ランド・ノリスはマクラーレン同士討ちで「転機を迎えた」と元F1王者
2009年のF1ワールドチャンピオンであるジェンソン・バトンは、カナダGPでマクラーレンのチームメイトであるオスカー・ピアストリと接触したにもかかわらず、同郷のランド・ノリスが「転機を迎えた」と感じているという。

ノリスは、F1モントリオール戦の終盤に4位を争ってピアストリを追っていたが、スタート/フィニッシュストレート上で左にステアしてオーストラリア人ドライバーのリアに接触した。

この接触によってノリスのマクラーレンは致命的なダメージを負い、その場でリタイアを余儀なくされた。

このインシデントは、今季ノリスにとってさらに痛い一撃となった。彼は今季ここまで、年下でF1経験の浅いチームメイトであるピアストリに対し、一貫したパフォーマンスを発揮するのに苦しんできたからだ。

だが、バトンはこのクラッシュの重要性をあまり重く捉えておらず、「チャンピオン争いの中にいるドライバーがミスをするのは当然だ」と語っている。

ちなみにバトン自身も、2011年のカナダGPでルイス・ハミルトンと同じような形で接触したことがある。

「そう、ランドのミスだったけど、そういうことは起きるものなんだ。僕とルイスも14年前に同じストレートでクラッシュしてるからね、そういうものさ」とバトンは語った。

さらにこう続けた。

「こういうチーム内バトルがあるのはいいことだ。これはワールドチャンピオンシップのための戦いなんだ。彼らが激しく戦っているのは素晴らしいし、ミスもするだろう。それが今この瞬間なんだよ。

でも彼らはチャンスをしっかり掴まなきゃいけない。次にこういう機会がいつ来るかなんてわからないし、レギュレーション変更で二度と来ないかもしれない。だから2人ともこのワールドチャンピオン争いに本気で取り組んでるんだ」

このモントリオールでのミスによって、ノリスはピアストリに対して22ポイントの差をつけられており、オーストラリア人が今季タイトル争いの有力候補となっている。

だが、クラッシュやその結果が選手権争いに与える影響にもかかわらず、バトンはノリスが特に「アプローチとドライビングに対する自信」の面でカナダで大きな前進を見せたと考えている。

「ランドは転機を迎えたと思う。“コーナーを曲がった”っていうダジャレみたいだけど、本当にそうなんだ。自分の能力に自信を持ち、それをすべて出し切ろうとしている」

「だから、彼がここからどう進んでいくのか、本当に楽しみなんだ」

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カテゴリー: F1 / ランド・ノリス / マクラーレンF1チーム / ジェンソン・バトン