メルセデスF1、ランキング下降の代償として追加の風洞稼働時間を獲得
メルセデスF1は、2022年シーズン序盤のパフォーマンス不足の代償として、今年の後半にさらに多くの風洞テストを実施できるオプションを手にした。

F1カナダグランプリ後、チームのコンストラクターズチャンピオンシップの順位に基づいた今シーズン下半期の空力テスト制限(ATR / Aerodynamic Testing Restrictions)が更新された。

ATRは、「成功ペナルティ」に相当する空力およびCFD項目テストの量を制限することにより、フィールドをより緊密にするのに役立つことを期待して昨年開始された。基本的に、F1チームは、コンストラクターズランキングの順位が高いほど、許可される風洞の使用とCFDアイテムのテストが少なくなる。

昨年のコンストラクターズチャンピオンシップでトップだったメルセデスF1は、2022年前半戦で合意された320回の実行制限の70%、つまり、224回しか風洞を使用できなかった。逆にランキング最下位さったハースF1チームは6か月間で368回使用できた。

しかし、今年のチャンピオンシップでメルセデスF1は順位を上げており、許容量が80%に増加する。これにより、今年の後半に風洞内の新しい空力パーツを評価する機会がさらに32回増え、さらに200個のCFDアイテムが追加される。

これらの変更は、レッドブルとフェラーリにも逆の影響を及ぼす。レッドブルとフェラーリは、順位を上げると、風洞の使用量が減少する。しかし、ATRリセットの影響を最も受けたチームはアルファロメオだ。今シーズンのパフォーマンスの向上により、2021年末の順位と比較して3位上昇し、風洞での48回と300のCFDアイテムを失った。

逆に、ウィリアムズF1は2つの順位を落としたことで、テスト制限の115%を使用できることがわかる。

メルセデスF1は、フィールドの最前線でフェラーリとレッドブルとのギャップを埋めることを期待して、7月の最初の週末に行われるF1イギリスGPにアップグレードをもたらすことを確認している。

■7月1日からのATR許可量
レッドブル(↑1) - 70%(224回)
フェラーリ(↑1) - 75%(240回)
メルセデス(↓2) - 80%(256回)
マクラーレン( - ) - 85%(272回)
アルピーヌ( - ) - 90%(288回)
アルファロメオ(↑3) - 95%(304回)
アルファタウリ(↓1) - 100%(320回)
アストンマーティン(↓1) - 105%(336回)
ハース(↑1) - 110%(352回)
ウィリアムズ(↓2) - 115%(368回)

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カテゴリー: F1 / メルセデスF1