番グリッドから好スタートを決め、2周目には3番手につけるが、12周目の3コーナーで膨らんでしまい、ザルコに抜かれて4番手に。終盤にかけて前を走るモルビデリに迫り、最終ラップのV字コーナーでモルビデリを抜くものの、その後90度コーナーで抜き返され、4位フィニッシュで表彰台への登壇はかなわなかった。

ワイルドカード参戦の関口太郎(Team Taro Plus One)は、30番グリッドからスタートし22位。また同じくワイルドカード参戦の浦本修充(Japan-GP2)は、21位でレースを終えた。

Moto3 レポート
Moto3クラスは、7台が転倒リタイアするレースになった。

まず、スタート直後の2コーナーで、ホルヘ・ナバロ(Estrella Galicia 0,0)が転倒。巻き込まれた2台を含め、3台がここでリタイアした。

その後、レース中盤までは6台がトップグループを形成する激しい戦いとなった。その中から総合首位のブラッド・ビンダー(KTM)、総合3位のエネア・バスティアニーニ(Gresini Racing Moto3)が徐々にリードを広げ、終盤は2台でトップ争いを繰り広げた。最終ラップのヘアピンコーナーまでビンダーがリードし、そのまま優勝するかに見えたが、バスティアニーニが90度コーナーでビンダーのインに飛び込み、0.017秒の僅差で勝利を手にした。

予選トップタイムでポールポジションを獲得した尾野弘樹(Honda Team Asia)だったが、フリー走行中のペナルティーで降格となり、セカンドロー4番グリッドからのスタートとなった。序盤から先頭集団についていった尾野は、終盤にアンドレア・ミニョ(SKY Racing Team VR46)と激しい3番手争いを繰り広げた。最終的に、ファイナルラップのV字コーナーでミニョが転倒し、そのまま逃げきり3位でフィニッシュラインを通過したが、レース後の車検で最低重量違反による失格となった。

ワイルドカードで参戦の岡崎静夏(UQ & Teluru Kohara RT)は、34番グリッドからスタート。転倒などのアクシデントもなく周回を重ね、26位となった。この経験を生かし、全日本ロードレースでの活躍が期待される。

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カテゴリー: F1 / MotoGP / ホンダF1