ランド・ノリス F1イギリスGP優勝直後に顔面を負傷「鼻を少し切っただけ」
ランド・ノリスのF1イギリスGP優勝セレモニーは予想外の展開を迎えた。母国制覇という大きな快挙を成し遂げたものの、表彰後のファンとの伝統的な祝賀セレモニーには参加できなかった。フェンスを登って祝おうとした際、カメラマンが転落して接触し、顔に軽傷を負ったためだ。

シルバーストンで自身初となる母国優勝を果たしたノリスは、スタート/フィニッシュラインに集まった数千人のファンに挨拶するため、ピットウォールに向かって歩いていた。

その際、ピットレーンにはフォトグラファーやテレビクルーを含む人だかりができていた。

前方にいた2人がピットウォールによじ登り、黒いカバーをつかんだところでバランスを崩し後方に倒れ、結果としてフォトグラファーが誤ってノリスの顔面を打ってしまった。

関係者はすぐに手を挙げて謝罪の意思を示した。

ノリスは鼻を押さえ、やや不快そうな様子を見せたが、問題なくガレージへ戻ることができた。

マクラーレンの複数のスタッフがすぐにノリスの様子を確認し、負傷の有無をチェックした。

ノリスは鼻に小さな切り傷を負ったが、無事であることが確認されている。

F1ではレース勝利後にドライバーがピットウォールに登るのは珍しくなく、現在フェラーリに所属するルイス・ハミルトンも、かつてシルバーストンでのイギリスGP優勝時に同様のパフォーマンスで祝福していた。


それでもノリスはレース直後、2009年F1ワールドチャンピオンのジェンソン・バトンとのインタビューで、勝利の喜びを満面の笑みで語った。

「最高だ。ずっと夢見てきたこと。ずっと成し遂げたかったこと。世界タイトルを除けば、感情や達成感、誇らしさという点ではこれ以上はない」

「この場所(シルバーストン)がすべての始まりだった。そしてようやく自分の番が来た。信じられないレースだった。いつも通りストレスは大きかったけど、ファンのサポートが大きな後押しになった。本当に感謝してる」

「レース前にいろいろ考えていたことは全部吹き飛んだ。ただひとつ、『失敗するな』、それだけだった。最後の数周は観客席を見ながら、すべてを噛み締めていた。もう二度とこの瞬間が訪れないかもしれないと思って。もちろん、また経験できることを願ってる。でもこの瞬間は、ずっと大事な記憶になる。素晴らしい達成だ」

さらにこう続けた。

「ストレスの多いレースという意味では、これ以上のストレスはないというくらいだった。オスカー(・ピアストリ)もいい走りをしていたし、彼にも拍手を送りたい。彼はずっと速かった」

「こうしてコース上で一緒に戦える瞬間は楽しい。もちろん、彼が後ろにいるときの方が楽しいけど、それも人生だね」

ノリスは今回の勝利でドライバーズランキング2位を維持。チームメイトでありランキング首位のオスカー・ピアストリとのポイント差は8点に縮まっている。

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / ランド・ノリス / マクラーレンF1チーム / F1イギリスGP