F1:ロス・ブラウン、予選レース案を潰したメルセデスF1に苦言
F1のマネージングディレクターを務めるロス・ブラウンは、同サーキットのひとつの週末にリバースグリッド方式の予選レース開催するというF1の計画を阻止してメルセデスに“少し不満を感じている”と苦言を呈した。

新型コロナウイルスの大きな影響を受けた2020年のF1世界選手権はレッドブル・リンクでのダブルヘッダーレースという例外的なスケジュールでシーズンをスタートする。

F1は、2週目のレースが1週目のレースの繰り返しになることを回避するために、2週目にチャンピオンシップの順位に基づいたリバースグリッド公式の30分の予選レースを実施して決勝のグリッドを決定するというアイデアを議論した。

だが、唯一メルセデスF1だけが、そのアイデアに反対した。グランプリ週末に変更を加えるF1のルール変更は全会一致の支持が必要であるため、予選レースの実施は見送られることになった。

「今シーズンは同じトラックで第2の週末としていくつかのグランプリを開催する必要があるので、第2レースのための完璧なアイデアになると思った」とロス・ブラウンは Racer に語った。

「オーストリア、シルバーストン、そしてシーズン後半にもそうなった場合に我々は同じことをすることができた」

「だが、メルセデスのせいでできなかった。会議でトト(ヴォルフ)はかなり率直だった。『我々は最も競争力のあるポジションにいる。我々は7回目の世界選手権を追いかけている。なぜ私は持っているその機会をあきらめる? この提案は私をはるかに困難な立場に置くことになる』とね」

「私はそれを理解し、それを尊重した。私は彼がもっと大きな見方をしてくれればいいと思ったが、彼はそうしなかった。その後に出てきたものがすべて霞んでしまったように思う」

ロス・ブラウンは、かなり苛立たしいことだとが、そこはF1として変化が必要な部分だと語る。

「少しイライラしている」とロス・ブラウンはに語った。「だが、それは将来的に変化する必要があるF1の一面だと思っている」

「競技者による満場一致の決定は常に困難だったと思う。我々は競技者の意見が必要だと思っている。我々は耳を傾け、このようなアイデアに賛成する大多数の競技者を持つ必要がある」

「そして、もしあなたが大多数を納得させることができないなら、それに失敗ということだ」

「だが、圧倒的多数が望み、F1が望み、FIAが望んでいるものを止める人が1~2人いるとしたら、それはイライラすることだ」

ロス・ブラウンは、レッドブル・リンクで2連勝しているレッドブル・ホンダは、リバースグリッドのアイデアに最も賛同していたと語る。

「私にとって興味深いことに、過去2年間でオーストリアで最強だった人々、つまりレッドブルはこのアイデアの最大の支持者でした」とロス・ブラウンは付け加えた。

「彼らはそれをする準備ができていた」

ロス・ブラウンは、現在では、オーストリア、そして、同じように2レースを開催するシルバーストンでは、天候やカオスに賭けるしかなくなったと語る。

「我々は同じトラックで連続した週末にレースをする機会、2回、もしかしたら3回あるという非常に珍しい状況にいる」

「トラックを逆にすることはない。多くの人々が、なぜそれができないのかと尋ねてきたが、安全基準とトラックの構成方法が原因だ」

「バリアは、ぶつかったときに一方向に軽く当たってそれるように設計されている。逆からぶつかれば、自分自身に大きなダメージを与える」

「だから、残念ながらトラックを逆にするのは現実的ではない」

「私たちは幸運に恵まれるかもしれない。オーストリアでは天気が変わる可能性がある。シーズン最初の2戦であり、かなり混乱したレースになる可能性がある。我々は幸運かもしれない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / メルセデスF1 / リバティ・メディア