ホンダ、MotoGP最終戦バレンシアGPの決勝は厳しいレースに
2022年 MotoGP 最終戦バレンシアGPは、ホンダ勢にとって厳しいレースとなった。予選2番手から決勝に挑んだマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、4番手を走行していた10周目の8コーナーで転倒を喫し、リタイアに終わった。

3戦連続フロントローから好スタートを切ったマルク・マルケスは、序盤は、アレックス・リンス(スズキ)、ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)に続き3番手を走行した。

その後、リンスとマルティンが抜け出し、マルク・マルケスは追い上げてきたジャック・ミラー(ドゥカティ)とし烈な3番手争いを繰り広げることになった。そして、6周目にミラーに抜かれ4番手へとポジションを落とす。その後もミラーを激しく追撃したが、10周目に痛恨の転倒を喫した。

今年はケガや右腕の再手術のために7レースを欠場した。加えて、2022年型RC213Vのパフォーマンスにも苦しんだが、第18戦オーストラリアGPでは優勝争いに加わり2位表彰台に立った。予選では日本GPのポールポジションを始め、シーズン5回のフロントローを獲得し、特にシーズン終盤戦は、来季に向けて多くのデータを収集した。来季、4年ぶりのタイトル奪還を目指すマルク・マルケスは、8日、休む暇もなく、バレンシアサーキットで行われる公式テストで、新シーズンのスタートを切る。

チームメートで、今大会がRepsol Honda Teamで最後のレースとなったポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)は、21番グリッドから19番手にポジションを上げた5周目の1コーナーで転倒を喫し、リタイアに終わった。今季は開幕戦カタールGPで3位表彰台を獲得し、好スタートを切ったが、その後は、転倒などで苦戦が続き、総合16位だった。来季は新天地でニューチャレンジに挑む。

右手の負傷で4戦ぶりに復帰した中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)が14位でフィニッシュ。復帰戦でポイントを獲得した。今大会は、手術をした右手小指の状態を確認しながら着実にペースを上げた。予選は21番手だったが、他者の進路を妨害したためグリッド降格のペナルティーで24番手からのレースとなった。着実にポジションを上げて14位でフィニッシュした。

チームメートのアレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)は、15番グリッドから序盤に12番手までポジションを上げたが、7周目に転倒を喫した。再スタートを切ったが、一周遅れの17位だった。アレックス・マルケスも今大会がLCR Honda CASTROLで最後のレースとなり、最後のレースでなんとしても完走したいという熱い思いが伝わる走りだった。来季は、チームを移籍してニューチャレンジに挑む。

中上貴晶(LCR Honda IDEMITSU)
「14位でフィニッシュしてポイントを獲得できたのでとてもうれしいです。24番手からのスタートだったので10ポジションを上げることができました。日本GP以降3レース欠場したので、これはすばらしい結果だと思います。初日の走行から着実に前進できました。チームはすばらしい仕事をしてくれました。チームのすべてのメンバーに感謝しています。いい形でシーズンを終えることができました。明日は身体を休めて、火曜日のテストに備えたいです。次のシーズンへ向けてとても重要なテストになります。来季に向けて新たなスタートを楽しみにしています」

アレックス・マルケス(LCR Honda CASTROL)
「なかなか思い通りにいかないレースでした。今日はレース序盤にエンジンがオーバーヒートしてしまい、その後、転倒してしまいました。それ以上のことは言えませんが、再スタートを切ることができたし、チームのために完走することができたのでうれしいです。このチームを本当に誇りに思います。チームのみんなにありがとうと言いたいし、この2年間をチームと共に過ごせたことに感謝しています」

マルク・マルケス(Repsol Honda Team)
「いいレベルといいリズム、そしていいフィーリングがあることを示すことができたので、全体的には満足しています。しかし、もっと速さが必要なことを知ることになりました。今日はうまくいきませんでした。目標は表彰台だと昨日話しましたが、スタートからあまりいいフィーリングがありませんでした。表彰台が遠ざかっていくのがわかりましたが、あきらめず全力で行きました。スピードはありました。しかし、何が問題なのかも分かっています。この冬は一生懸命に取り組み、できる限り準備を進めたいと思います。仕事は火曜日に始まります。2023年のHondaの第一歩を試すのが楽しみです」

ポル・エスパルガロ(Repsol Honda Team)
「今日は思っていたようなレースができませんでした。1コーナーの進入で、スリップストリームでかなりはらんでしまいました。一度目は大きくはらんだだけでしたが、2度目に大きくはらんだときは転倒してしまいました。今日は思っていたようなレースができず、残念でした。どんなときも僕と一緒に仕事をして、サポートをしてくれたすべてのメカニックとスタッフに、改めてお礼を言いたいです。いい時も悪い時も彼らは僕をサポートしてくれました。本当に感謝しています。一緒に旅をするのは終わりですが、Repsol Honda カラーで一緒にレースをしたことは忘れません」

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カテゴリー: F1 / MotoGP