小林可夢偉
小林可夢偉が、リタイアに終わったモナコGPを振り返った。

ザウバーは、第5戦スペインGPにアップレードを投入し、大きくパフォーマンスをアップさせていた。しかし、小林可夢偉はモナコは厳しい戦いになるとわかっていたと語る。

「バルセロナに入れたアップデートでずいぶんとダウンフォースが増えたんですけど、それでも低速のダウンフォースがまだ充分じゃない。チームも僕も、その原因も何が必要かも分かっているけど、それを対策する時間がモナコまでに足りななかった。それはもうしょうがないので、とにかくいまのクルマでなんとか頑張ろうと思ってました」

「木曜日のフリー走行では僕たちのセットアップもいい方向に進んではいたんですけど、周りのペースが速いなと思ってました。金曜日のミーティングでは予選と決勝に向けてはクルマのセットアップをもっとダウンフォースを追いかけていくのかどうかといったことを話したんです。予選前のフリー走行ではかなり大きくセットアップを変更したりしたんですけどね」

「予選はもう少し上に行きたかったんです。ただクルマ的にもギリギリで、タイヤのおいしいところを使えなかった。ラストアタックもそれなりにまとめてみたんですけどね。低速コーナーでなかなかクルマが前に進んでくれなくてけっこう厳しかったです」

「決勝レースは追い抜きが難しいから自分でポイントを獲りにいくというよりもチャンスを間待つ形になる。だからピット戦略とタイヤの使い方がキーになると思ってました」

「スタートはとにかくノーリスク。ペドロとふたりで後ろから誰も来んように行こうとしてました。硬い方のプライムタイムでスタートして、スペースをうまく見つけてひとりになった時にタイムを稼ごうと思ってました。スタートの時とかセーフティーカーが入ったときに温度が冷えたらキツイのでは、と心配する声もあったんですけど、実際に走ってみたら、ペースは悪くなかった。その点は収穫かもしれません」

「柔らかいオプションを履いた人たちがどんどん先にピットインしていって、結構頑張って健闘してたんですけどね。リタイアする前のラップの最終コーナーでギヤが3速からアップもダウンも出来なくなってしまったんです。結局3速のまま1コーナーから坂を上って、イエローフラッグとか出されるの嫌やったから、なんとか邪魔にならんように止める場所を探していて、結局ホテル・ド・パリの近くに退避路があったのでそこにクルマを止めました。僕が止まったあとも2回セーフティーカーが入ったじゃないですか。狙いどおりやったと思うんですけどね。余計に残念でした」

「今はもう、今回のモナコはいろんな意味で特別やったと思ってます。次のトルコは僕らのクルマの強い部分が出せる。いま僕たちがいるグループの上か同じくらいにはいけると信じてます」

このエントリーをはてなブックマークに追加

カテゴリー: F1 / 小林可夢偉 / ザウバーF1チーム