F1 ロバート・クビサ
ロバート・クビサは、負傷からの復帰後は、F1マシンを“70%は左手、30%を右手”でドライブしていると表現した。

今年、ウィリアムズのリザーブドライバーを務めるロバート・クビサ(33歳))は、これまで5日間の公式テストと2度のフリープラクティスで走行し、右腕に制約はあるものの、左手の技術のおかげでF1マシンのドライビングに適応している。

ロバート・クビサは、2011年2月のラリーでの事故で負った怪我を補うために左手の強度と制度は大きく発展していると Autosport magazine のインタビューで語った。

「何年も前にシミュレーターでのテストを開始したとき、医師に左腕の感度を良くして、より精度を上げることは可能かと質問した」とロバート・クビサはコメント。

「去年、ルノーにメディカルセンターに行くように依頼され、多くのテストを実施した。実際、左腕の正確性、スピード、力の結果はこれまでの最高値よりも少なくとも35%改善していた。身体は現実に適応するみたいだね。両手があれば、片方の腕がそこまで正確である必要はない」

「例えば、僕はドライビングしているとき、70%を左手、30%を右手でドライブしている。昔のように50/50でやろうとしてもできないだろう」

ロバート・クビサは、今ではこのドライビングスタイルが自然になってきていると語る。

F1復帰前にラリーやサーキットレーシングを行ってきたロバート・クビサは「自然になってきている。この方法で走らなければならなかったからね」とコメント。

「以前にやっていたことにトライすることはできない。制約があってできない。それはドライビングだけでなく、人生にも適用されている」

「すべてを同じ方法でこなそうとして失望したこともあったけど、そのあと、違った方法でならまだやれることを実感した」

ロバート・クビサは、そのようなドライビングにリスクはないと強調。以前にドライバーがFダクトを起動させるためにコックピット内の穴を腕や足で塞いでいたときよりもはるかに安全だと語った。

2010年に流行していたFダクトは、ドライバー前方にあるダクトから取り入れた空気をシャークフィン型エンジンカバー内に設けたダクトまで通し、リアウイング上部のフラップに接続された部分のスリットから排出することで、リアウイングでの気流をストールさせてダウンフォースを減らすという仕組み。

「2010年にはルノーでの予選ではオー・ルージュを片手で走っていた。リアウイングをストップさせるために穴を塞いでいた。それは今のドライビングよりもはるかに危険だった。実際に片手だけで運転していたんだからね」

「もちろん、ストレートで右手や左手だけで運転する瞬間もある。僕は左手でカバーしている。でも、それは自然にそうなることだし、今はまったく身体的な方法で運転しなくてもいいので自分の立場はとても幸運だと思う」

「とてもリラックスして運転している。ステアリングをしっかり握らなければ運転できない他のドライバーとも話をしているよ」

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カテゴリー: F1 / ロバート・クビサ / ウィリアムズ・レーシング