マクラーレンF1 MCL35 | 公開された画像の詳細にズーム
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昨年、ルノーを倒してコンストラクターズ選手権4位という結果を残したマクラーレンだが、安定したレギュレーションにも関わらず、守りに入らずに大胆にマシンコンセプトに変更を加えてきた。テクニカルディレクターを務めるジェームス・キーのマクラーレンでの初マシンとなる。
パパイヤオレンジはマット塗装に変更。グラム単位でパフォーマンスを追求するF1ではルノー、レッドブル、フェラーリが採用している塗装だ。デザイン自体も昨年より洗練され、今にも動き出しそうな躍動感を感じさせるカラーリングとなっている。だが、それ以上に印象的なのはその空力スタイルだ。全体的にマクラーレンらしさを残してはいるものの、贅肉をそぎ落としながら筋肉を増やしたマッシブな印象を受ける。
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フロントに目を向けるとコンセプトが大きく変わっていることがわかる。フロントウイングは、昨年フェラーリが採用したタイヤ側に向かって下向きになる“アウトウォッシュ”型に変更。その一方でノーズ自体はメルセデスを彷彿させるような細さとなり、まさにメルセデスとフェラーリの会いの子のような設計となっている。ノーズサイドの処理はマクラーレンらしい形状だが、3つの通気口が開けられ、マシン下部の気流を巧みにコントロールしようとしている。ノーズ自体は昨年よりも急な角度がつけられ、コックピット前は大きく窪んでいる。
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昨年は比較的シンプルだったバージボード部分は複数のフィンが乱立する複雑な構造。昨年トレンドとなった“ブーメランベーン”も導入されている。ミラーマウントを含めたサイドポッド周りの処理は比較的シンプルだが、下部は大きく絞りこまれ、フロアには複数のスロットが設けられた。インダクションボックスは昨年よりも小型化し、複数のチャンネルに区切られて
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エンジンカバーにはシャークフィンが復活。リアの絞り込みはさらに過激となり、リアサスペンションとブレーキダクトのジオメトリーも変更されている。リアウングの翼端板は巧妙な角度に湾曲して上下で構造をわけており、ぞれぞれに複数のスロットが設けらえている。
カテゴリー: F1 / マクラーレンF1チーム / F1マシン