マクラーレンGT
マクラーレン・オートモーティブは、ニューモデル『McLaren GT』を発表した。

流れるようなボディーラインを持ち、エレガントでありながら力強さを感じさせるこの超軽量の新GTは、美しいデザイン、高品質でイノベーティブな素材、スーパーカーの性能、ならびにマクラーレンならではのドライビング・ダイナミクスと、ドライバーとクルマとの一体感が精緻に組み合わされており、これまでのグランドツアラーのあり方に一石を投じるものとなっている。

マクラーレン・オートモーティブ最高経営責任者マイク・フルーウィットは「新しいMcLaren GTでは、サーキット指向の性能にヨーロッパ大陸横断を可能とする能力が組み合わされており、それらが美しいボディーに内包されています。超軽量のクルマを設計し、重量面で競合ブランドに差を付けようとする、マクラーレンのDNAがそのまま体現されているのです。ロングツーリング走行に対応するために設計された、McLaren GTは、グランドツアラーに求められる快適さとスペースだけでなく、このセグメントではありえなかったレベルの俊敏性をも備えています。つまり、マクラーレンにしかできない方法で、グランドツアラーの概念を再定義したクルマなのです」と述べた。

McLaren GTは、新たな顧客層のための新たなマクラーレンであり、拡大を続けるマーケット・セグメントに新たな選択肢を与えるものとなる。

高速域でラゲージを搭載しながらの快適な長距離走行を実現するこれまでのグランドツアラーの精神を見直すと共に、マクラーレンのラインアップとしてはより広いスペースを持ち、快適さと使いやすさが向上し、同クラスの他のモデルと比較するとより軽く、速く、クルマとの一体感がさらに高まるクルマを生み出し、現代のGTのオーナー体験をも再定義した。

すべてのマクラーレンのモデルと同様に、新しいGTは、圧倒的な強度と剛性を持ちながら、比類なきドライビング・ダイナミクスとクラス最軽量の車両重量を実現する、カーボン・ファイバー構造が核となっています。車両重量が1,530kg(DIN)であるMcLaren GTは、最も重い競合モデルよりも200kg以上軽量です。4.0リッターV8ツインターボ・エンジンの最高出力は620PSで、この超軽量の新しいMcLaren GTのパワー・ウェイト・レシオは405PS/トンという驚異的な数値となっている。

ビスポークの“モノセルII-T”モノコック(Tは「ツーリング(Touring)」の意味)にはカーボン・ファイバー製のリヤアッパー構造が組み込まれており、これによって、最小重量は増えましたが、縦開きで、全体がガラス張りのリア・テールゲートの下に420リットルの収容スペースを生み出すことができました。テールゲートにはソフトクローズ機能が標準装備されており、オプションで電動式に変えることもできる。

エンジンの高さを低くし、エグソーストの位置に工夫を加えることによって、ラゲッジスペースの容量、形状および使いやすさが最適化されている。ゴルフバッグまたは185cmのスキー板2セットとブーツ、ならびに手荷物を楽々と積載可能。さらにフロントにも150リットルの収納スペースがあるため、新しいMcLaren GTの収容容量は合計で570リットルとなっている。

カーボン・ファイバー製コア構造が高い強度を持っているため、ガラス張りのCピラーとリアクォーター・ウインドウをデザインに組み込むことが可能となり、後方の視界が広くなったことで、十分な広さが実現されたキャビンにより多くの光が射し込むようになっている。また、ディヘドラル・ドアを上側に開くと、広い開口部と低いシルが見える。

車内には、長距離旅行も楽しめるように広々としたスペースがあるが、他のマクラーレンと同様に、シートの位置やコントロール機器の位置、ならびに前方の視野といった、高い性能を発揮させるのに必要なすべての要素も重視されている。無駄を省いたMcLaren GT独自の電動式のヒーター付きシートは、グランドツーリングの要件を満たした設計になっています。、長距離ドライブでも快適さが維持されるように、パッドの量と肩および背中のサポート材が十分に施され、さらに優れたサイドサポートも調整可能。

新しいタイプのマクラーレン・モデル、そしてブランド初の真の意味でのグランドツアラーを創るために、マクラーレンのデザイン・チームは、グランドツアラーのデザインの歴史を学ぶと同時に、マクラーレンのすべてのデザインに共通する哲学も踏襲した。グランドツアラーのデザインの特徴として広く認められている、長くエレガントなシルエットは、すべてのマクラーレン・モデルに共通するエアロダイナミクスの原則に従い、新しいMcLaren GTにそのまま受け継がれている。

力強さを感じるリア・フェンダーは、グランドツアラーの歴史を貫くデザイン上の特徴であると同時に、機能を重視したあらゆるマクラーレン・マシンのフォルムを象徴するものにもなっており、エアインテークがエンジンを冷却する高温ラジエーターとつながっている。

McLaren GTは、車長がおよそ4.7mとマクラーレンのスポーツシリーズまたはスーパーシリーズのどのモデルよりも長くなっている。フロントとリアのオーバーハングは、これまでのマクラーレン・モデルより長いが、フロントのアプローチ・アングルは10度(車両リフトシステムの作動時は13度)となっているため、路面に施されたスピード・パンブにも対応することができる。また、路面と車体との隙間が110mm(車両リフトシステムの作動時は130mm)あるため、競合ブランドの車に比較しても遜色がないだけでなく、都会でのあらゆるシチュエーションでもきわめて使いやすくなっている。また、「リフト」モードでは、主流のセダン同様の地上高ろなる。

マクラーレン・オートモーティブ社 デザイン・ディレクター、ロブ・メルヴィルは「新しいMcLaren GTには、クラシックなグランドツアラーにみられる特徴的な外見とマクラーレンのデザイン哲学が組み合わされています。大胆で、エレガントなラインがノーズからテールまでシームレスに流れ、美しく仕上げられたキャビンを包み込んでいます。洗練された、立体的なボディーは、クルマの持つパワーとともに、長距離のドライブでもドライバーやパッセンジャーを快適な状態に保つ性能を有しています。ティアドロップ型のキャビンが後方に長く伸びており、リアにラゲッジ・エリアが設けられていますが、これは、すべてのマクラーレンのモデルに共通するエアロダイナミクスの原則を継承したものにもなっています。また、高温ラジエーターとつながるサイド・エアインテークを持つ、迫力満点のリア・フェンダーは、私たちが、いかにして美しさと機能性を融合させ、正統的で、見事なデザインを生み出したかを示しています。新しいMcLaren GTは、新しいタイプのマクラーレンモデルとして、また、新しい時代のグランドツアラーについての最新の解釈として、明らかに傑出した存在となっています」と語った。

新しいMcLaren GTの奥行きと魅力を際立たせているのは、ノーズを水平にスライスして、車両の側面も見てみたいと思わせる、特徴的な、フロントの「ハンマーヘッド・ライン」です。リアには、ボディーと一体化した固定式のリア・ウィング、大きなディフューザー、存在感のあるエグゾースト・テールパイプがあり、このクルマが、スーパーカーの性能を備えたグランドツアラーであることを実感させる。

そのような性能の源となるのは、620PSの最高出力を発生する新しいマクラーレン4.0リッターV8ツインターボ・エンジンで、このエンジンはM840TEと呼ばれている。マクラーレンのV8エンジンのファミリーをさらに拡大するこのエンジンは、新しいMcLaren GTのために製造されたもので、圧倒的なパワーとトルクを発生し、真のグランドツアラーらしい、優れた品質のエグゾースト・サウンドを奏でる。630Nmのトルクが5,500rpmから6,500rpmにかけて生み出され、3,000rpmから7,250rpmまでで、そのトルクの95%を得ることができる。この新しいエンジンと7速SSGトランスミッションの組み合わせが直線的で、シームレスかつ圧倒的な加速を生み出す。

ローンチ・コントロール機能が停止状態からの加速を最適化しており、0-100km/h加速は3.2秒(0-62mph加速なら3.1秒)、0-200km/h(0-124mph)加速は9.0秒となっている。McLaren GTの最高速度は、326km/h(203mph)。

新しいMcLaren GTのもう1つの特徴的な要素で、セグメントのニューリーダーとしての地位を決定的なものにしているのは、ダイナミックな特性。サスペンション、ステアリングおよびブレーキは、このクルマのためのビスポークで、グランドツアラーの優れたドライビング・エクスペリエンスを生み出すために調整および最適化されており、それによって、他のあらゆるマクラーレン・カーを上回る、独特のバランス、反応の鋭さ、快適さが生み出されている。

また、サスペンションは軽量のアルミニウム製ダブル・ウィッシュボーンのデザインで、新しいMcLaren GTでは、油圧式のダンパーとの組み合わせでプロアクティブ・ダンピング・コントロールが可能となっている。サスペンションの制御には、720S用に開発された、画期的な最適制御理論ソフトウェア・アルゴリズムが最も洗練された方法で受け継がれており、このアルゴリズムがセンサーからのインプットを通じて路面を「読み」、次に起こりそうなことを解釈し、わずか2ミリ秒で予測して適切な対応を行う。基本的には、ボディーの動きは、乗員の快適さを優先したものとなっており、接地荷重と路面との接地面は、グリップ・レベルが向上するように、つねに最適な状態に変更される。3つのアクティブ・ダイナミクス・ハンドリング・モード、「コンフォート」「スポーツ」「トラック」は、好みが反映される、独特のパラメーター・セットで構成されており、たとえば、コンフォート・モードでは、とりわけ追従型のセッティングとなる。

McLaren GTでは、油圧式ステアリングによって運転の正確さと楽しさがさらに向上しています。フィールとレスポンスが最適化されたこのステアリングには「map」と呼ばれるソフトウェアが使用されており、コンフォート、スポーツおよびトラックのいずれのモードにも共通で使用されている。さらにMcLaren GTは、公道でのドライビングや駐車をより容易にするよう低速走行時でもドライバーをサポートする機能が強化されている。その結果、高速走行時でのパフォーマンスが損なわれることはない。

マクラーレン・オートモーティブ、McLaren GTビークルライン担当ディレクター、ダレン・ゴダードは「新しいMcLaren GTは、マクラーレンに求められるダイナミクス性能とドライビングの爽快さを有しているだけでなく、類を見ないほど洗練されたクルマとなっています。私たちは次世代の画期的な最適制御理論によって、過去のすべてのマクラーレンのモデルを上回る快適な乗り心地を提供するプロアクティブ・ダンピング・コントロール・サスペンションに自信を持っております。新たなMcLaren GTがもたらす多様な性能、特に日常での使いやすさは驚くべきものです」と語る。

McLaren GTは、全世界のマクラーレン正規販売店を通じて現在注文を受け付けており、顧客への納車は2019年末からの予定。

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カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / 自動車ニュース