レッドブルF1昇格のリアム・ローソン 「マルコのおかげで強くなれた」
レッドブル・ファミリーが2025年のF1世界選手権に向けたラインアップを正式に発表したのは、時期的に最も遅かった。レッドブル・レーシングは、年末にセルジオ・ペレスとの決別を発表し、マックス・フェルスタッペンのチームメイトにリアム・ローソンを抜擢した。

F1で11レースしか経験していないリアム・ローソンは、主な目的は現時点でグリッド上で最強のドライバーから学ぶことだと語った。

パフォーマンスとメンタルの両面における堅実さは、ローソンが取り組まなければならないことだろう。先人たちの運命を考えれば、簡単な仕事ではないのは確かだが、開発ドライバーとして積み上げてきた経歴を考えれば楽観的だという。

ローソン:「自己批判は必要だが、自分を疑うことはない
近年の歴史がしばしば物語っているように、マックス・フェルスタッペンはピットボックスで最もタフなチームメイトだ。4度のワールドチャンピオンに輝いたフェルスタッペンの強さと完璧さ、そしてシングルシーターを自在に操る能力は、レッドブルのセカンドカーに乗る者たちをしばしば陰に追いやった。

フェルスタッペンと並んだとき、不安がいかに最悪のアキレス腱になるかについて「完璧な人間などいないと固く信じているし、ドライバーである僕も完璧ではない」とローソンは語る。

「僕は常にそこから学ぶことがあるし、どこを改善できるか自己批判している。自分のミスは自覚しているが、自分を疑わないことが重要だと思う。自分の能力を疑うことと、ミスに対して批判的になることとは違う」

リアム・ローソンとマックス・フェルスタッペン

マックス・フェルスタッペンの強みは、シングルシーターに何を求めているかを正確に理解し、自分のドライビングスタイルに完璧に合わせることにある。彼の多くのチームメイトとって致命的な差別要因だった。

「この感覚を説明しようとすると、 コンピューターのマウスの感度を最大にしたとき、矢印が画面上を飛び交い始めるようなものだ。すべてが唐突になり、緊張を強いられる」

フェルスタッペンがシングルシーターに乗ったときの感度は、終わったばかりのシーズンにおいて非常に重要な要素だった。ライバルの水準に届かなくなったマシンを駆りながらも、オランダ人ドライバーは自身のポテンシャルを最大限に引き出し、4度目のイライドを事前に縫い上げた1年だった。

しかしローソンは、フェルスタッペンとの間に生まれるであろうギャップについては心配していないと語り、シミュレーターテストやコース上で蓄積された経験に自信を持っていると語った。

「この2年間、ジュニアとして、そしてリザーブとして、あのマシンの開発に多くの時間を費やしてきた。クルマの走りはよく理解できたと思う。でも、クルマが自分のドライビングスタイルに順応してくれるとは信じていない。ドライバーとして、僕たちはプロフェッショナルであり、どんなドライビングにも適応しなければならないと思う」

リアム・ローソン レッドブル・レーシング

ヘルムート・マルコの哲学について「彼は僕を強化し、F1への準備をさせてくれた」とローソンは語る。
ガスリーやアルボン、そしてペレスのようなドライバーの拒絶はローソンを恐れさせてはいない。

「マックスと対戦する相手は誰であれ、現実的になり、彼が現時点でグリッド上で最速の男であることを理解する必要があると思う。そして、0.5秒の差で彼を倒すことは絶対に不可能だということを知らなければならないと思う」とローソンは語った。

「僕にとっては 、最高のドライバーから学ぶ機会だ。彼の横にいて、彼がもたらすデータにアクセスできることは、僕にとってエキサイティングなことだ。もし僕がいい仕事ができなかったとしても、どこを改善すればいいかを的確に説明してくれる。僕は学ぶためにここにいる。

トレーニングの面はローソンの展望の最上位にあるが、レッドブルの哲学はアカデミーの初期段階からドライバーに対して決して従順ではないことを証明してきた。そのスタイルはヘルムート・マルコのスキミングの原因ともなってきた。

「F1で長い将来を送りたい 」とローソンは語る。

「だから、自分が改善できる点を意識することが重要だ。若い頃からヘルムートにプレッシャーを かけられ、ドライバーとしての行動すべてを批判されたことで 、F1に対応できる強い人間になれたと思う」

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カテゴリー: F1 / リアム・ローソン / レッドブル・レーシング