2025年F1ラスベガスGP:知っておくべき統計・トリビア・洞察

F1ラスベガスGPは、11月20日(木)夜にフリー走行1回目と2回目、21日(金)にフリー走行3回目と予選、そして22日(土)に50周の決勝レースが開催される。
主要データ
■ 初開催年:2023年
■ サーキット全長:6.201km
■ ラップレコード:1分34秒876(ランド・ノリス/マクラーレン/2024年)
■ 最多ポールポジション:シャルル・ルクレール、ジョージ・ラッセル(各1回)
■ 最多勝利:マックス・フェルスタッペン、ジョージ・ラッセル(各1勝)
■ トリビア:1980年代初頭、F1は「シーザース・パレスGP」としてラスベガスで2レースを開催
■ ポール位置からターン1ブレーキングポイントまでの距離:150m
■ セーフティカー出動確率:50%
■ バーチャルSC出動確率:50%
■ ピットストップのタイムロス:20秒(2.5秒の静止時間を含む)

ドライバーの見解(ジョリオン・パーマー)
元ルノーF1ドライバーのジョリオン・パーマーによれば、このサーキットは長いストレートと低速コーナーで構成されており、長いストレートの存在がダウンフォースレベルの大幅な削減を強いる。そのため、気温の低さを考慮する前からマシンは不安定な挙動を示す。タイヤ温度の構築と維持は非常に難しくなる。
ターン6から7は最も厳しいブレーキングゾーンのひとつで、長い左コーナーを加速しながら抜けた後にブレーキングするため、内側フロントをロックしやすい。
ターン12も重要で、2本の長いストレートをつなぐ要所となる。ブレーキングと出口の準備のバランスが難しく、ここでのミスは大きな代償を伴う。
良いブレーキング性能とトラクションが鍵であり、全体を通して長いストレートにつながるコーナー出口が極めて重要となる。
ラスベガスGP ポールシッター
■ 2024年:ランド・ノリス(マクラーレン)
■ 2024年:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
■ 2023年:シャルル・ルクレール(フェラーリ)
ラスベガスGP 勝者
■ 2024年:ジョージ・ラッセル(メルセデス)
■ 2023年:マックス・フェルスタッペン(レッドブル)
ジョージ・ラッセルは昨年のラスベガスで、ポールポジションと優勝のダブルを達成している。
タイヤと戦略の見通し(ピレリ)
ピレリの週末プレビューによれば、ラスベガス市街地コースには3年連続でC3・C4・C5のコンパウンドが持ち込まれる。
主な課題はタイヤ温度の管理で、特に予選ではシビアになる。今年はセッション開始時間が早まり、昨年より気温が低くなりにくいためウォームアップは助けになるが、それでもアタック前の準備ラップが極めて重要だ。
今年のタイヤはメカニカル特性が向上しており、昨年ミディアムで顕著だったデグラデーションの低減が期待される。より軟らかいセットを選ばなかった理由は、初開催から続く「グレイニングのリスク」が高く、最軟コンパウンドの効率が大きく損なわれる恐れがあったためだ。

現在の勢力図
ランド・ノリス(マクラーレン)は、メキシコシティGPとサンパウロGPで連続ポールポジションと勝利を挙げており、もっとも勢いのあるドライバーとなっている。
チームメイトのオスカー・ピアストリ(マクラーレン)がやや苦戦していることもあり、両者のポイント差は24。これは優勝1回分にほぼ相当する差だ。
しかし、ラスベガス、カタール(今季最後のスプリント開催)、アブダビの3週末で83ポイントがまだ獲得可能であり、タイトル争いは終わっていない。
後方では、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が望みをつなごうと奮闘しているが、首位との差は49ポイントと広がっている。
コンストラクターズでは、メルセデス、レッドブル、フェラーリが2位争いを展開。ウィリアムズは5位に接近しており、レーシングブルズ、アストンマーティン、ハースF1チーム、キック・ザウバーの4チームが20ポイント差にひしめく6位争いも激しさを増している。
まだまだ争うべきものは多い――ラスベガスの煌びやかな街並みの中で。
象徴的な瞬間
ラスベガスGPはまだ開催から数年だが、初年度の2023年には多くのアクションとドラマが生まれた。中でも象徴的なのは、シャルル・ルクレール(フェラーリ)がセルジオ・ペレスを最終ラップで鮮烈にオーバーテイクしたシーンだ。
カテゴリー: F1 / F1ラスベガスGP
