リアム・ローソン 「レッドブルF1昇格が目標になりすぎていた」
リアム・ローソンはバクーでキャリア最高のF1結果を残し、2025年序盤の苦戦とレッドブルからの降格から大きな巻き返しを果たした。2025年F1アゼルバイジャンGPは、ローソンにとってこれまでのF1キャリアで最高のリザルトとなった。

濡れた路面のバクーでのQ3で見事なラップを決め、レーシングブルズのローソンは3番グリッドを獲得。決勝では両メルセデスに先行を許したものの、ピットアウト直後の角田裕毅をすぐに捉えて5位に浮上した。

リアム・ローソンはバクーでキャリア最高のF1結果を残し、2025年序盤の苦戦とレッドブルからの降格から大きな巻き返しを果たした。2025年F1アゼルバイジャンGPは、ローソンにとってこれまでのF1キャリアで最高のリザルトとなった。

濡れた路面のバクーでのQ3で見事なラップを決め、レーシングブルズのローソンは3番グリッドを獲得。決勝では両メルセデスに先行を許したものの、ピットアウト直後の角田裕毅をすぐに捉えて5位に浮上した。

レーシングブルズのチーム代表アラン・パーメインは、ローソンが「終盤に20周完璧な走りをして、後ろのマシンを抑え込んだ」と称賛。レッドブルのアドバイザー、ヘルムート・マルコも英オートスポーツ誌に次のように語った。「とても良いバトルだった。我々は角田に対し、ピットイン前に速いラップを刻むよう指示した。つまり我々の側の目標は、彼がローソンの前に出ることだった。それは成功した。しかし明らかにタイヤは十分に温まっていなかった。だからローソンがチャンスを掴んでオーバーテイクした。2人の間には本当に良いバトルがあった。両者とも速く、角田は時に0.1秒差に迫っていた。それは両チーム間に競争があることを示している」

ローソンが角田裕毅を抜いたことは象徴的でもあった。奇しくも角田裕毅は2021年アブダビGP以来の自己最高リザルトを記録したが、今季序盤の不振でレッドブルからローソンと交代させられた経緯がある。

レッドブルは2025年に経験の浅いローソンを5年目の角田裕毅より優先して昇格させ、より大きな可能性があると見込んでいた。しかし、ローソンはオーストラリアGPと中国GPの予選で18位、20位、20位と相次ぎ失敗し、方針転換を余儀なくされた。

ローソンはこの決定に不満を隠さず、公然と批判。自信を大きく損ない、レーシングブルズはまたしても半ば“見限られた”若手を立て直す役目を担うことになった。

リアム・ローソン レッドブル F1

23歳のローソンは復帰当初こそ苦しんだ。2度の技術的トラブルに見舞われたものの、最初の9戦で新人チームメイトのアイザック・ハジャーに予選で8対1と大きく後れを取った。序盤はレースペースも悪く、接触などのインシデントに絡むことも多かった。

しかしローソンの進歩は明らかだった。日本GPからカナダGPにかけての平均予選タイム差はハジャーに対して0.208秒(メカニカルトラブルを除く)。だが直近8回の予選ではその差はわずか0.009秒に縮まった。

オランダGPでカルロス・サインツとの軽い接触によるパンクに見舞われた例外を除けば、ローソンはQ3進出時には必ずトップ8入りを果たし、非の打ち所のない走りを披露してきた。

この夏以降、ローソンは26ポイントを稼ぎ、F1で8番目に多く得点したドライバーとなった。ミッドフィールド勢の中ではアレックス・アルボン(28ポイント)のみが上回り、ハジャーは18ポイントにとどまっている。レーシングブルズは直近3戦でコンストラクターズランキングを8位から6位に押し上げており、その貢献は明らかだった。

この結果、ローソンの2026年に向けてレーシングブルズのシートを守る可能性は一層高まった。現時点ではレッドブル復帰の候補には入っていないものの、もはやそれは彼の夢ではない。

「17歳でレッドブルのジュニアとして加入して以来、ずっとどうやってレッドブル・レーシングに到達するかばかりを考えていた。そこが自分の未来だと見ていた」とローソンは木曜のバクーGP会見で語った。

「たぶん…いや、自分がなぜやっているのかを忘れたわけじゃないけど、それがあまりにも目標になりすぎていた。今は落ち着いて振り返ることができる。目標は常に勝つことであり、トップに到達すること。それがどこであるかにこだわる必要はない」

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カテゴリー: F1 / リアム・ローソン / レッドブル・レーシング / ビザ・キャッシュアップRB